うちのマンションの階段にはいろいろな呼び名がある。9階建ての下のほうに住んでいる住民にとっては、日常的に使用する階段なので普通の「階段」だが、上の階の住民たちは普段はエレベーターを使い、めったに階段の上り下りをしないから「非常階段」と呼ぶことが多い。管理組合で補修の話などが出るときには、一応「外付け階段」とか「鉄骨階段」と呼ぶし、実際の工事の時には、業者との行き違いがあっては困るから、仮に「X棟X号階段」という呼び方をしていた。
その階段は、子どもたちにとってはさしづめ「遊び場階段」であろう。こないだは臨時寺子屋の様子を写真に撮ったが、ああいうおとなしい使い方はむしろ珍しく、ドタドタと上下に走り回っていることのほうが多い。彼らは、エレベーターのような単調な移動手段よりは、自分の体を目一杯動かせる手段のほうがお好みなのだ。ただの上り下りでも、ゆっくり歩くというようなことは決してしない。いつも走っている。傍から見たら、まさしく「非常階段」に見えてしまうのだった。
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【使えるワザ】今日は午後から市内のマンション交流会があるので、急ぎの用事を午前中にさっさと済ませて出かけた。出際に遭遇したのがこのシーンだ。なんの騒ぎかと思ったら、子どもたちが群れをなして階段を駆け上っているのだった。まるで火に追われているような勢いドだ。とっさにカメラを構えた。いろんな設定をしている間はない。昨日の毛呂山での最後の撮影のときの設定で写った画像がこれ。シャッター速度が1/20にしかならなかったので、ご覧のような被写体ブレになった。
しかし、多分、前もって用意していたとしても、シャッター速度はこの程度にしただろう。子どもたちの動きだけがテーマの写真だから、止まった画像では面白くも何ともない。コントラストとか彩度はもっと抑えるかも知れないが・・。
人間が普通に歩いているスピードなら1/60で止まる。足の先端などがちょっとブレるぐらいだ。走っているときならその倍の1/125以上のシャッター速度が必要。逆にいえば、それより遅いシャッターだと「動き」が表現できるということになる。ただし、ブレているのは動いている被写体だけでなければ意味がない。手ブレだけはご法度だ。
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