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二重写しの人生 |
2003/12/25 THU
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鬼嫁のボーコーエンの治癒状況を見てもらうために、朝早くから病院まで乗せていった。ボーコーエンなんてぇものは蚊に刺されたぐらいの軽症なので、案の定完治していたのだが、何ごとによらず慎重な鬼嫁は、せっかく病院に来たんだからというので、足にできたおできをついでに診てもらうという。予約してある泌尿器科だけでも1時間以上の待ち時間を費やすというのに、外科の初診である。かれこれ4時間ばかりかかってしまった。
単なるおできなので、ボクは「ナイフでプチッと傷をつけて、膿を搾り出し、赤チンつけてやる」と、いつもの親切心を見せたのだが、素直に従う鬼嫁ではない。で、外科診療を受けるということになったわけだ。しかし、案の定、4時間も待った揚句の診療は、ナイフがメスに変わっただけで、ボクが自信を持って提案した治療方法とまったく同じだったらしい。
病院からそのまま実家に行った。暮れの大渋滞で、普段は1時間もかからないところが2時間もかかった。着いたときにはもう日も沈んでいて、予定していた水元公園のお散歩は中止。
いつも半ボケ状態の父親が、今日は多少真人間に戻っていた。医者がくれる薬の服用を半分に減らしたら、至極調子がいいという。これもボクが示唆したことだ。鬼嫁も父親も、少しはボクを見直したに違いない、エヘン。
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【使えるワザ】
待ち時間の間に持参した文庫本を1冊読んでしまった。それでも時間が有り余っているので、病院の近所をお散歩。でも、このあたりは新興住宅街なので、面白いものはなにもない。表通りに新しくできた結婚式場のこじゃれた建物や、隣に建てられた偽教会を撮った。
しかし、ボクが住んでいる街も前市長の土木建築優先主義でつまらん街になったが、お隣りのこの街はもっとつまらない。たぶん、埼玉県内で一番撮りたくない街だ。なんたって、あの前知事さんの地盤だからね。千葉や神奈川の新興都市も同じような無個性な街並みが多いが、あっちには海があるからなんとか対面が保たれている。しかし、ひっちには山もなければ海もない。で、こんな個性のカケラもないような街ができる。30年前、ボクがここに越してきた当時は、このあたりはほんと良かったんだけどね。
この式場も、欧州風のこじゃれた建物とゴチック風を真似た教会で見た目はいいが、いかにも安っぽい印象がぬぐえない。こういう町に住んでこういうところで嬉々として結婚式を挙げる人たちが、実は日本人の平均像なのだと思うと悲しくなってしまう。
その悲しい思いを写したつもり。華やかな式服には、よく見るとつまらん日常が二重写しになっている。んーん、ちょっと考えすぎかな? |
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撮影データ |
カメラ |
Camedia C4100 |
撮影日 |
2003/12/25
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ISO感度 |
100
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絞り値 |
F5.6
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シャッター |
1/50 |
露出補正値 |
-0.7 |
WB |
オート
R(-),B(+) |
その他 |
絞り優先AE
コントラスト0
彩度+5 |
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バックナンバーは
「天才キットのフォトギャラリー」
に展示してあります。 |
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毎日、多数のメールが寄せられるので、直接のご返事は原則としてご勘弁いただいています。数日遅れになることもありますが、下のコラムに掲載してご返事とさせていただきます。ただし、実名は掲載いたしません。ご了承ください。 |
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☆読者からのメールや質問やヤジ☆ |
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▼よしくんから▼
キット先生、 東京撮影会。いろいろ勉強し、収穫大でした。でも、皆さんの傑作を5枚に絞ったものが見たいですね。どんなテーマで、組み合わされているか、それを鑑賞したいと思いました。
西伊豆撮影会は参加したいのです。でも、沼津駅から拾って頂くということが、できればということにしてください。
「藪の水仙」を取り上げて頂いてありがとうございました。この写真を撮ったあとからは、背景処理は頭にこびりついております。それをご指摘頂いただけでも、ありがたいと思っております。整理された画面づくりを目指します。ありがとうございました。
▼相沢くんから▼
キット先生、こんにちは。
忘年会は参加できませんでしたが、今度は参加できそうです。よろしくお願いします。 |
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▼返信▼
よしくん、西伊豆撮影会への参加歓迎です。沼津には中京方面からの参加者も集合するようなので、ピックアップは容易です。時間などは追ってご通知します。
相沢くん、退院おめでとうございます。1日違いで忘年会を逃してしまいましたね。今度の撮影会は相沢くんの退院祝いも兼ねてやりましょう。 |
▼なぐもっとさんから▼
毎日楽しみに拝読しております。
通常に受信しただけでは写真が表示されません。返信操作をすると、このように表示できます。こちら側の設定を替えれば解決するものでしたらどこをどうすればよいか教えてください。 |
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▼返信▼
お散歩デジカメのキットです。
ご質問の件ですが、このメールの最下部にある「Q&A」を参照してみてください。
上記で解決しない場合、IEをお使いなら、[ツール]⇒[オプション]⇒[読み取り]と進み、「メッセージは全てテキスト形式で読み取る」にチェックが入っていないかどうかを確認してみてください。チェックが入っていると画像を読めなくなります。チェックを外して[適用]をクリックしてみてください。
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▼くろさんから▼
キット先生こんにちは。
先日田貫湖の写真を投稿したNAOさんは私の写真仲間で、お互いに写真をメールで交換しアドバイスしあいながら切磋琢磨しています。田貫湖の素晴らしい写真を見てお散歩デジカメに投稿を薦めました。
その時の私のコメントは、欲を言えば右側の暗い森を入れすぎた為に圧迫感があるので、1/3位にカットした方がいいのでは?と言いましたが、如何なものでしょうか? |
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▼返信▼
お互いに趣味を同じくする同士が作品を見せ合って切磋琢磨するというのはいいことですね。お散歩ネットの画像掲示板もそういう意図で開設したものですが、ここに画像をアップして互いに批評しあうことで、メンバーの技量も最近はずいぶん向上しているようです。他人の作品を批評するということは、批評されるほうはもちろんですが、批評するほうも勉強になるものです。
さて、NAOさんの作品ですが、カメラで切り取られた風景の中で、撮影者が何に一番惹きつけられたのかを推察することが大切だとボクはいつも思っています。撮影するからには、自分で意識するしないの違いはあっても、必ずそこには、シャッターを切らせたモチベーションがあるはずだからです。
ですから、ある作品を講評する場合、そのモチベーションをできるだけ正しく推測し(コメントで書いてくれれば分かりやすいのですが)、そのモチベーションを生かすにはどういう工夫が必要かを書いてあげなければ、役立つ講評にはならないだろうというのがボクの考えです。ボク自身は撮影現場を見てはいないわけですから、時には、その撮影意図ではいい写真はできっこない、みたいなコメントになることもないとは言えませんが、できるだけそういうつれない講評はしないように努力しています。
で、NAOさんの作品ですが、NAOさんのモチベーションについて、ボクは右側の暗い森が湖面に投げかけている影が一番NAOさんの気持ちを惹きつけたんじゃないかと考えました。ですから、そのときのコメントでは湖面に映る影の大切さを重点的に解説したわけです。
くろさんがおっしゃる構図の問題は、間違った指摘ではないと思います。縦位置にして、暗い森の割合を減らせば参考写真のようになって、確かに絵としてはこういう切り取り方もあると言って間違いではありません。
しかし、そういう切り取り方がNAOさんの意図に沿うかどうかは別問題だと思います。同じ風景を見ても、見る人によって惹きつけられるところは異なるものです。そういう意味で、くろさんのご指摘は、NAOさんの構図に関して意見を述べたというよりは、NAOさんに、「こういうところにも見所があるよ」とアドバイスしたということになるのでしょう。ボクとは違った角度からの意見ですから、NAOさんも喜ばれたことと思います。 |
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≪お散歩ネット・Kit-Photoグループ≫ |
お散歩ネットは、撮影会に参加した人たち、いつかは参加しようという人たちのメーリングリストです。メールでの情報交換、画像掲示板を使った写真のけなしあいなどが連日行なわれています。 |
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投稿写真をけちょんけちょんにけなすコーナー |
▼よしくんの投稿写真▼ |
Kit先生、毎日、PCを煩わせて、済みません。
昨日、私が住む東海道線二宮駅からすぐ上れる吾妻山に登ったことを書きましたが、その時に「地震雲では?」と思ってシャッターを切りました。その後ネットを見ると、ここ数日千葉から静岡にかけて地震雲を見たと言う方が、すごくいるのです。わが家でも、地震対策をいっそう強化し始めております。
今日の写真は、その帰りに撮った街路樹のプラタナスの樹肌です。じっと見ていると実におもしろい模様です。この木のすぐ近くの写真屋さんでオリンパスのUVとPLフィルターをやっと注文しました。フィルカメのフィルターはほとんどそろえているのですが、デジカメはそこまでゆかないかも知れません。
これはカメディア750のオートで撮ってみました。こんな写真もありでしょうか?ほんとうに毎日お邪魔様です。
▼講評▼
こういう写真を総称して「パターン写真」と呼びます。壁紙や包装紙などのデザイン素材として大きな需要がある分野なので、こういうパターン写真を専門にしているプロの写真家もたくさんいます。
撮影する場合の原則を二つ述べましょう。
[1]スミからスミまできちんとピントが合っていることが大切です。樹皮のパターンはそれぞれに特徴があり、自然の造形物特有の温かみも備えているので、パターン画像の中では人気がある分野ですが、木の幹が湾曲していることによる遠近差を考慮しないで撮ると、はしっこの方のピントが甘くなってしまいます。三脚を立て、できるだけ絞って写すことが大切です。
[2]パターンが綺麗に揃っている部分を丹念に探しましょう。よしくんの今回の作品は、木の幹についたキズや汚れが目立ちすぎます。これでは使い物になりません。撮影に際して、「これから撮影する画像を自分のパソコンの壁紙にする」つもりで撮れば、汚れやキズを避けようとするはずです。 |
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海の幸と富士山とくれば、
撮影どころじゃないかもしれない大会 |
1月の撮影会は西伊豆の海岸線を巡りながら、富士山や冬の海の風景を撮影します。東京からはバスを仕立てますので、講評会も車内で行ないます。
日時:1月25日(日)午前7時渋谷集合、帰着は午後10時予定
撮影場所:沼津市内、戸田町内
会費:3000円+バス代(85,000円を人数割り)+各自食事代
講評会:帰途の車中でテレビに画像を投影しながら行ないます。飲み物などを持ち込んで、楽しくやりましょう。
(注)東京からの最低催行人数を10名とします。申込みが10名に満たない場合は中止します。人数次第では、横浜、沼津でのピックアップも検討します。
申込みはこちらから。
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撮影会の地方シリーズ参加者を募集中です。 |
第2回中京シリーズ
2月28/29日
愛知県伊良湖岬
現在、申込み17名です。 |
第1回関西シリーズ
4月10/11日
奈良県吉野山
現在、申込み12名です。 |
撮影会ネットの撮影会は、デジカメ初心者のための撮影会です。
ネット会員以外の方も数多く参加されています。
できるだけお金をかけないで、写真と仲間同士の交流を楽しむことが目的です。 |
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「写真が表示されない」「投稿できない」など、操作上のトラブルに関するQ&Aを設けました。
困ったことがあったらまずこちらへ。 |
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