朝から雨。
こういう日は早出をしても仕方がない。ゆっくり朝めしを食べて、8時半になってやっと腰を上げた。長門から架橋されている青梅島に向かい、「鯨の墓」なるちんけなモニュメントを見物した後、川尻に向かう。昨日夜景を撮影した後畑棚田の対岸に見えていたところだ。ここいい棚田があるのだ。場所が分からず、漁港のおっさん、おばちゃんたちに聞きつつやっとたどり着いた。到着する頃になってようやく雨が上がる。
なかなか見栄えのする棚田だった。規模もそれなりに大きいし、川尻の漁港に向かって落ち込む地形を拓いた棚田なので遠景に海と漁港を配することができる。晴れた日であれば文句なしの写真になるところだ。
11時半、やっと見つけた食堂でお昼を食べ、昨日回った後畑や津黄、野田の棚田を再び巡る。あちらで数枚、こちらで数枚と、ショートストップを繰り返しながらかれこれ150枚ほどの写真を撮った。
午後3時、まだ空には厚く雨雲が立ち込めている。携帯で天気予報を見てみると、夕方から夜にかけて晴れると出ている。半信半疑だけど、今日も長門に泊まるボクはともかく、今日中に福岡まで帰るUkiukiさんにとっては、帰るか留まるか、判断に苦しむところだ。とりあえずあと1時間ばかり様子を見てから判断しようということになって、時間つぶしに日帰り温泉に浸かった。
風呂から上がったみたら、まだ雲は厚いものの、ところどころに青空が顔を出し始めている。5時前、後畑に戻った。夕陽が出るほどまで天気が回復してくれるかどうかは分からないが、こういうときは万一のチャンスに賭けるのが写真好きの本領である。
その賭けが当たった。7時前には太陽が顔を出し、海が輝きを取り戻した。それなりに美しい夕陽が拝めたし、なにより、漁火が点り始める8時前には、水平線の下に沈んだ太陽の残光が雲を美しく染め、申し分のない写真がものにできた。山口まで出かけてきた甲斐があったというものだ。 |
|
|
|
|
撮影データ |
カメラ
CANON
EOS1D MarkII
EF 28-135mm IS USM
HND Filter |
撮影日 |
05/06/11 10:23 |
ISO感度 |
200 |
絞り |
F8.0 |
シャッター |
1/60 |
露出補正値 |
-1.0 |
WB |
屋外 |
露光方式 |
絞り優先AE |
測光方式 |
分割測光 |
合焦方式 |
スポットAF |
焦点距離
(35mm換算) |
28.0mm
(36mm) |
その他 |
手持ち撮影 |
レタッチソフト |
チビすな |
バックナンバーはこちらで。
表示されないときはこちら
毎日、多数のメールが寄せられるので、直接のご返事は原則としてご勘弁いただいています。数日遅れになることもありますが、下のコラムに掲載してご返事とさせていただきます。ただし、実名は掲載いたしません。ご了承ください。 |
天才キットが送るメルマガ
もどうぞよろしく!
購読解除はこちら |
【使えるワザ】 |
午前中はかなり強く降るときもあったりして、野外撮影にとっては絶好の条件とはいえない有様だったが、ボクは内心喜んでいる。雨の日には雨の日にしか撮れない情景というものがあるし、雨の中で撮影したいという人が少ないということは、人には撮れない写真がモノにできるチャンスがあるということだからだ。
場所は後畑の2つ手前の集落、野田である。県道沿いにある小さな棚田で老夫婦が田植えの準備をしていた。車を止めてしばらく立ち話。海が見える美しいポイントで、秋の彼岸花の時期には花と夕陽を目的にわんさかカメラマンが集まるのだそうだ。
人の好いご夫婦で、わざわざご自宅の庭まで案内していただいて綺麗な紫陽花を撮らせてもらった。農作業の様子も快く撮影させてくださる。
アングルは、最初にこの棚田を見た瞬間に決めてあった。2株だけ植えられている紫陽花が両方とも画角に入り、向こうに見える農家の母屋が除外できて納屋だけが入る角度である。県道が一部入ってしまうが、この程度であれば畦道と同じだから気にならない。県道の上の部分の棚田が一部入るというのも重要だ。田んぼの反対側から作業がこちら側に移ってくるのを待って、じいさんかばあさんの顔が見えた瞬間を狙っている。 |
|
☆読者からのメールや質問やヤジ☆ |
▼ぽっぽやさんから▼
キット師匠、こんにちは。ぽっぽやです。
関門ミニに参加することが出来ませんでした。2日目夕方は、油谷の棚田を堪能されたことでしょうね。
大分では天気も良さそうなので、飛び入りで参加しようかなと思いつきましたが、如何せん、やっぱ遠すぎるとです。今回は、見送らせていただきました。では、関門ミニの作品をアップされるのを楽しみにしてます。 |
|
▼返信▼
北九州から竹田までなら、バイクを飛ばせば3時間かからないぐらいでしょうに、九州の人にとっては「遠い」んですね。距離感と時間の感覚が関東の人々とは違うみたいです。Ukiukiさんも、「3時間は遠い」とおっしゃってましたよ。ボクは3時間圏内(仙台、新潟、静岡)なら庭みたいな感覚なんですけどね(笑)。
でも、お会いできなかったのは残念でした。秋には星野村、浮羽町あたりに出没するつもりですので、その折を楽しみにしていますよ。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
キット@呑んだくれのブログ
|
お魔女の連載犬マンガが
ブログになりました。
|
|
|
|