昨日は白米(しらまい)の棚田で夜8時前まで撮影していたので、金沢に向けて出発したときにはもう暗くなっていた。能登有料道路を終点まで行き着かないうちに11時近くになってしまった。晩飯も食べていない。とうとう我慢できなくなって高松のSAでストップ、コンビニ飯とビールで一日を終えた。
前夜で懲りていたのでクーラーをつけっ放しにして寝たら、今度は寒くて眼が覚めた。うまくいかないものだ。午前3時半。東の空がうっすらと紫色に染まり始めている。二度寝をしようかと思ったが、せっかく朝早く目覚めたのを生かさない手はないと思い直し、顔を洗っただけで奥山田の棚田に向かう。富山県と石川県の県境、古戦場で有名な倶利伽羅峠のすぐ横に棚田はあった。県境から20メートルほど石川側に入ったところだ。
まだ朝日は昇っていない。わずか15枚ほどの狭い田んぼがあるだけの小規模な棚田だが、圃場整理はなされておらず、なかなかいい雰囲気の棚田だ。お百姓さんが一人、早くも農作業をやっていた。
「お邪魔してます」
と声をかけたら、
「ゆっくり撮っていってください」
と答えてくれた。
畦を歩きながら観察してみると、朝露が稲の葉にびっしり付着している。願ってもない被写体だ。棚田は西向きの斜面にある。背後は山。その山陰になるので朝日がなかなか射し込んでこない。だんだん暑くなってくる。朝露が消えてしまうんじゃないかと冷や冷やした。朝露は逆光で撮らないと絵にならないからだ。
幸い、蒸発してしまう前に日が当たってきた。やや絞り込んだカットと絞り開放のカットを何枚か押さえた。ピントが合った部分の前後の朝露が適度にボケて欲しいのだが、その加減が難しい。こういうときは枚数を撮っておくに限る。
1時間ほど撮影したあと、金沢から北陸道に乗り、敦賀で降りて27号線を小浜に向かう。途中で三方五湖を見物、レインボーラインの山頂展望台で冷やし中華の朝飯兼昼飯、11時だった。
小浜から舞鶴若狭道に乗るつもりだったのに、入り口を見過ごしてしまった。戻るのもしゃくなのでそのまま27号線を舞鶴へ。道はさほど混んでいるわけではないのだが、北陸の車は走るのではなく歩いている。何が悲しくてあんなにゆっくり運転するのだろう。急がないのなら自分の足で歩けばいいのに。 |
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撮影データ |
カメラ |
Canon EOS1D MarkII
EF 35/350mm USM |
撮影日 |
2004/7/8 |
ISO感度 |
100 |
絞り値 |
F32 |
シャッター |
13秒 |
露出補正値 |
-0.67 |
WB |
晴天 |
露光方式 |
絞り優先AE |
測光方式 |
分割測光 |
合焦方式 |
スポットAF |
焦点距離 |
180mm |
その他 |
コントラスト:0
彩度:0
シャープネス:0
三脚 |
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