天才キットの
☆ 1日1枚 

Fujifilm Finepix4500・・
線路保守作業 2003/06/18 WED
 明日(実際は今夜)配信する「氷の国の一人旅」の原稿を書いていたら、外から大音響が響いてきた。午前3時を回った時刻だ。月に1回は必ず響いてくる音なので驚くことはないが、それでも、こんな深夜にこの大音響、住民から文句が出ないのが不思議なくらいだ。発生源は東武鉄道の線路保守作業で、でっかい戦車みたいな作業車がドリルのようなもので線路の敷石を穿り返しているのだ。時速5キロぐらいの非常にゆっくりしたスピードで進みながら作業をこなしていく。
 今日は、鬼嫁と2人で足立区の実家に父母の見舞いに行く予定なので、1日1枚が撮れるかどうか分からない。そこで、わざわざパジャマをジーパンに穿き替えて撮りに行った。作業員たちからは不審人物に見えたに違いない。
 音が聞こえなくなるまでには半時間ほどはかかる。安眠は妨げられるが、日頃利用している電車の安全確保のためだから、みんな我慢しているのだ。

【使えるワザ】常時設定の補正値-0.3でシャッターを半押ししたら、液晶画面に1/4というシャッタースピード表示が出た。例によって、手ブレ警告ランプがチカチカしている。少しでも早いシャッタースピードを稼ぎたいので、補正値を-0.6に上げる。マイナスに補正するということは、CCD(受光部)に届く光の量を減らすということだから、絞り値が変わらなければシャッタースピードが速くなる理屈だ。ボクのデジカメでは、絞りはf2.8とf9.8の2通りしかないので、絞りは変わらない。結果、シャッタースピードが1/4から1/6に、気持ち速くなったというわけだ(デジカメによっては、感度を自動的に上げてシャッタースピードを早くしてくれる機種もある)。それでも、撮ったコマの半分は手ブレだった。相当酔っ払っていたのも理由だが、三脚なしのこのスピードで完全無欠は土台無理な話だ。金網にカメラを押し付けて、網の目の間から撮ったコマは全部セーフだったが、手前に金網が被っているほうが画面に緊張感が出ているように見えたので、この1枚を採用した。
撮影データ
撮影日 2003/06/18
ISO感度 200
絞り値 F2.8
シャッター 1/6
露出補正値 -0.6
WB オート
その他 ストロボ発光禁止
手ブレ警告あり
バックナンバーは
「天才キットのフォトギャラリー」
に展示してあります。
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読者からのメールや質問やヤジ

KYさんから
 毎日、感動しています。よく身の回りに美がありますね。それとも、特殊な環境に住んでいらしゃるのかな。質問ですが、 露出補正に自分の手のひらを使うことが書いてありましたが、私は、色黒です。適正な補正値が出るでしょうか。 明日も楽しみにしています。

返信
 自分の手のひらを使うワザは、露出補正のためではなく、接写のときのピント合わせの裏ワザです。しかし、ピントを合わせたついでに露出値まで変わってしまってはいけないので、光の反射率がニュートラルに近い手のひらが便利だという話なのです。

 たとえば、自分が着ているシャツの端っこでもピント合わせには使えますが、その色が白だったりすると、カメラは画面を「明るい」と判断して暗く写そうとします。それで露出が変わってしまうのです。反射率が灰色に近ければ何でも良いわけで、手のひらの色が多少色黒でも色白でも、それほど大きな差が出るわけではありません。ご心配なく。


顧問その1・ミズくんから
 鉛筆の芯は電気を良く通すカーボンと研磨剤である陶土でできているので、これで接点を良く磨くと、酸化した表面が一皮むけて、細かな凸凹をカーボンが埋めるので、接触抵抗が劇的に減るそうです。「コンタクトZ」という名前まで付いています。シャープペンシルの芯は陶土ではなく、合成樹脂などを使っているので良くないらしい。

返信
 スマートメディアの接点(金色の部分)を綺麗にする方法の続きですね。こんな裏ワザがあるとは、世の中、いろんなことを考える人がいるものです。ミズくんは化学者だけあって、説明が端的、かつ理路整然としていますね。見習いたいけど、ボクには無理だな。

はるちゃんから
 今晩は。相変わらずお忙しそうなのに、よく飲んでいらっしゃる。御身の身体を心配しておりまする。
 「お散歩デジカメ」では、「使えるわざ」より、鬼嫁がバス旅に行った・・類の話の方が好きですが、露出の話は再三、講義してくださるので、努力して読むようにしています。今日配信のアジサイを私もきのう、鎌倉の長谷観音で撮りました。写真が目的で行ったのではありませんが、あまりにきれいだったので、何十枚も撮ってきました。「数打ちゃ当たる」と、常々師匠がおっしゃっていることを守りました。

 露出変更は、咄嗟の時にまだ使えないので(接写はやっと出来るようになりました。これだってボタンをいくつも押さねばならないのです)、空などに向け半押ししてみたりして、やっとアジサイの色彩が保たれているものが、何枚か撮れました。


返信
 はるちゃんはご自分の作品を2枚添付してくれました。拝見しましたが、何枚もの写真の中から選んだだけあって、いい雰囲気を出した見事な作品でした。構図も縦位置の手前に大きなアジサイの花を配して、気が利いた絵になっています。現像焼付け代がかからないというデジカメの利点を最大限生かして、「数打ちゃ当たる」方式をどんどん活用してください。

alberataさんから
 昨日の文字の変化に、気づかず読んでいました。読みやすいのは、絶対スミ文字だと思うのです。でも、デザイン的に見ると、寒色系の色違いでまとめたほうが、はるかにイイ感じですね。どっちがいいかとなると難しいっ。

返信
 今日の分は、上半分はスミ文字、下半分は寒色系で配信します。どちらが読みすいですか?皆さんのご意見をお待ちしています。どっちもどっちかなあ・・・。
撮影会のお知らせ
 今回の撮影会は大井川鉄道を走る蒸気機関車がメインです。下記の要領で参加者を募ります。関東方面からの足は、埼玉、都内と神奈川で各1ヶ所集合場所を設け、車でピックアップする予定です。その場所は参加希望者のご意向を伺いながら決めていくつもりです。現地に直接集合でも構いません。

 「名古屋方面からは、弟子のネムちゃんの都合がつけば同乗させてくれるかも知れません」と昨日までお知らせしていましたが、ネムちゃんは当日、「美味しいプリンの作り方」に関して会社の役員会があるとのことで、参加できなくなりました。したがって、名古屋方面からは各自で現地にたどり着いてください。

 初心者を対象とした撮影会ですので、器材はコンパクトカメラやデジカメで十分です。もちろん、ある程度の経験者も歓迎します。申込み、お問合わせはこちらから。

          ■
SLのSは酒だがLはなんだ大会

 日時:7月12日(土)
 撮影場所:東海道本線金谷駅前
 集合場所:(現地)東海道本線新金谷駅前、(出発地)参加者に後日通知
 集合時間:(現地)午前10時、(出発地)参加者に後日通知

 参加費用:大枚3,000円(交通費、食費、車両費などの実費は割り勘)
 持参するもの:撮影器材(できれば三脚も)、雨具、入浴用品

 講評会:7月27日(日)午後6時(場所は参加者に後日通知)

その他:
▼コンパクトカメラでもなんでも、とにかく写真機を持ってくること。デジカメも可。
▼途中で温泉があったら必ず寄り道するのが決まりだからタオルぐらいは持ってくる。
▼三脚を持ってる人は必携。
▼フィルムカメラはリバーサルフィルムを使うこと。写真屋で「プロビアF」と言って買う。
▼何度も言うようだけど費用割り勘なので、貧乏人はよく考えてから参加すること。
▼JR金谷までJRで来られる方は:
 07:46 東京発ひかり143号で静岡、
 08:57 JR普通に乗り換え金谷09:29着 \5,980
など、いくつかの選択肢があります。