今日の予定は山形県内3ヶ所の百選棚田を巡ること。南は朝日町、北は大蔵村と移動距離が相当長いため、かなりの強行軍になりそうだ。
7時にゴン太邸を出発、まずは村上から山形道に入り、寒河江から朝日町に向かう。浮島で有名な大沼の近所だとは分かっていたが、目当ての棚田を見つけるのに2時間もかかった。棚田撮影はいつも場所探しに苦労する。国道沿い、県道沿いに見える棚田なら苦労はないが、そうでない場合は山中に分け入ることになるので容易なことでは見つからないのだ。現地人に聞いてもほとんどの場合答えは返ってこない。棚田などというマイナーな場所は、現地人にもほとんど関心を持たれていはいないからだ。しかも、橡平(くぬぎだいら)の棚田というときの橡平は、たいがい旧地名や通称であることが多く、地番そのものが分からないので地図で探すにも探しようがない。4年も棚田取材をやっていると、車から見える地形でなんとなく勘が働く場合もなくはないが、半日かかっても見つからないときは見つからないものだ。
やっと見つけた棚田はすばらしい棚田だった。ちょうど扇を広げたようななだらかな地滑り地形の傾斜地にかれこれ500枚ほどの田んぼが規則正しく並んでいる。畦は圃場整備で直線状になっているけれど、棚田の側面の小高い丘からの展望は、遠くに雪をかぶった山並みというおまけもついて、すばらしいの一語に尽きる。丘に植えられている桜の木がかなり蕾を膨らませいていたので、この棚田には連休直前ごろの満開のころにもう一度来ることに決めた。
次は山辺町の大蕨の棚田。ここには、米沢の近くに住んでおられるよしみちゃんが会いに来てくれていた。昨日の天保銭さんといい今日のよしみちゃんといい、初対面の会員に会うのも地方取材の大きな楽しみだ。
最後の大蔵村の棚田には2時半に到着。東北有数の豪雪地帯だけあって、棚田にはまだ1メートル近く積雪が残っていた。ここの棚田もなかなかのものだ。桜は連休明けぐらいになりそうな感じ。時間が取れたらその頃にもう一度来たいものだ。
肘折温泉で汗を流し、鳴子経由で古川まで戻る。ここでゴン太と別れ、替わりに特攻隊の妻を乗せて盛岡へ。keikoちゃんちの別宅で、仕事を終えた足で駆けつけてくれた小河童ちゃんも交えて午前2時まで酒盛り。疲れたけれど、めっちゃ楽しく、超有意義な東北取材だった。 |
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撮影データ |
カメラ
OLYMPUS
Camedia C8080 WZ |
撮影日 |
05/04/19 10:24 |
ISO感度 |
50 |
絞り |
F5.6 |
シャッター |
1/200 |
露出補正値 |
-2/3 |
WB |
晴天 |
露光方式 |
絞り優先AE |
測光方式 |
分割測光 |
合焦方式 |
スポットAF |
焦点距離
(35mm換算) |
19.4mm
(125mm) |
その他 |
手持ち撮影 |
レタッチソフト |
チビすな
PhotoShop EL |
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全国的に今年は田植えの時期が遅れがちだが、ここ橡平の棚田でも今年は連休明け、下手をすれば5月中旬にずれ込みそうだという。それほど寒いということなのだ。確かに、東北地方は福島も山形も岩手も、朝夕は手がかじかむほどの寒さだった。桜は仙台でやっと一分咲き、盛岡では咲く気配すら感じられなかった。しかし、今回の取材はお天気に恵まれ、日中は暑いぐらいの暖かさだ。
棚田ではまだ田起こしがやっと半分ぐらい終わったという程度。もちろん、水はまだ入っていない。北向きの斜面にはまだ雪が残っていた。田んぼの表面が絵になりにくい季節だ。
幸い、ここの棚田は畦のパターンがなかなか美しく、また、ふきのとうがあちこちに顔を出しているので、けっこういい写真が撮れた。この写真のようにパターンで見せる絵は、パターンだけでは退屈になってしまうが、なにかポイントになるところがあるとそこで変化がついていい絵になる。ただし、そのポイントは原則として一つに絞る。そうでないと散漫な印象になってしまう。
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