4時に起きるつもりが2時に目が醒めた。お天気が気になって仕方がない。窓から夜空を見上げてみたら満天の星。天気が良かったら夜明けの棚田を撮影するつもりだったから、酔っ払って寝ていても自然と目が覚めるのだ。習い性となるというやつだな。
4時になったのでsatyanとよしぼんを起こす。宿舎の従業員はもちろんだれも出勤してはいないし、守衛も熟睡中らしく、正面玄関の自動ドアはロックされていて出られない。暗い館内をうろつきまわってやっと裏口を発見、真っ暗な中を出発。撮影地の白木野棚田までは40分ほどの行程だ。昨日と同じ小学校の裏手にポイントを定め三脚を立て早速撮影開始。まだ自分の足元も見えないぐらいの闇の中だが、感度を上げて長時間露光をかければ肉眼では見えない棚田がちゃんと写る。
30分ほどで東の空がうっすらと色づき始めた。手前に棚田、その先に南有馬町の町灯り、そして海と紫色の空、夜明け前ならではの美しい風景だ。刻々と明るさが増してくるので、感度や絞り、露光時間の設定をめまぐるしく変えていく必要がある。日が昇り、海面が赤く輝くまでの2時間があっという間だった。
7時半、宿舎に戻り大急ぎで朝食、すぐに解散してsattyanと別れ、ボクは長崎に戻るよしぼんさんの車で諫早まで送っていただく。そこから長崎本線で鳥栖まで1時間半、駅にはUkiukiさんが迎えにきてくださった。
Ukiukiさんとの道行きは甘木の白川棚田から。白坂峠のすぐ下に位置する小規模な棚田である。百選棚田なのだが、今ではやっと一軒だけが耕作しているという状況で、大半は荒れ田になってしまっている。水の確保が難しい地形だし、イノシシの被害が離農に拍車をかけているようだ。ちょうど稲刈りで田に出ていたおっさんに教えられて、一番上の田んぼを見に行ってみたら、まるまる一枚がすっかりイノシシに荒らされてしまっていた。
次は宝珠山村の竹の棚田。県道を上がっていくと眼前に石積みの棚田が姿を現し、そこに展望台が設けられているが、ここからの眺めは決して良いとは言えない。電線が縦横に棚田の上を覆っていて、写真にならないのだ。おそらく、多くの写真愛好家がこの景色に落胆して帰っていくのではないだろうか。
ところが、その展望台から坂道を登っていくとこの棚田の心臓部が見えてくる。高い石積みが続く立派な棚田である。ちょうど稲刈りの真っ最中で、作業中の農家の人たちと実りの多い立ち話ができた。
宿泊は筑後川温泉。筑後川の清流を眺めつつ温泉に浸かり、Ukiukiさんと連れ立って近所の鰻屋へ。生ビールと焼酎を堪能した。 |
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撮影データ |
カメラ
CANON iD MarkII
EF 28-135mm IS USM |
撮影日 |
05/09/18 15:26 |
ISO感度 |
100 |
絞り |
F5.6 |
シャッター |
1/400 |
露出補正値 |
-1.0 |
WB |
晴天 |
露光方式 |
絞り優先AE |
測光方式 |
評価測光 |
合焦方式 |
スポットAF |
焦点距離
(35mm換算) |
80mm
(104mm) |
その他 |
手持ち撮影 |
レタッチソフト |
ちびスナ |
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