7時半、車の窓をコツコツ叩く音で目が覚めた。関西支部メンバーのご到着である。
昨夜は結局、後の座席を前に倒して後部をフラットにし、そのスペースに斜めになって寝れば手足を伸ばせることが分かり、ぐっすりと安眠できた。ただ、寝返りを打つと体のどこかが必ずなにかにぶつかる。そういうことが気になる人には絶対に無理な車中泊であろう。幸い、ボクは寝るとなったら頭が枕につく瞬間には寝付いているというぐらい寝つきが良いし、いったん寝てしまったら地震だろうが雷だろうが、そう簡単には目が覚めない性質(たち)なので心配要らない。車高が低いので、後部に移って仕事をやろうなんて妙な気を起こすと頭を天井に何度もぶつけるから、弁当を食い終わって焼酎を飲んだらさっさと寝てしまうのが正しい車中泊のマナーである。
西宮名塩SAから中国道を西進し、播但道終点の和田山からは国道9号を辿って山陰に向かう。途中は雪が降ったり止んだりのお天気。山越えの美方あたりでは1メートルぐらいの雪の壁が道の両端をふさいでいた。ところが、正午過ぎに餘部(あまるべ)に着いてみると雪の気配すらない。まったく降っていないどころか、積もってさえいないのだ。今年の山陰はすごい雪だと聞いていたけれど嘘っぱちであった。イメージの中では吹雪の餘部鉄橋を期待していたのだが、世の中そんなに甘くはなかったのだ。
鉄橋のすぐ下にある喫茶店「かあら」で昼食を食べ、すぐに撮影に入る。メンバーは、関西支部から支部長のうみひこさん、KYOKOちゃん、せいかさん、みをさん、なにわ唐芋くん、ここ餘部から合流した中国支部・広島の薄頭の鷲さんと鳥取のひろじぃさん、それにボクを入れて総勢8名。
山陰本線は上下ともだいたい1時間に1本ぐらいの間隔で列車がくる。鉄橋のすぐ袂にある餘部駅に停まる普通列車は二両編成、停まらないで通過する特急はもっと長い。絵なるのはえんじ色の2両編成ローカル列車のほうで、特急はこういう寒い風景にはそぐわない。鉄橋を渡る列車ごとに撮影ポイントを変え、最後は荒波が防波堤に砕け散る海岸のほうから撮った。風が強く、ものすごい寒さだった。
この餘部鉄橋、鉄橋の高さは地上41メートル、日本一高い鉄橋である。明治45年に開通した。310メートルの全長が全部で11本の鉄骨橋脚で支えられているが、今年の秋、これらが撤去されて4本のコンクリート橋脚に交換されることになっている。つまり、明治以来の姿は今年が見納めということで、最後の姿を撮影できるチャンスが与えられたのは非常にラッキーだったと言わざるを得ない。うみひこ関西支部長に大感謝である。
夕方まで撮影し、車で30分ほどの七釜温泉の宿「田正」に移動。ゆっくりと温泉に浸かり、夕食は松葉蟹づくし。鯛や平目の生き造りも豊富にあって、食べきれないぐらいだった。今年は新潟、盛岡、そしてここと、お散歩ネットの新年会は贅沢三昧である。
夕食後、ボクはすぐに寝てしまったが、他のメンバーたちは遅くまで相互講評会をやっていたようだ。唐芋くんの熱弁がいい子守唄になった。
写真は日本海の荒波が打ちつける防波堤からの撮影。寒さの感じを出すために露出をかなり切り詰めている。波飛沫が飛び散ったところがシャッターチャンスなのでずいぶん粘った。鉄橋を列車が渡っているときにももちろん撮ったのだが、残念ながら波飛沫とのタイミングが合わずボツ。 |
大きな写真は ⇒ ブログ版。 |
|
撮影データ |
カメラ
CANON EOS20D
EFs 10-22mm USM |
撮影日 |
06/01/28 14:30 |
ISO感度 |
100 |
絞り |
F5.6 |
シャッター |
1/500 |
露出補正値 |
-2/3 |
WB |
屋外 |
露光方式 |
絞り優先AE |
測光方式 |
評価測光 |
合焦方式 |
スポットAF |
焦点距離
(35mm換算) |
11.0mm
(18mm) |
その他 |
手持ち撮影 |
レタッチソフト |
ちびスナ |
バックナンバーはこちらで。
ご意見、ご質問などはブログ版のコメント欄にお書き込みください。数日遅れになることもありますが、同欄にてご返事させていただきます。 |
天才キットが送るメルマガ
もどうぞよろしく!
購読解除はこちら |