昨夜は、他のメンバーが枕元で大騒ぎをしているのも構わず、ボクだけ先に寝てしまっていたが、その相互好評会がお開きになって、みんなが自分の部屋に戻るときの足音で目が覚めた。寝ようとしていた同室のひろじぃさんに時間を聞いたら零時ちょっと前。目覚めたついでなので、酔い覚ましのつもりでもう一度温泉に浸かった。宿のご主人一家も寝てしまったみたいで、宿中がシーンと静まり返っている。鳥取の田舎温泉地では周囲も灯りもほとんど見えないし、物音もまったく響かない。風呂の窓を開け放って、真っ暗な夜空を眺めながらゆっくりと湯の熱さを楽しんだ。
かれこれ1時間ばかりも入っていただろうか、ふと窓辺に寄って空を見上げたら、夕方までどんよりとした厚い雲に覆われていた空に星が瞬いている。その星の数が見る見るうちに増えていくではないか。急速に雲が晴れてきているようだ。そして、風呂から上がる頃には、満天の星空になった。地上の明かりがほとんどない田舎空なので、東京で見る星とは比較にならないぐらいの数だ。これだけの星空を目の当たりにしては放ってはおけない。撮影するしかない。
しかし、この時間に酔払い運転で餘部に引き返して、夜空だけを撮影して戻ってくるのではリスクに見合わない。どうせ行くなら、始発電車や夜明けまで撮ってきたいではないか。そこで、午前4時まで待ってみることにした。4時になってもまでこの星空が残っていたら出かけようというわけ。
ここで寝てしまったら起きられるわけはないので、部屋で昨日の画像の見直し。時間潰しにまた温泉。廊下に出て、窓から夜空を眺めながらタバコ。なんとか4時まで間を持たせた。
一人ででかけて、朝になって「抜け駆けだ!」なんて後ろ指を指されるのもなんだから、お隣の部屋で寝ていたうみひこさん、鷲さん、唐芋くんに声をかけたらすぐに起き出してきた。好き物ぞろいなのである。4人で朝まで。死ぬほど寒かったけれど、やっぱり早起きは得なのだ。いい写真が何枚もゲットできた。
写真は始発の特急である。肉眼でようやく山と空の区別が見え始めた程度、ほとんど真っ暗闇である。列車が310メートルの鉄橋を渡り終える時間の見当をつけ、30秒なら大丈夫だろうと考えた。勘は的中、ファインダーに列車が入ってきた瞬間にシャッターを切り、向こうのトンネルに列車の先頭が入ったときがちょうど30秒だった。トンネルだけでなく、下の集落や港の様子までちゃんと写ってくれた。
宿に戻ってまた温泉に入り、ゆっくりと朝食を食べて、鳥取方面に海岸線をたどりながら、あちこちの港や浜で午後3時半まで撮影。解散したのは鳥取砂丘まであと一歩という城原(しらわら)海岸だった。山陰の松島なんて呼ばれている景勝地だ。
鳥取経由で帰る関西メンバーやひろじぃさん、鷲さんと別れ、ボクはそのまま一人で兵庫方面に引き返す。今晩の泊まりは丹後半島の先端、伊根町の道の駅である。午後9時になると外灯が全部消灯され、真っ暗闇になるというとんでもない道の駅だ。行程5時間。前回ここで車中泊したときは、野猿のわめき声に夜中悩まされた。もちろん、車を停めているのはボク一人だけ。眼下に伊根港の寂しい灯かり、夜空には満天の星を見ながら、途中で買っておいたコンビニ弁当を食べる。今回は冬場なのでお猿さんも出てこないみたい。安眠できそうだ。 |
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撮影データ |
カメラ
CANON EOS1D MarkII
EF28-135mm IS USM |
撮影日 |
06/01/29 06:29 |
ISO感度 |
200 |
絞り |
F5.0 |
シャッター |
30秒 |
露出補正値 |
0 |
WB |
オート |
露光方式 |
絞り優先AE |
測光方式 |
評価測光 |
合焦方式 |
スポットAF |
焦点距離
(35mm換算) |
56.0mm
(73mm) |
その他 |
三脚 |
レタッチソフト |
ちびスナ |
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