Kit the genius'
☆ 1日1枚 

Fujifilm Finepix4500 Camedia C-4100

妖艶 2003/12/02 TUE
 友人から洋蘭を一鉢いただいた。学生時代から長年大事に育ててきた和蘭の鉢が一つ、貝殻虫のお陰でダメになったといつか書いたら、それを憶えていてくれたらしく、わざわざ届けてくださった。なんだか長ったらしい名前を告げられたが、無論最初から憶える気などないので、3秒後には忘れた。しかし、名前は分からなくても花の美しさに変わりがあるわけじゃない。早速写真に収めておくことにした。
 3日間降り続いた雨がようやく上がり、今日はカラッと晴れ上がった。出かけたくてうずうずするのだが、こういう日に限って下らん用事が押し寄せてくる。その一つが買い物だ。
 昨夜、仕事をしていたら、突然大音響とともに後ろにすっ転がった。椅子の背もたれが支柱から崩壊したのだ。怪我はなかったが、夜中の大音響なので鬼嫁が目を覚まして飛んできた。「ふんぞり返って仕事するからよ!」と一言のもとに断罪されただけで済んだのは幸いと言わねばならない。
 で、替わりの椅子がないことには仕事ができない。近所の家具屋から買ってきて、ひーこら言いながら組み立てた。今度は生半可では壊れない、世に言う「重役椅子」というシロモノだ。でかいのが珠キズだが、座り心地はなかなかいい。見栄えもいい。一夜にして稼ぎが多くなった気分だ。「分不相応!」という鬼嫁の一言がなかったら、もっと気分が良かったのに。 
【使えるワザ】 普通はマクロモードで撮る画像である。
 しかし、ボクのカメディアが被写体に2センチまで寄れるスーパーマクロモードを搭載しているとは言っても、広角側でしかその機能が作動しないので、限度一杯に寄せて撮っても長辺側で3センチ前後の範囲を切り取るのが精一杯。それより狭い範囲を写真にしようと思ったら、いったんパソコンに取り込んで画像の真ん中をトリミングして切り取るか、もっと近接できるように工夫するしかないことになる。
 ここで威力を発揮するのがクローズアップフィルター。単なる凸レンズだが、これを使うとレンズ前玉からわずか5ミリの距離でもピタリとピントが合う。ただし、ただでさえ解像度が悪いデジカメ普及機のレンズに、もう一枚余計なレンズをカマせるわけだから、画像周辺部はかなり解像度が落ちる。いわゆる像が流れる現象が余計に目立つことになるわけだ。したがって、画像中心部だけで見せるような写真でないと、アラが目立ってしまうので要注意。
 写真は三脚使用、ライティングはほぼ真上(天井の蛍光灯)とバック(蛍光灯の電気スタンド)の2灯。真上から照らすのは、カメラで光を遮らないようにとの配慮。花の後からライトを当ててやるのは、真上からのライトでできる影を薄れさせる目的と、光が花びらを透けて見せてくれるので、質感がよく描写できるという効果を狙っている。ただし、強すぎるとあざとくなる。茎の陰が写らないように角度を調整すること。霧吹きでさっと一吹きしている。
撮影データ
カメラ Camedia C4100
撮影日 2003/12/02
ISO感度 100
絞り値 F2.8
シャッター 1/6
露出補正値 0
WB オート
R(-),B(+)
その他 絞り優先AE
コントラスト0
彩度+5
クローズアップNo1
バックナンバーは
「天才キットのフォトギャラリー」
に展示してあります。

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▼ゆみちゃんから▼
 11/22のお散歩デジカメ「うら寂しい午後」、とってもジーンときました。たまたま、後ろで見ていた夫も「さすがだね」って、うなっていましたよ。
▼返信▼
 ありがとうございます。この時期、悲哀を帯びた男性の後姿には事欠きませんが、なかなかああいう場所ではお見かけしないので、いいシャッターチャンスだったと思っています。ご主人はうら寂しくはないでしょうが、「歩くときには気をつけて」とお伝えください(笑)。
▼だんちゃんから▼
 だんちゃんです。二度目のトップページの切り番を狙ってました・・・が 瞬く間に過ぎていました。
 あ〜ぁ!頑張って参加していたのになぁー・・・。購読者が増えたので仕方のないことかも知れません。これだけ話題になると、キット先生の持ち出しが益々増えていくような気がしますね?太っ腹なキット先生のことだし、当分の間は大丈夫かな?また次回を狙って頑張ります。
▼返信▼
 見事に日の丸特攻隊の妻に持っていかれちゃいましたね。次回を狙ってください。
デジタル写真館に「101枚の秋」をアップしました。
ふぉとぎゃら」トップページからお入りください。
▼tadさんから▼
 冠省、いやいや、先生にけちょんけちょんに手厳しい講評を頂きました、Hawaiiのワイキキ海岸での居眠り少女のスナップを投稿したtad爺さんです。確かに一から十まで先生のおっしゃる通りでした。本当に的確な指摘であり、大いに勉強になりました。今後は心を入れ替えて(?)作品をものにして、先生のこっぴどい講評を頂きたいと考えています。本当に有難うございました。
▼返信▼
 こちらこそ、失礼しました。これに懲りずに、また投稿してください。今までの経験から言うと、投稿3回目ぐらいになると、みなさんほんとにお上手になられます。酷評されてもめげずに投稿しつづける根性もさることながら、やはり、投稿しようとして写真を撮りまくるのが上達の秘訣なんでしょう。
▼ゆーぞうくんから▼
 絞り値に関する質問に早速ご返事いただき、感激しました。有難うございました。
▼返信▼
 いえいえ、どういたしまして。メルマガの記事をご提供いただいているわけですから、お礼を言うべきなのはこちらです。ありがとうございました。
▼つるさんから▼
 ヒガンバナに次いで「踊るキット賞」いただきました。ありがとうございました。どちらも人物にカメラを向けたものでした。これは明らかに「お散歩デジカメ」の学習効果だと感謝しています。
 健康回復・保持を目的にカメラに手を出したものですから、現地に行かないと撮れない観光地的自然風景ばかり撮っていました。「お散歩デジカメ」でのほのぼのとした子供たちの表情・しぐさ、写し手の暖かいまなざし、少しでも真似が出来ればなと思っていました。
 次回、「都市風景」も悩みながらがんばります。
▼返信▼
 つるさんのモノを見る眼には、毎度のことながらこちらが勉強させていただいています。今度の「都市風景」は組写真ですから、単発勝負ではない難しさがありますが、撮影自体はいつもと違った楽しさが味わえると思いますよ。
≪撮影会ネット・Kit-Photoグループ≫ ホームページ情報
 撮影会ネットは、撮影会に参加した人たち、いつかは参加しようという人たちのメーリングリストです。メールでの情報交換、画像掲示板を使った写真のけなしあいなどが連日行なわれています。 「ふぉとぎゃら」が2003年
ニフティ・ホームページ・グランプリの
最終選考にノミネートされました。
@niftyホームページグランプリ2003
現在の会員数は77名です。
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投稿写真をけちょんけちょんにけなすコーナー
▼てるさんの投稿写真▼
 小生は八王子に住む69歳の床屋で、Olympus CAMEDIA C-3040を使ってデジカメを楽しんでいます。昨日はkitさんのサイトをあらかた拝見しました。赤い「アメリカフヨウ」越しの田園風景をとった1枚が印象に残っています。
 7月に行った出羽三山での一枚です。すべてオートです。


講評
 せっかくの山行だったのに、お天気があまりよくなかったようですね。低く垂れこめた雲が山を覆って、幻想的な雰囲気を醸し出しています。湯殿山神社からの撮影なのであまり標高は高くないのですが、それでこの雲ですからあいにくでした。

 湯殿山神社の入り口付近から薬師岳を見上げた写真のようです。山に雲がかかった風景は、都会に住んでいるものにとってはなかなか美しく見えるものですが、写真にするのは容易ではありません。この写真のように、見上げたアングルだとどうしても真っ白な空が写ってしまうために、間が抜けた印象になってしまうのです。

 ピント位置が手前に写った道標に来ているので、たぶん、いったんこの道標を画面の真ん中に置いてシャッターを半押ししたのだと思います。そうすると、画面には深い緑色の山肌の部分が多くを占めることになるので、カメラは風景を「暗い」と判断し、明るめに露出を設定します。その後、アングルを上に振って撮影したわけですから、明るめの露出のまま撮ったことになります。かなり露出オーバーの写真になったのはそのせいですね。7月の山ですから、緑はもっと濃いはずです。霧状の雲も質感が飛んでしまっています。

 写真の狙いがいまいちはっきりしません。一体何を撮ろうとしたのかが分からないですね。手前の道標ですか、それとも、雲がかかった山の幽玄さですか?「湯殿山に登った証拠写真」ならこれでいいんですが、もし、それ以上の狙いがあったのなら、その狙いをもっと強調したかったところです。

 これは推測でしかありませんが、てるさんがこの写真を撮ったときのお気持ちは、たぶんこんな風だったんじゃないかと思います。
 薬師岳にかかった雲の幽玄さがまずてるさんの眼を惹きつけたのでしょう。それを撮ろうとしてカメラを向けてはみたけれど、山と雲だけではどうも座りが悪い。平淡な感じになってしまう。そこで、近景に適当なものがないかと見回したら、ちょうどいい具合に湯殿山神社の道標が立っていた。
 さて、その道標を手前に入れてはみたのだが、山にピントを合わせると道標がぼけてしまう。そこで、カメラをまず道標に向けてピント合わせをした。構図的に道標が真ん中では、てるさんが最初に惹きつけられた山が脇役になってしまう。道標を少し真ん中からずらしてみたら、座りがよくなった。

 もし、ボクの推測が当たっているとしたら、てるさんには上手くなる素質があります。ただ単に、なにも考えずに撮っただけなら、今度カメラを手にしたときには、ボクが推測したような思考過程を踏んでみてください。いい写真がきっと撮れると思います。

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12月21日(日)の撮影会参加希望者は16名になりました。
申込みをいったん締め切らせていただきます。
「なんとか割り込みたい」という方はご相談ください。

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