Kit the genius'
☆ 1日1枚 

Fujifilm Finepix4500 Camedia C-4100
ソフト路線 2003/08/21 THU
撮影データ
カメラ Camedia C-4100
撮影日 2003/08/21
ISO感度 100
絞り値 F3.5
シャッター 1/100
露出補正値 -0.3
WB オート
その他 絞り優先AE
コントラスト+1
ソフトン使用
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 昨日は元息子、鬼嫁を伴って実家に行っていたので、「氷の国の一人旅」と「天才キット」の配信作業が今日にずれこんでしまった。さっき、やっとのことで配信し終わって、ほっとする間もなくこのメルマガの配信作業に取りかかったら、肝心の写真を撮っていなかったことに気付いた。おっ、こりゃ大変だ!というので、押っ取り刀でカメラを掴み、外に飛び出した。すると、いやあ、棚からぼた餅、歩けば棒、この子がちょうどボクんちのチャイムを鳴らすところだった。回覧版を届けてくれたのだ。
 普段からガキどもを手なづけておくと、こういうときに役に立つ。お相手するのは大変なんだが、子どもがなつくと親もなつく。隣近所との付き合いもスムーズに行く道理だ。
 ところで、回覧版は納涼大会に関するものだった。今度の土曜日がマンションの納涼大会なのだ。お台場撮影会とバッティングしたのは、ボクが単にうっかりしていただけのことだ。スケジュール管理もできないダメ写真家としては、言い訳もできない。ボクとしては、酒が飲めればどっちでもいいけどね。マンションのみなさんには謝っとこう。
【使えるワザ】感心な子なので、可愛く撮ってあげよう。というわけで、取りいだしたるはソフトン、被写体をソフトに写してくれるフィルターである。フィルムカメラ用のものを使う。例の、片手でレンズの前にかざすワザでもいいのだが、三脚がないと片手撮りになる。そこで、ステップアップリングという小道具を使う。
 多くのデジカメが、スイッチを入れるとレンズがせり出してくる仕様になっているので、ワイドやテレのコンバーターレンズを取り付けるときは、コンバーターリングというものを中間にかます必要がある。ボクのカメディアでは、このリングによって、フィルター径がカメラ本来の41oから52oに広がる。したがって、52oのフィルターであればフィルムカメラのものも使えるのだが、残念なことに、持っているフィルターの最少径は55oなので、さらにステップアップリングをかますわけだ。それにソフトンをはめ込むというわけ。
 このフィルターは安い。簡単にソフトレンズの描写が得られるので、女偏(女性ばかりを撮る写真家)には重宝がられる小道具だ。ピントは合っているのにエッジが柔らかくなるので、女の子の優しさが強調された描写になる。

フィルター取り付け手順。3個の小道具で5000円ぐらい。他メーカーのデジカメにもそれぞれ専用のものがある。コンバーターリング径に合った径のフィルターを買えばステップアップリングは必要ない。コンバーターリングはハクバ製、フィルターはケンコー製。

スイッチオフ状態のカメディア。 スイッチを入れるとレンズがせり出してくる。 コンバーターリング(左)とステップアップリング(右)。 コンバーターリングを取り付けたところ。スイッチオフ状態だとレンズフードのように見える。
スイッチを入れると、リングの前縁までレンズが出てくる。 さらにステップアップリングをはめ込む。 ステップアップリングにフィルターを取り付ける。撮影準備完了。 ソフトンのガラス面には小さなディンプル(窪み)が散りばめられている。白い部分は光の反射。

読者からのメールや質問やヤジ

kanaちゃんから
 欧州からカンバックしたてのkanaです。
 暑い暑い暑い暑い!やんなっちゃう〜。通常モードで39度の炎天下、みんな肌焼いてるのよね。今の流行は黄金色だって。

返信
 お帰り!涼しい日本にようこそ!
 免許取りたてで、まさか運転はしなかったでしょうね。もっとも、運転してたら無事に帰ってこられるわけないか。
 しばらく仕事を休んでいたから、もう夏の間はこき使われるだけだね。元気出そうね!
(kanaちゃんは高知の写真家。「天才キット世界を撮る」に「ばかちょん写真塾」を連載してくれた。)


はるちゃんから
 昨日帰ってきました。留守の間に変なじいちゃんが出没するようになったのね。品位を戻すために、私が一筆、エヘン。

 ポーランドのアウシュビッツとビルケナウに行ってきました。ビルケナウは馴染みがないかもしれませんが、アウシュビッツから約2qの地にあり、アウシュビッツより大規模な収容所でした。アンネフランクが亡くなったのも、ビルケナウ。

 博物館の機能が整っているのは、アウシュビッツです。ここで唯一の日本人ガイド中谷さんがたっぷり3時間も、案内してくれました。ちなみに、ここは入場無料。写真撮影も自由です。人間の性(さが)について、広く知って貰いたい、よく考えてもらいたい・・のメッセージが、「入場無料」「撮影自由」に込められているような気がしました。

 ユダヤ人の家財道具を没収して、戦費にあてるばかりか、革靴、めがね、髪の毛にいたるまで、原料に(例えば髪の毛で作られた毛布が展示されていました)使うなど、正気の人間がやった事とは思えない展示が次から次へ。

 強制収容所の所長フスは、すぐそばに家族と共に住み、家族を、職場に見学に連れて来ています。そして、ガス室で焼いた人間の臭いは、当然、住まいの方にも流れていたはず。つまり、所長は、家族にも、後ろめたい気持ちなど、これぽちも持っていなかったのではないか・・と中谷さんは語りました。ある立場に立った人間は、それしか目に見えなくなり、ガス室に送り込むことすら、正義のためだと思えるようになる・・。人間はそんな一面も持っていることを
思わざるを得ませんでした。

 ユダヤ人虐殺は、狂人ヒトラー個人で成し遂げられたわけではなく、彼を選挙で選んだのもドイツ国民なのです。もし私が、ナチスの側にいたら、やはりこのオソロシイ行為を、正義のための仕事だと、淡々とこなしていたに違いないのです。人間の持つ二面性について思い当たり、恐ろしくも悲しくもなったアウシュビッツでの3時間でした。

 こんなに酷い目に遭わされたユダヤ人の国イスラエルは、パレスチナに危害を加えています。学校にさえも爆弾を落としているのです。

 「戦場のピアニスト」「シンドラーのリスト」「アンネフランク」を、「可哀想、むごい、ナチを許せない」と唱えるのは簡単ですが、これだけは解決できないから、人間ってどうしようもない、ややこしい存在なのですね。

 ここには、若い人も大勢見学に来ています。特に9月になると、学校単位で訪れるそうです。原爆記念日も終戦記念日も知らない若者が大半を占める日本とは大違いです。


伊良湖のじいちゃんからの返信
 変な爺さん登場!
 年上のおばちゃんには反抗しないよ!
 ゲルマン人がユダヤを恐れたのは、その頭。戦争は日本と、ヨーロッパ、中東を似た考えで考察すると無理がある。イスラエルはエルサレムに行くと、見えてくる。機銃をくぐって、ガザ地区に入ったが、いろいろだな。まあ酔学を引用しないと難しい。
投稿写真をけちょんけちょんにけなすコーナー
みーさんからの投稿写真
 キット先生こんばんわ!どうも報告遅れました、みーです。。(汗)

 > 数日経ってもなんとも言ってこないところを見ると、リバーサルはダメだったのかな?

 スミマセン。ご報告遅れましたm(_ _)m
 じ、実は。。ワタクシ、某大手写真店に勤めてまして、店で自分で好きなようにプリントできる代わりに、忙しかったらそんな時間もないという・・・コトがありまして。現像から戻ってきた水曜日は、じっくり見る時間もなく、その後も店が多忙を極めて、なかなか自分のプリントができず、つい3、4日ほど前にようやく仕事の合間を見つけてプリントしました・・(^^;;
(ま、早くプリントしたいというのはあっても、やっぱり従業員価格には代えられないです(笑)安いですから(笑))

 添付したのは、そのうちで私は一番気に入っているカットです。ただ、スキャナが安物しか持っていないので、取り込んだ画像は、かなり暗くしたりで、だいぶ修正をかけています。(そうしないと読み込んだスキャナの筋のようなものがクッキリと写っていまして・・^^;;)
 一応、修正をかけたコトでリバーサルプリントの見た目に近いようにはなりましたが・・。

 しかし、やっぱり最初のほうのカットはほとんど全滅ですねー。絵的に寂しいものばっかで。で、途中から、持参した300ミリの望遠に付け替えて撮影してたのですが、やっぱり画面一杯に撮ったものとそうでないものは全然違いますね!結構これも、10倍ズーム(300ミリ相当)のデジカメのように、結構めいっぱい望遠にしたと思います。(あ、一応こちらはあくあまで事後報告ということで。)

 それにしても、

> 実は、写真撮影が目的なら、マイナーな寂しい花火大会のほうがいいんですよ。

 とは、まさにその通りですね!3日(日曜)にも、市内でごく地味な花火大会があったのですが、こちらはたった千発!!ということで、わずか40分足らずで終わってしまったのですが、こちらのほうが順に1発づつ上がるので、かえって多重露光の黒い紙が活躍しました!1発づつの寂しい花火が「それなり」の華やかなものに見えるから不思議です(笑)。(あ・・・ただしこちらは場所が良くなくて、電線などよけいなモノが写り込んでいるのでお見せできませんが・・)

 というわけで、お盆明けにまた近所の市で花火があるので(そちらは3千発くらい?)、そちらでは再びリバーサルに挑戦してみようかな??と思っております。いい具合に多重露光ワザが役に立ちそうですし。

 そうそう。先日もお客さんが花火の写真ばかり6本、現像所から戻ってきたスリーブを取りにみえたのですが、そのうち2本が長巻きのまま戻ってきました・・。添付のメモには「境目が分かりません」という趣旨。私も、ネガなら店内で切断作業もしますが、確かに夜の写真って、ネガそのものの色と同じなので分かりにくいです。やっぱり、その境目のわかりにくさは、リバーサルでも同じですよね(笑)。夜の写真は写真屋泣かせであります(笑)。

 先生の仰った「画面一杯に撮る」というのは、こういう意味もあるんですね(笑)。そのお客さんのスリーブは、画面の中で小さめの花火ばかりだったので、そりゃぁ、境目分かりませんわ・・・と内心思いながら、「やっぱり、こういうものは、こうなんかねぇ・・」とぼやくお客さんを見ていました(笑)。


講評
 やっぱり、リバーサルフィルムだと色の深さが全然違いますね。デジカメの手軽さはないけれど、作品作りには断然の力を持っています。
 ちょっと露出がオーバー気味だけど、構図その他はいい出来ですよ。初めての挑戦でここまで撮れるんですから、何回か経験すれば良い作品が何枚もできると思います。夏もそろそろ終盤、頑張って撮りましょう。
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