大利根町にお米を買いに行った。例によって、うちの鬼嫁のご命令である。ボクには、スーパーで買った米と同じ味としか思われないのだが、彼女の味覚では決定的な違いがあるらしい。産直フリークなのだ。今日は「氷の国の一人旅」と「天才キット世界を撮る」の配信が控えているので買い物どころじゃないのだが、逆らうとどんな仕打ちが待っているか分からないので、すごすごと頭(こうべ)を垂れて出かけた。
車で田んぼの中を走っていたら、ある一角で人が大勢働いているのを見かけた。除草作業でもやっているのかと思ったら、なんということはない、案山子さんたちだった。畦道に車を止めて数枚の写真を撮った。そして気付いたのだが、今年もめでたくイネが出穂している。今日も今日とて8月とは思われないほどの涼しさなので、冷害の心配がまた頭の中に浮かんでいたのだが、なんだか安心した。でも、この涼しさじゃ、いもち病発生→じゃんじゃん農薬散布という構図が必定だろうな。産直だからといって安心はできないご時世なんだよ、おばちゃん!
|
|
【使えるワザ】久しぶりに使ったファインピクスで全自動の便利さを実感した。細かな設定がそもそもできないから、余計なことに頭を悩ませる必要がない。露出と構図だけを考えればいいだけだ。
左の写真は、車を止めた農道からの俯瞰図。ズーム機能がついていないカメラなので、こういう典型的なご報告写真にしかならない。「それでは」というので、車に常備してある長靴に穿き替えて畦道に踏み入れ、案山子さんのところまで近づいてみた。その写真がこれ。典型的な失敗写真である。
まず、案山子の立ち位置が悪い。向いている方向の空間が背中のほうの空間より狭いので、田んぼの広々とした感じが出ていない。視線が向かう方向を広く開けてやらないと、窮屈な感じになってしまうのだ。
もう一つは「首切り写真」になってしまっていること。地平線で首が切られないようにするのは人物スナップの基本中の基本なのだ。
|