Kit the genius'
☆ 1日1枚 

Fujifilm Finepix4500 Camedia C-4100
狐の剃刀 2003/08/08 FRI
撮影データ
カメラ Camedia C-4100
撮影日 2003/08/08
ISO感度 100
絞り値 F11
シャッター 1/10
露出補正値 -0.7
WB 晴天
その他 オートAE
コントラスト+2
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 昨日の配信で、今日から3日間留守にするので、しばらくお休みと書いたが、台風のお陰で3日間が2日間に短縮になってしまい、大慌てで今日の分の撮影に行った。いきなり土砂降りになるかと思えば、カーッと陽が射すという、なんだか人を小馬鹿にしているようなお天気で、おまけに道はどこも渋滞、さんざんな1日になってしまった。来週からお盆休みという人が多いのか、今週中に済ませておきたいお仕事がたまっていて、それが渋滞の原因なのだろう。
 出かけた先は新座市営墓地。広い墓地の斜面林に、毎年この時期になると、キツネノカミソリが咲く。一輪一輪はなんということはない、オレンジの地味な花なのだが、これだけの群落になるとそりゃあ豪華だ。あまり知られた場所ではないので、カメラマンの姿もちらほらとしか見られない。静かに撮影できるポイントだ。
 この花、彼岸花と同じ種類で、やはり猛毒を持っている。花が枯れないと葉が出てこないのも同じだ。鋭い剣のような葉が出るので、それを剃刀に見立ててこういう名がついた。昔は、薄暗い林の中にはけっこうたくさん咲いていたような気がするのだが、最近はとんと見かけない。まあ、林自体が少なくなっているということなんだね。
【使えるワザ】広角端で、手前に大きく花を入れて絞りをできるだけ絞り、パンフォーカスになるようにする。立ったままでカメラを構えるアマチュアが多いが、それでは花が全部小さく写ることになって、確かに「花一杯」の写真にはなっても、画像としてのインパクトには欠けることになる。何かによじ登る、しゃがむ、寝転ぶ、というような姿勢の変化が画像の印象を大きく変えるので、被写体を見たときは、ちょっとだけでも姿勢を変えてみる癖をつけよう。
 土砂降りの直後なので、葉についた雫が光っている。このキラキラが邪魔になると思えば、PLフィルターを使って撮ればいい。ボクはフィルターあるなしの、両方を一応押えておいたが、最後まで迷った末に結局これを選んだ。斜面林の雰囲気が捨てがたかったからだ。花だけを目立たせたいなら、フィルターありの方がいい。
 もう一つ迷ったのは、奥に林の縁を入れるかどうか。けっこう遅いシャッター速度なので、光が滲むだろうという予感はあったし、白い空が画面でどういう働きをするか、咄嗟に判断できなかったからだ。これも両方押えておいたが、やはり斜面林の雰囲気に軍配が上がった。この部分がない画像は、上が重くなりすぎるし、林の印象も暗くなりすぎる。
 

読者からのメールや質問やヤジ

ネムちゃんから
 キット先生こんばんは。
 こちらでは3日の日曜日から真夏へ突入致しました。昨日も県内で36.9度を記録し、さらに記録は更新されることでしょう。何せ過去には、39度台を記録した実績がありますから。岐阜県は夏はメッチャ暑く、冬は極寒ではないですが雪も数回積もるという、日本の四季を感じるにはもってこいの場所です。(ホントかよ!)

 撮影会でご一緒した飛騨高山も盆地のため夏は暑いんですよ。夏の風物として、郡上八幡町役場横の橋からの飛び込みが有名だったのですが、残念なことに今年から飛び込み禁止となってしまいました。この時期、これを目当てで訪れる人も結構あるようですが。安全のためでしょうかね。

 最近、おかげさまで掲示板もそこそこ賑わうようになり、はるちゃんが驚いたほどです。日の丸シャッターマンさんもチョクチョク遊びに来てくれますし。

 ところで、先日投稿していただいた写真を本日アップ致しました。お暇なときに見てください。


返信
 関東地方も暑い日が続いています。でも、例年9月になれば秋の気配が感じられるようになるので、今年の夏は短くて済みそうです。ただ、東北では冷害が深刻に心配されているようですね。

 役場横の橋って、こないだの撮影会で昼飯食べたところの橋でしょう?水面までかなり高かったですよね。それに、水深も浅いようだったし。あそこから飛び込まれちゃあ、そりゃ危険だわ。
 掲示板、ボクも覗いてみました。確かに賑わってますね。「お散歩」の読者同士で横につながりができていくのも、なんか楽しいですね。


お散歩中年ののりさん
 向こう見ずでスミマセン。我ながら厚かましいと思っていますが、キット先生の度量の深さに甘えさせて頂いています。但し、そのせいで今後投稿が増えてしまうと大変ですね。

 私の写真の目的は散歩を続けるためのものです。先生による刺激を受けながら、おもちゃカメラで何処までやれるかを、素人として工夫をして行きたいと思っています。私のは本当の散歩で、歩いて行ける範囲のみのため、 被写体も限られています。結果を出す必要はないのだから、制約は多いほど楽しみも多くなります。


返信
 「制約が多いほど楽しみ」ってのは、いいですね。確かにその通りで、簡単にできてしまうものでは、飽きるのも早いですからね。のりさんの場合は、「昆虫」というテーマをお持ちだから、楽しみも倍増ってところでしょう?

オジさんから
 以前キットさんが、落下時の破損防止の為にもカメラにはフードを付ける、という話をしていました。なるほどと思い、カメラ屋へ行き探してみました。良いのがありました。
 私のカメラは、キャノンのG2です。そしてフードというか、寸胴というか、それは、「RAYNOX RT5246G1 F52-F46.5mm」という製品です。これには「MC LENS PROTECTOR 52mm P0.75」と「POLARIZING FILTER 52mm P0.75」がついています。これってPLフィルターですよね。これだとわざわざ手を使ってフィルターをレンズの前に支える必要がありません。Camedia C-4100用の製品もあるのではと思います。


返信
  RT524xシリーズはフードではなくて、コンバーターレンズ装着用のコンバーターリングです。ですから、カメラのスイッチをオフにしている間はフードのように見えますが、スイッチを入れるとレンズがそのコンバーターの前縁のところまでせり出してくるので、光を遮る役にはたたないことになります。しかし、オジさんのおっしゃる通り、落下時の破損防止の役割は期待できますね。

 ポラライジング・フィルターはおっしゃる通りPLフィルターです。しかし、ケンコー製のその製品は、前枠を回して使うCPLフィルターなので、効果をファインダーでは確認できません。デジカメの大半は一眼レフではないからです。
 結局、液晶画面で確認するということになりますが、それでもなんとかなりますか?ボクは液晶画面での確認というのをまだやってみたことがないので、オジさんからご報告いただければありがたいです。液晶画面を見ながら、フィルター前枠を回してみて、ある角度のところで風景の反射光がカットされ、色の発色がよくなることが確認されれば使える、ということになります。

 と、ここまで書いたところで、「だったら自分でやってみればいいじゃん」と気がついて、例の通り、レンズの前に片手で支えて、前枠を回してみましたところ、完璧ではありませんが、ある程度の確認ができるということが分かりました。フィルター操作に両手を使うので、カメラは三脚に固定しないと実験すらできません!
 乱反射による木の葉の白飛びなどは対象物が小さいので分かりにくいのですが、青空の色などははっきりと深くなる角度がわかります。使えますね。高いものではないので、ボクも早速入手しましょう。オジさん、貴重な情報でした、ありがとうございます。
唐突に決まった撮影会のお知らせ

日時:8月23日(土)午後4時から
被写体:お台場公園の夕陽と夜景とアベックと生ビール
参加費:3000円(講評会込み、交通費と飲み代は各自負担)

※今回はデジカメ中心でやります。撮影会終了後の生ビールの席で、
パソコンに画像を取り込んで、飲みながら講評会をやろうかと考えています。

お申込みはこちらから。
投稿写真をけちょんけちょんにけなすコーナー
きよっちさんの投稿写真
 キット様、はじめまして!「きよっち」といいます。いつも大変興味深く、お散歩読んでます。

 写真を講評して頂けるということで、添付させて頂きます。先日、長女のお宮参りがありまして、その式典中の写真です。式典の最中ですので、立ち上がったりすることもできずに、座ったままカメラだけを横に向けて、画面を確認せずに撮ったものですが、帰ってからPCで見てみると案外良い感じだったので、ご講評頂ければと思い投稿致します。カメラはIXY320で、フラッシュだけキャンセルにして、あとはオ−トで撮りました。よろしくお願いしますm(_ _)m


講評
 確かに、いい雰囲気の写真ですね。本殿内の暗さや参列者の敬虔な姿勢、それに子どものなんとも言えない表情がとてもよく描写されています。ノーファインダーで撮って、カメラを意識させなかったことが功を奏していますね。

 ボクが特に気に入ったのは、格子窓から差し込む光が屈折現象を起こして滲んでいるところです。堂内の暗さとその光の対照が、写真に超現実的な印象を与えているように感じます。お宮参りという宗教儀式の雰囲気が強まりました。
 手前にお母さんの手が大きく入って、その手の角度がちょうどあかちゃんと子どもの顔を包み込んでいる構図になっているのも効いています。


 格子窓の明かりにカメラを向けることになるので、露出は多少プラスに補正しておいた方がよかったと思います。しかし、明るすぎると雰囲気が出ませんので、ほんの少々(+0.3ぐらい)です。

 それから、ノーファインダー撮影なので贅沢は言えないのですが、ある程度慣れてくれば、画角の感覚が分かるようになりますので、画面にどこからどこまで入るかが大体見当つけられるようになってきます。奥のおじいさんの顔を入れるか入れないか、といった程度なら調節できるようになるはずです。水平も自然に取れるようになります。
 とにかく、カメラに慣れるようにしてください。参考までに、縦位置と横位置の見本をつけておきます。ある程度カメラが自分のものになれば、この程度の調節はノーファインダーでもできるようになりますよ。露出はほんのちょっとだけプラスにしてあります。この程度でも、子どもの顔の写りが違うでしょう?
写真を講評しますよ!
 みなさんが撮ったデジカメ写真を送って下さい。この欄で講評します。「こうしたらもっと良くなる」「こんな見方もアリだよ」など、今後の参考になる(かもしれない)意見を述べさせていただきます。本名で送ってきても、こちらで勝手にあだ名をつけさせていただきますので、撮影者名は仮名で構いません。「掲載はして欲しくないけど講評だけお願い」というのはご遠慮ください。

○ 写真はなるべくリタッチしないままで。サイズだけ640x480pxに縮小してメールに添付してください。

○ 1通のメールに添付するのは1枚だけにして、複数の写真を添付しないで下さい。重くなりすぎて届かないことがあります。

○ 使用したカメラを教えてください。

 現在の在庫は16枚です。原則として1日に1枚掲載しますので、しばらく順番待ちになります。ご容赦ください。
 それから、ひょっとしたらボクのホームページの「写楽道場」に載せるかも知れません。送り先はこちらです。