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Kit the genius'
☆ 1日1枚 

Fujifilm Finepix4500 Camedia C-4100

裏壁 2003/12/08 MON
 明日は東京で、大先生のところの忘年会、次の日は京都、その次の日は伊良湖岬とスケジュールが詰まっているので、その間の仕事を片付けておかないといけない。穏やかないい天気なのに外出もままならない。あとしばらくするとケーブルテレビの会社がデジタル放送対応のためのセッティングに来る。せめて夕陽でも撮ろうかと思っていたのに、留守にするわけにはいかなくなった。窮余の一策が今日の1枚。タバコを買いに行ったついでにほんのちょっとだけ足を伸ばし、飲み屋横丁の裏の壁を撮ってきた。外出時間15分という早業だ。
 京都には、来年4月の関西地区撮影会の打ち合わせに行く。ぽかりちゃんと砂名ちゃんが現地受け入れのための幹事役をやってくれているので、顔合わせの意味もある。撮影会ネットでは相当の美人だということで通っているようだが、慎重なボクは実際に会ってみるまでは半信半疑なのだ。
 伊良湖は2月の撮影会の下見。じいちゃんはこないだの昭和記念公園撮影会にわざわざ足を運んでくれたので初対面ではない。下見と言いながら、その実体は酒が目当て。楽しみだ。
【使えるワザ】 こないだの投稿写真コーナーで、せろこちゃんの作品に対して述べたことだが、モノクロとカラーでは撮るときの心構えが違う。色で誤魔化せないだけ光の読み方が大切だ。
 もう一つ大切なのは、パソコン上でレタッチするときの出来上がりをある程度念頭において撮らないと、撮影意図とはまったく違う作品になってしまうということ。ボクの観念では、撮影意図から離れてしまった作品は、アートとしての出来は評価できたとしても、それはもう、写真とは呼べない別のカテゴリーだろうと思っている。異議を唱える人もいるだろうが、この意見は曲げたくない。歳をとると頭が固くなるのだ。
 で、元に戻って「パソコン上でレタッチ」というところだが、モノクロの場合は、フィルカメ撮影であっても、作品作りの半分は現像と焼付けの段階で決まる。どういう諧調を出したいのか、明暗をどのように強調するのか、といったようなことは、撮影後の作業に負うところが非常に大きい分野なのだ。だから、デジカメ作品であっても、仕上げにレタッチは欠かせないと考えている。
 今日の写真では、裏壁をキュービズム風に描写したいと思っていたので、コントラストをカメラの側でも最大にし、レタッチでさらに1段ほど上げている。フィルムなら現像の段階で粒子を荒らすところだが、デジカメでは難しい。レタッチでできないことはないが、かなりあざとい感じになってしまうので思いとどまった。ソフトによってはうまくできるものがあるかもしれない。
撮影データ
カメラ Camedia C4100
撮影日 2003/12/08
ISO感度 100
絞り値 F5.6
シャッター 1/120
露出補正値 -0.7
WB オート
R(-),B(+)
その他 絞り優先AE
コントラスト+5
彩度+5
モノクロ
バックナンバーは
「天才キットのフォトギャラリー」
に展示してあります。

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▼ADAMさんから▼
 何時も配信して頂いております「1日1枚お散歩デジカメ」は、手にとどく範囲ではありませんが、師匠に半歩でも近付けばと思います。でも、被写体を探し当てたら舞い上がってしまって、いたずらにシャッターを押すだけで、パソコンに取り込んで「また、失敗!」と反省しております。
 関西撮影会でお会い出来るのを楽しみにしております。
▼返信▼
 写真を難しく考えることはありませんよ。楽しみながら撮り続けていると、自然と上手になるものです。構えないで、カメラを財布や腕時計と同じように、いつも身につけるようにしていれば、自分を取り巻く風景もそのうちに違って見えるようになってきます。
 撮影会、ボクも楽しみにしています。
▼to'doさんから▼
 昨夜は増上寺で「雅楽の夕べ」という催しがありました。
 会社の帰りで三脚もなく、写真は散々でしたが、何かを楽しみながら写真も撮るというのは難しいと感じました。じっくり「雅楽」を聴いて「舞」を見たいし、写真も撮りたいし・・・でも、やっぱりまだ写真は後回しになりますね。人に伝えたい感動と、その場で自分にしっかりと焼き付けておきたい感動。後者が優先します。
▼返信▼
 スポーツ観戦や観劇などではボクも写真は撮りません。楽しまなきゃ損ですよね。逆に、写真を撮るときはそれに集中しますから、ストーリーなどはまったく頭に入っていません。頼まれ仕事のときは、事前に台本を読ませてもらって撮影ポイントの見当をつけておきますが、後で思い返してみると、頭に残っているのはその台本の筋だけで、舞台での感動は抜け落ちています。ボクの替わりにフィルムが憶えていてくれるという感じですね。
▼クロニャンさんから▼
 「使える技」の欄がこんなに分かりやすく思えたのは初めてです。写真はまず見るものだと思っていて、撮影に関しては何言ってんだか状態ですが、写真同様に感動しました。
▼返信▼
 どうもです。ありがとうございます。やっぱり、最初から教材にするつもりで撮った写真なので、説得力があったようですね。よかったです。
 「お散歩デジカメ」の専用掲示板を開設しました。

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 画像掲示板の新設に伴い、従来の掲示板は近くクローズいたします。新しい掲示板をどんどんご活用ください。
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 撮影会ネットは、撮影会に参加した人たち、いつかは参加しようという人たちのメーリングリストです。メールでの情報交換、画像掲示板を使った写真のけなしあいなどが連日行なわれています。 「ふぉとぎゃら」が2003年
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▼くろさんの投稿写真▼
 キット先生今晩は。いつもお世話様です。投稿が面白くなってこれが3回目ですがよろしくお願い
します。
 先日、朝日新聞の紅葉の紹介に惹かれて武蔵野公園に出かけました。4時ごろの撮影で太陽が大分落ちかけていたので、慌てて撮りました。今回は先の先生のご指摘に従い、シャッター優先オートで撮りました。

 題名:真っ赤
 撮影データ:Nikon Coolpix 995 ISO 400 1/125 F5.1 焦点距離 31mm 露出補正-0.7 太陽光 コントラスト(+)彩度+1

【続信】今日のご講評大変有難うございました。分かっていても、いざ撮るとなると引き算が苦手な僕は焦点を絞りきれずに風景全体を入れてしまいます。これが私の今後の課題だと痛感しています。

 先日(12月2日)お送りしました「真っ赤」な紅葉も圧縮の方法が分からずに、同様に50kbに圧縮しておりますので、120kbにして再度送りなおしていただきます。大変失礼致しました。


講評
 今回の作品はすっきりとまとまっていますね。真っ赤に紅葉した楓の葉で空を隠してしまったのが成功でした。白く抜ける空が写っていると、鑑賞者の視線もそちらに抜けてしまいますので、どうしても空気感を描写したいという場合などを除いて、空は入れないか、入れても面積を小さくするのがコツです。

 ご心配の手ブレも今回は大丈夫です。ただ、絞りの絞り方が甘いようで、奥の景色はボケてしまっています。風景写真はパンフォーカスが基本ですので、よほど一点だけに焦点を当てたいという場合でなければ、できるだけ絞って被写界深度を深くしてやる必要があります。手前の楓と奥の風景とにかなりの距離差がありますので、フィルカメだとF16以上まで絞るところです。デジカメの場合でもF8かそれ以上まで絞りたいですね。

 で、絞りを絞ると当然シャッター速度が遅くなります。第1回目の講評でシャッター速度を確保するようにアドバイスしたのは、手ブレするぐらいなら被写界深度を犠牲にしたほうがいい、という意味で、理想としては、手ブレもなし、ピントも奥まで合っているという状態がいいわけです。決してシャッター速度優先で撮れと言っているわけではありません。基本は絞り優先、どうしても手ブレするシャッター速度しか得られないようであれば、シャッター速度を手ブレしない速さにまで妥協しなさいということですね。

 風景写真に三脚が付き物なのはそういう理由からなんです。次回からはできるだけ三脚の使用をお勧めします。

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