Kit the genius'
☆ 1日1枚 

Fujifilm Finepix4500 Camedia C-4100
芝生広場の雨 2003/07/13 SUN
撮影データ
カメラ Camedia C-4100
撮影日 2003/07/13
ISO感度 100
絞り値 F11
シャッター 1/13
露出補正値 +0.3
WB オート
その他 絞り優先AE
コントラスト+1
一脚使用
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 昨日の撮影会は楽しかったが、よほど疲れていたようで、昨夜の配信作業は半分眠った状態でやっと終えた。そして今朝。起きてみたら鬼嫁が消えている。なんと、ボクのイビキが雷のようだったというので、布団ごと隣の部屋に逃げ出していたのだった。
 チクチクと嫌味を言われるのに耐えかねて、こないだ行った見沼自然公園に出かけた。今回は考え込んでいる鳥はいなかったが、日曜日ということでけっこうな人手だ。隣のしらさぎ山公園の芝生広場でデーキャンプをやっているカップルがいたので、後ろに回ってテントだけをパチリ。雨が降り出した。あいにくのデーキャンプだね。でも、中のカップルはお天気なんかまったく気にする素振りもなく、ただひたすらお熱いのであった。
【使えるワザ】雨が降り出したが、せっかくのデーキャンプを楽しんでいるであろうカップルの気分が反映するように、ちょっとプラスに補正して明るめの画像にした。上部が空に抜いてある構図なので、ニュートラルだとやや暗めに写る。この程度の補正でちょうど適正になる。
 芝生の緑と赤いテントの対照がキーポイントなので、背後にできるだけ余計なものが写りこまないよう、ズームで画角を調整している。本当ならもっと芝生を多く、テントは小さくしたかったのだが、そうすると背後にある建物や看板が写ってしまうのだ。
 雨は小雨だったが、わざとレンズを拭かないでそのまま写している。水滴を写しこむことで雨を表現したわけだ。コントラストを1段プラスしたのはこの水滴を目立たせるため。

読者からのメールや質問やヤジ

そよかぜさんから
 キット先生、いつも楽しく拝見しています。「お散歩デジカメ」が届くのが待ち遠しい毎日です。
 写真のプリントについてお尋ねします。パソコンの ディスプレイで感動した映像をプリントしても、明るく鮮やかな色が出なくて、ガッカリです。CANON PIXSUS 850iと純正のスーパーフォトペーパーで印刷しているのですが、もっと高級なプリンターと用紙を使用すれば解決するのでしょうか。


返信
 ある写真をモニターで見たときの発色と、印刷されたものの発色が違うという問題ですね。これは、本来は綺麗ではない色の写真なのに、モニター上で綺麗に見えてしまっているのかもしれないし、モニター上では正常だが、印刷段階でそれが再現されていないのかもしれません。どちら側に問題があるのか、あるいは双方ともに問題があるのか、なかなか難しい問題です。

 パソコンショップに行って展示されているいろんな機種を比較してみると、メーカーや機種によって、モニターの発色傾向がけっこう違っていることに気付かれると思います。同様に、プリンターの発色も、印刷様式の違いやインクの違い、使用する用紙の違い、メーカーごとの発色特性などがあって、同じ印刷結果はなかなか出ないものです。

 モニターにしろプリンターやスキャナーにしろ、光の三原色(赤R・緑G・青B)が混合したある特定の色を、どのようにして信号に置き換え、その信号にどのような色の三原色(シアンC・マゼンタM・イエローY+黒K)を対応させるかという複合した「技術」の段階を経ることになるので、そのノウハウがメーカーによって違う以上、決して同じ色にはならないものなのです。

 もう一つの問題は、人類が持つ現在の技術では、純粋な色の三原色を作ることができません。理論上は、純粋な色の三原色を均等に混ぜ合わせれば「純黒」になるはずですが、純粋な色の三原色が(インクとして)作れないために、三原色に黒(K)を加えた4色で印刷しているわけです。

 このような問題は、古くは印刷業界の悩みの種でした(今でもそうですが)。今は、印刷業界だけでなく、パソコンメーカーやデジカメメーカーの悩みの種でもあるのです。そこで、ボクら使う側としては、同じモノはできない、ということを認めた上で、できるだけ綺麗なものを追求していくしか方法はないことになります。専門家が行なうカラーマネージメントの真似事だけでもできる範囲でやってみるしかありません。詳しくは、このメルマガの顧問その1である、みずくんに答えてもらいます。

みずくんから
 まずはきれいにプリントできないという問題についてできることを考えてみましょう。
 プリントするときに表示されるウィンドウで設定できる項目にはどのようなものがあるでしょうか。きっと印刷用紙の種類とか、印刷品質(きれいにとか、早くなど)を選ぶことができるのではないでしょうか。一見すると、印刷枚数や用紙の大きさくらいしか選択できる項目がないように見えるかもしれませんが、タブで次のページに設定が続いていたり、詳細設定のボタンなどがある場合があります。これを見つけて、印刷用紙を正しく設定して印刷品質を最高にしましょう。さらには、明るさや色合いなどをプリンターの機能で調節するメニューも見つかるかもしれません。もし、「sRGB」という設定ができるなら、これを選んでみましょう。

 このような設定をするソフトウェアは、プリンターをPCにインストールしたときに入るもので、プリンタードライバーと言います。高級なプリンターには色々な設定をできるプリンタードライバーが付いているはずですが、キヤノンのPIXSUSシリーズは写真画質のプリンターですから、十分対応していると思います。

 次にモニターの色調整などの話です。
 スキャナから読み込んだ色、モニターに表示する色、プリントした色が全て一致するのが理想ですね。印刷業界、広告業界ではカラーマネージメントというので、これを行っています。これは、入力から出力までのそれぞれの色をカラーメーターのようなもので測って調整するというものです。MACでDTPをするというと、10年以上前から行われていました。でも、これを行うには専用の高価な道具が必要なので、もう少し手軽な方法がここにあります。

 それから、これらのカラー機器の性質を記録したカラープロファイルというものが、用意されていることもあります。カラーマネージメントはこのカラープロファイルを作る作業なのです。
 あと前出のsRGBについてですが、これはあるRGBの数値でどんな色を出すかを決めた業界標準です。モニターの設定やプリンタードライバーの設定にこのsRGBがあれば、手っ取り早く近い色にすることができます。最近のデジカメは殆どsRGBになっていると思います。但し、それぞれのカメラで色合いが違ったり、コントラストが違うのは個性であり、フィルムを選ぶことに相当します。
 まぐまぐ ID:0000109746の「デジタル画像でお困りではありませんか」というメールマガジンは、カラーマネージメントの話題がかなり高いレベルで書かれています。