5時起床、昨夜も睡眠時間3時間だった。
叔父夫婦を起こさないように忍び足で出かけた。外はまだ真っ暗だ。国道3号線を水俣へ向かう。八代市街を抜ける頃にようやく空が明るくなり始めた。
最初の目的地は水俣の山中にある寒川の棚田だ。水俣から鹿児島の大口に抜ける国道268号に折れて約3キロ、県道15号で約5キロ、一車線の農道を1キロほど上ると棚田に着く。夏場はそうめん流しでにぎあう避暑地だが、今の季節はほとんど誰もこんなところまではやってこない。ちょうど棚田についた頃に山端から太陽が顔を出した。
ここの棚田も石組みである。250年ほどの歴史があるそうだ。かなり広い。棚田の裾からてっぺんまでは約1キロほどの緩斜面。一部圃場整備が施されているが、昔のままの不定形な小さな田んぼも残っている。距離は長いが幅はさほど広くはないので、枚数はせいぜい500枚程度だろう。斜光に照らされた石垣の陰影が美しい。ランドセルを背負った男の子3人が農道を下っていく。下にスクールバスが来るのだそうだ。
ここから次の目的地、球磨村までは山越えができれば指呼の距離なのに、県道15号がわずか1キロばかり不通になっているためにいったん水俣まで降りなくてはならない。そこから津奈木、芦北の二町を横切る。直線なら6、7キロの距離を迂回して40キロ以上走ることになる。
球磨では鬼の口の棚田と松谷の棚田を撮影。鬼の口のほうは大したことなかったが、松谷のほうはなかなかのものだった。県道を上っていくといきなり眼前に広大な棚田の斜面が現れる。杉木立が点在する斜面はまだほとんど田起こしも行われておらず、若草色のパッチワークのようだ。
しかし、腹が減った。正午を過ぎたが食事ができるところはどこにもない。朝昼抜きである。次の目的地の泉村まではいったん八代に戻って上り直しになる。高速のSAでやっとラーメンにありついたのは1時過ぎだった。
泉村では岩奥の棚田、引き続き矢部町に回り菅の棚田と峰の棚田を巡る。途中の国道や県道はほとんどが一車線道路で、軽自動車でなければ全部は回りきれなかったところだ。泉村なんか、役場の前の道路でさえすれ違いができないのだ。
矢部町が良かった。2ヶ所の棚田だけでなく、ここは町全体が棚田みたいなところだ。しかも、その棚田の形がいい。圃場整備されていないところが多く、傾斜も急なので、一段一段の高低差が大きく、斜光が形作る陰影が素晴らしいのだ。日没後の午後7時まで夢中になって撮影した。 |
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撮影データ |
カメラ
OLYMPUS
Camedia C8080 WZ |
撮影日 |
05/04/22 14:39 |
ISO感度 |
50 |
絞り |
F5.6 |
シャッター |
1/250 |
露出補正値 |
-2/3 |
WB |
オート |
露光方式 |
絞り優先AE |
測光方式 |
分割測光 |
合焦方式 |
スポットAF |
焦点距離
(35mm換算) |
7.1mm
(28mm) |
その他 |
手持ち撮影 |
レタッチソフト |
チビすな
ViX |
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