Kit the genius'
☆ 1日1枚 

Fujifilm Finepix4500 Camedia C-4100
花火 2003/07/24 THU
 一日中渋滞にはまっていた。午後から大井競馬場で撮影だったのだが、渋滞で1時間以上遅刻。目的のばんえい競馬のデモンストレーションにはなんとか間に合ったものの、プレスカードなしの撮影だったので、ヤジウマと同じ。ろくな写真は撮れていない。しかし、東京シティ競馬のトゥインクルレースというのを初めて見ることができた。平日だというのにほぼ満員、しかもおねえちゃんを含む若者たちがぞろぞろいた。競馬場全体がイルミネーションできらきらしているので、ギャンブル場という感じがしない。格好のデートコースになっているようだ。
 撮影後、取って返して今度は荒川花火。特等席を確保していたので勇んで向かったのだが、高速道路は見事なほどの花火見物渋滞で、しかも、出口は閉鎖ときたもんだ。結局、特等席にたどり着いたのは終了まで5分という時間だった。高速の上でたっぷり見物だけはさせてもらったが、写真など撮れるわけがない。急いで三脚をセットして、フィルム半分ほどをやっと写した。
 このメルマガ用の写真を今日はまったく撮っていなかったので、最後の数発だけをデジカメで撮った。しかし、三脚にカメラを固定する時間も惜しいので、三脚上のフィルムカメラに押し付けて手持ち撮影。1日中撮影に駆け回っていながら、まともな写真が1枚も撮れていない。今日は厄日だ。

【使えるワザ】今日の写真はダメ写真のお手本。[1]いくら何かにカメラを押し付けたとしても、4秒の露光を手持ちで撮るのは無謀以外の何ものでもない。[2]花火を写すと、周囲の煙に花火の光が反射するので、どうしても空が真っ暗にならない。そこでコントラストを+2に補正したのだが、花火そのものの色まで影響を受けて、白くトンでしまっている。[3]ほんのわずかだがデジタルズームを利用したので、画質が劣化している。[4]ノイズリダクションを作動させても、4秒だとどうしてもノイズが出る。
 という具合に、悪いところばかり目立つ写真になった。ただ、画質劣化を承知でこの写真をあえて写したのは、「画面からはみ出すぐらいに花火を入れる」ことを憶えて欲しかったからだ。デジタルズームを使わなくても画面一杯に花火が入る位置まで近づくことが肝心。早めに場所取り−これが花火撮影の絶対条件だな。参考までに、「ありがちな花火写真」をつけておく。「だからどうした」というのがこういう写真だ。
撮影データ
カメラ Camedia C-4100
撮影日 2003/07/24
ISO感度 100
絞り値 F2.8
シャッター 4
露出補正値 -2
WB オート
その他 ストロボ発光禁止
マニュアルAE
マニュアルAF
コントラスト+2
彩度+2
デジタルズーム比X1.3
バックナンバーは
「天才キットのフォトギャラリー」
に展示してあります。
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すみちゃんから
 キット様こんにちは。いつもメルマガ楽しみにしてます。
 ところで技術的な質問ではないのですが、私の癖と言うか、物心ついたときから、カメラのファインダーを覗く目が左目なのです。普通右目でファインダーを覗くみたいなのですが、私の場合、右目でファインダーを覗くと違和感を感じてだめなのです。左目でファインダーを覗くのは止めた方がいいのでしょうか。教えて下さい。


返信
 利き手と同じで、利き目というのは人それぞれですから、どちらでも構いません。覗きやすい方、よく見える方で見ればいいのです。
 昔、まだ一眼レフというものが発明される以前は、ファインダーはカメラの真ん中ではなく、端っこの方に付いていました。レンジファインダーという、今のほとんどのデジカメと同じ方式だったのです。その頃のカメラはすごくでっかい機械だったので、利き目が違う人は覗きにくいということで、右端にファインダーが付いたものと、左端に付いたものが用意されていたそうです。
 同じように、シャッターボタンも右利き用、左利き用というのがあったと聞いたことがあります。現物を見たことがないので不確かですが、デジカメもそういう配慮があったらいいですね。いくら小さいカメラだといっても、左眼では覗きにくいし、左利きの人が右手でしかシャッター切れないというのも、考えてみればお気の毒ですよね。

さっちゃんから
 Kit先生 こんばんわ。
 熊蝉の「羽化の朝」を早速ご講評いただきましてありがとうございました。先生の仰られるように、補正幅は−0.3が正解でした。誤ったご報告にて申し訳ありません。
 ピントの件ですが、確かに「奥ピン」です。今までにも相当数の「奥ピン」に悩まされております。一眼レフのようにピント合わせを出来ないのが残念に思います。
 Coolpix880型の1つの構造的欠陥として、シャッターボタンの「半押し状態」の感触がいまだに掴めていません。シャッターボタンの押し込み幅が、一眼レフに比べて相当狭いと感じております。ピント合わせの極意を御願いいたします。今後ともご指導方よろしくお願いいたします。


返信
 シャッター半押しの感覚はカメラによってさまざまなので、ボクも、使い慣れているキャノン以外のカメラを使うときは、いつも違和感を覚えます。結局は、そのカメラに慣れるしか方法はないわけで、カメラを指定される仕事のときは、数日前から指定されたカメラで何枚も撮って感触を掴むようにしています。デジカメでもそれは同じで、先日手に入れたカメディアに、3週間にしてやっと慣れてきたところです。

 多くのデジカメがレンジファインダーであることを考えると、ピント合わせが(接写のときは特に)自動ではうまくいかないのは当然だとも言えます。こないだご紹介した新兵器がけっこう使えますが、それでも、結局は同じカットを何枚も撮って、「数打ちゃ当る」方式に頼るしかないと思います。マニュアルAFでやっても、液晶画面でしか確認できないのでは完璧にはほど遠いですからね。

sasaさんから
 ゴルビーさんのお探しのレタッチソフトですが、VectorにあるPhotonickがいいですよ。 僕も紹介されたのですが、フリーでここまで出来るのだからすばらしいと思います。とても使いきれません。

返信
 貴重な情報をお寄せいただき、ありがとうございます。ゴルビーさん、試して見られてはいかがですか?
 でも、このソフト、Mac専用で、Windows用はないみたいですね。残念!


Eマガジンの書き込みより
 メル友さんの紹介で購読の申し込みをいたしました。
 デジカメ暦3年です。機種はFUJIFILM FINEPIX2700です。どうぞよろしく。


返信
 デジカメ歴11ヶ月のボクにとっては大先輩です。こちらこそ、よろしくお願いします。
投稿写真をけちょんけちょんにけなすコーナー
はなちゃんの投稿写真
 はじめまして、こんにちは。「hana_花_hana」という、カメラ付き携帯電話(17万画素)と凸レンズを駆使して撮影した草木の写真と、その説明を載せているメルマガを発行しているものです。
 びみょーなピントがうまく合わないので苦労していますが、携帯電話のカメラでここまで撮れる!ということが楽しくて止められません。講評していただくのもおこがましいような写真なのですが、一言頂ければ(一言と言わずもう少し)幸いです。メルマガ用に署名が入っているのですが、署名を入れる位置などについても教えていただければと思います。レタッチはしていません。よろしくお願いいたします。
撮影データ
撮影場所  東京 ベランダ鉢植え
撮影機材  D251i(カメラ付き携帯電話)+ 直径9mmの凸レンズ + 魚の目用バンソコ
有効画素数 17万画素
日付     2003年7月13日


講評
 はなちゃんの投稿写真は、現在の順番待ちリストの9番目だったんですが、あまりにも感動的だったので、割り込みさせました。ボクのメルマガ読者のみなさんに、一刻も早くご紹介したかったからです。

 ボクは、正直なところカメラ付き携帯電話など本気でバカにしていました。しかし、この写真を見れば、すっかり改心せざるを得ません。脱帽です!
 素晴らしいのは、[1]凸レンズを付着させるという荒業を使う以上、どうしてもピント位置がど真ん中の写真になりがちですが、「日の丸写真」を日の丸に見せない構図を考えて撮っていること。花を斜めから写して、花弁の向こうにちゃんと暗い背景を配置し、ボケボケにボケた花弁をちゃんと脇役にしているのがえらい。蕊(しべ)以外が全部花弁だと、花弁は背景でしかなくなってしまいますからね。

[2]凸レンズという異物レンズを被写体とカメラの間に噛ませたことで、画像の周辺ボケがちょうどセンターフォーカス効果になっていて、とても情緒のある画像になっています。ホームページで他の写真も拝見しましたが、どの写真もこのディストーション(周辺部の歪み)が生きています。

[3]携帯電話のおまけのカメラをなんとか本格的な芸術に使おうという、常人にはできない発想。そして、「あたしゃ、花しか撮らんけんね」という頑固さ、これが素晴らしい。テーマを決めるということはなかなかできることではありません。

 署名の位置は右下の方がいいと思います。右上は蕊が伸びている方向なので、鑑賞者の気に触ります。画像の四隅を見て、一番「抜けている」ところに入れるのがいいのです。

 よかったら、凸レンズと魚の目用ばんそうこうを装着する手順や、装着したところの画像、それらの部品の調達方法などをみんなに教えてくれませんか。こういう荒業は、絶対ブームにすべきです!
写真を講評しますよ!
 みなさんが撮ったデジカメ写真を送って下さい。この欄で講評します。「こうしたらもっと良くなる」「こんな見方もアリだよ」など、今後の参考になる(かもしれない)意見を述べさせていただきます。本名で送ってきても、こちらで勝手にあだ名をつけさせていただきますので、撮影者名は仮名で構いません。「掲載はして欲しくないけど講評だけお願い」というのはご遠慮ください。

○ 写真はなるべくリタッチしないままで。サイズだけ640x480pxに縮小してメールに添付してください。

○ 1通のメールに添付するのは1枚だけにして、複数の写真を添付しないで下さい。重くなりすぎて届かないことがあります。

○ 使用したカメラを教えてください。

 現在の在庫は9枚です。原則として1日に1枚掲載しますので、しばらく順番待ちになります。ご容赦ください。
 それから、ひょっとしたらボクのホームページの「写楽道場」に載せるかも知れません。送り先はこちらです。