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Kit the genius'
☆ 1日1枚 

Fujifilm Finepix4500 Camedia C-4100

寒い夜 2003/12/09 TUE
 明日から京都、伊良湖岬と回る予定なので、留守中の仕事を必至になって片付けた。昼飯食ってる暇もなかった。そして、夕方からは大先生主催の忘年会。恵比寿まで出かけていった。30人ほどの出席者のほとんどはプロ、セミプロ、ハイアマ、それに雑誌編集者という顔ぶれなので、ボクみたいな下積み写真家は隅っこで小さくなっていなければならない。などと言いつつも、酒が入ればこっちのもんだ。たらふく飲んできた。今日は幸い、降りる駅の直前で目が醒めた。乗り過ごさなかったので無事にこのメルマガが配信できるというわけ。
 しかし、寒かったな。世の中、ボクが知らないうちにすっかり冬になっていた。明日の最低気温は氷点下だそうだ。街もすっかり冬の装いで、道行く人々も背をかがめ、両手をポケットに突っ込んで、早足に歩いている。露店の商いをしている人たちも、いかにも寒そうだ。
 それはそうと、昨日立ち上げたばかりの「お散歩掲示板」が大賑わいだ。もりちゃんやきよっちなど、かつての投稿常連さんも久しぶりに顔を出してくれているし、ネットのみんなも活発に加わってくれている。「お散歩」つながりで新しいコミュニティが生まれてくれたら、ボクとしてはこんなに嬉しいことはない。
【使えるワザ】 くら〜い街路でも、ちゃんと露出さえ合っていれば、カメラはちゃんと写してくれる。三脚なしの手持ち撮影なので、用心しなければならないのは手ブレだけ。ISO感度を最大(ボクのカメディアは400が限度)にし、絞りはもちろん開放、つまり、これ以上のシャッター速度は得られないという限度のところで撮影している。
 1/8秒というスピードは、ほとんどボクが手持ちで撮れる限界なので、このシーンでは念のために10枚ばかり撮っている。パソコンで細部を見てみたら、助かったのは4枚、6枚はさすがにブレていた。大きなブレでなければ、レタッチで救うことも可能だが、それでもやはり、レタッチで誤魔化した画像はそれなりのものにしかならない。カメラから取り出した段階でOKでなければ成功とは言えないというわけ。
撮影データ
カメラ Camedia C4100
撮影日 2003/12/09
ISO感度 400
絞り値 F2.8
シャッター 1/8
露出補正値 -0.7
WB オート
R(-),B(+)
その他 絞り優先AE
コントラスト0
彩度+5
バックナンバーは
「天才キットのフォトギャラリー」
に展示してあります。

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読者からのメールや質問やヤジ
▼てるてるちゃんから▼
 グラデーションとドットの壁紙を私のホームページ用にお借りしました。写真のページに使いましたので、お暇なときにでもご覧下さい。
▼返信▼
 いやあ、ありがたい。ボクの「ウェブマテ倉庫」は開店休業状態なので、たまにお客さんが来てくれると、飛び上がって喜んじゃいます。ご遠慮なくご利用ください。

 ホームページはてるてるちゃんらしい、可愛いサイトですね。いつも子どもたちに囲まれているてるてるちゃんならではの感性が伝わってきます。写真のページがちょっと寂しいですよ。子どもたちの写真をアップできないからでしょうね。宝の持ち腐れとはこのことか、と思いました。でも、そのほかの写真で、サイトをどんどん充実させてください。ときどき寄らせていただきます。
▼木瓜さんから▼
 壁紙のその他(1)、その他(2)を拝借、ダウンロードしました。私のHPに使わせて頂きます。よろしくお願い致します。
▼返信▼
 2人目のお客様です。どうぞどうぞ、いくらでも持って帰ってください。
 ホームページ拝見しましたよ。「今月のアルバム」の中の「白鳥」がいいですね。短歌のページもじっくり鑑賞させていただきました。
▼JIROさんから▼
 KIT先生、今日のお散歩デジカメの中で、私の撮った「新宿御苑」の写真に講評を頂き光栄に思います。トリミングされた写真をみて成る程と感じ入りました。 
 私の見つけた被写体、光の見方、向けたカメラの位置は間違っていなかったとのお言葉を頂き勇気百倍です。
 今日の投稿写真の雨上がりの子供の講評の中でも、引き算をしてすっきりした写真にしあげていますが、これも大いに参考になりました。うまく撮れた写真を数多く見て目を肥やし、毎日たくさん写真を撮って構図の勉強をする − 今日肝に銘じたところです。機会を見てお散歩デジカメに投稿したいと思いますので宜しくお願いします。
▼返信▼
 人さまの写真を見るというのは、ほんと勉強になりますね。上手な写真であればなおさらですが、そうでなくても、人の写真から得られることはたくさんあります。ボクも、このメルマガの投稿写真コーナーで勉強させてもらっている一人なんですよ。偉そうな講評を書いていますけど、下手な写真は下手な写真なりに、ボクじゃ気がつかなかっただろうというような視点や、ボクには備わっていない感性に触れることができます。ハッとすることがしばしばあります。
 投稿をお待ちしていますよ。
 「お散歩デジカメ」の専用掲示板を開設しました。

 画像掲示板ですので、ご自分のデジカメ写真を展示してみなさんの感想や批評を書いてもらうこともできますし、このメルマガやホームページに対するご意見、ご感想を書き込んでいただいても構いません。

 これまでは、みなさんからいただくご意見やご感想のメールには、この欄でボクから一方的にお答えするというやり方をとっていましたが、読者同士の交流の中で互いに意見が交換できれば、ボクとは違った見方での解決が見つかるかも知れませんし、掲示板でのやりとりがこのメルマガにフィードバックされて、より内容の濃いものになるという期待もあります。

 また、けちょんけちょんコーナーへの投稿をこの掲示板から行なっても構いません。ボクの講評だけでなく、いろんな方からの感想やご意見が聞けるわけですから、今まで以上に役立つと思います。

 画像掲示板の新設に伴い、従来の掲示板は近くクローズいたします。新しい掲示板をどんどんご活用ください。
≪撮影会ネット・Kit-Photoグループ≫ ホームページ情報
 撮影会ネットは、撮影会に参加した人たち、いつかは参加しようという人たちのメーリングリストです。メールでの情報交換、画像掲示板を使った写真のけなしあいなどが連日行なわれています。 「ふぉとぎゃら」が2003年
ニフティ・ホームページ・グランプリの
最終選考にノミネートされました。
@niftyホームページグランプリ2003
現在の会員数は81名です。
kit-photoグループに参加しませんか?
投稿写真をけちょんけちょんにけなすコーナー
▼そよかぜさんの投稿写真▼
 そよかぜです。
 キット先生、「桂離宮」の画像について、しつこいようなのですが私自身未だ納得できないのでもう一度だけ質問させて下さい。

 私は桂離宮の竹塀と紅葉のハーモニーを表現したかったのですが、画像の切り取りとは、もっとも訴えたい一つに絞ることにつきるのでしょうか。それとも、注釈付きならば許されるのでしょうか。

 じいちゃんのように、極端に切り取ることになれば、17文字の俳句のように作者の想いとは別に、見る人ごとに感じがかわってくることだってありますよねえ。

 一番最初に、共有データの掲示板におそるおそる掲載した「紅葉の嵐山」画像に対して、相沢さんから新鮮みに欠けるのではとのご指摘があったのも焦点がボケていたからなのでしょうか。

 私が今後乗り越えなければならない一つの壁かも知れません。


講評
 講評の前に、どうしてそよかぜさんの写真が俎上に上ることになったのかを、ちょっと読者のみなさんに説明しておきましょう。

 このそよかぜさんの写真は「撮影会ネット」専用の画像掲示板にアップされたものです。これに対して、じいちゃんとボクがそれぞれに「切り取り方」についての考えを述べたのが発端です。じいちゃんはじいちゃんなりの、ボクはボクなりの切り取り方を、実際の画像のトリミングで示したのですが、そよかぜさんにとっては、トリミングされた画像だと「撮影意図と違うような気がする」ということなんでしょう。


 まず、じいちゃんの切り取り方ですが、オリジナルの画像の中から右上に写っている楓の紅葉の部分だけを取り出したものです。それに対して、ボクのトリミングは、逆にじいちゃんが抜き出した部分だけを除外して切り出したものです。(いずれも、自分がその場で写した画像ではなく、あくまでオリジナルを切り取っただけのものですから、1枚の作品としての完成度はとても低いということは承知していてください。最初から自分で写す場合は、もっと違った構図になると思います。)

 二人の考え方には共通したものがあります。それは、オリジナルのそよかぜさんの写真には、大きく分けて3つの要素が盛り込まれている − カーブを描く竹垣、楓の紅葉、道に散った枯葉 − の3つですね。しかし、よく見るとその他にももう一つ、竹垣の向こう側の景色が上のほうにほんのちょっとだけれども写っています。

 二人の共通した考え方は、そよかぜさんが盛り込もうとした要素が3つでは多すぎるということが1点、そして、わずかな部分しか占めてはいないけれども、竹垣の向こうの景色が鑑賞の邪魔になるというのが1点なのです。

 じいちゃんは、3要素の中から楓と竹垣を選びました。道を除外したわけです。
 ボクは2要素だけに絞りました。しかし、その2要素に軽重の格差をつけたつもりです。主役は竹垣、道が脇役ですね。オリジナルの画像で一番目を引いたのがいまどき珍しい竹垣と、それが描く美しいカーブだったものですから、この要素をもっと強調したいと思ったわけです。道と、そこに散り積もっている紅葉が脇役として控えていれば、竹垣がある庭園の状況説明には十分でしょうし、わざわざ見せてやらなくても、真っ赤に紅葉した楓の梢が画面の見えない部分に存在していることは鑑賞者のイマジネーションが補ってくれるはずです。

 写真が訴えるものとは、単に状況を説明するというだけではなく、いかに鑑賞者のイマジネーションを引き出してやるかというところだと思います。綺麗な風景を写した写真といえば絵葉書ですが、絵葉書写真を額に入れて飾っていても、3日で飽きてしまいます。イメージが膨らんでいかないからです。そよかぜさんが言う「俳句の17文字」というのは、まさにわずか17文字が表現する世界から、どれだけ広く、深く、人を想像の世界に導くかという芸術です。ボクは、写真という芸術もそうあるべきだと思っています。

 そよかぜさんのオリジナルが悪いと言っているわけではありませんので誤解がないようにしていただきたいのですが、自分が見て美しいと思った風景を全部画像に取り込む写し方が、成功することはめったにないということを憶えておいてください。その中で主役に据えるべきものと脇役に退いてもらうものを峻別し、主役を強調することが大切です。見せたいものをわざと見せないことで、想像力をかき立てるというのも、こうした峻別が行なわれるから可能になるということです。

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【お断り】
明日から2日間、地方撮影会のための準備で留守にします。
この間、配信を停止しますのでご承知置きください。
12/10〜12の3日分を12/12に配信します。

撮影会の地方シリーズ参加者を募集中です。
第2回中京シリーズ
2月28/29日
愛知県伊良湖岬
申込み

現在、申込み16名です。
第1回関西シリーズ
4月10/11日
奈良県吉野山
申込み

現在、申込み11名です。
撮影会ネットの撮影会は、デジカメ初心者のための撮影会です。
ネット会員以外の方も数多く参加されています。
できるだけお金をかけないで、写真と仲間同士の交流を楽しむことが目的です。
「写真が表示されない」「投稿できない」など、操作上のトラブルに関するQ&Aを設けました。
困ったことがあったらまずこちらへ。