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2009/05/07 THU (No.2224)


 津本陽の「ジョン万次郎の生涯・椿と花水木」上下2巻を2日かけて読んだ。2冊で1000ページを超える大部であるが、息もつかさずという感じで読了させられた。読み終わった本はほとんどがブックオフ行きになるが、この本はいずれ再読したいと思ったので、手元に置いておく。
 土佐の国中ノ浜の庄屋の下働き万次郎少年は、ケチで陰険な雇い主と悶着を起こし、望んでいた一攫千金も夢ではない漁師になることができた。しかし、その最初の出漁で嵐に遭遇、仲間とともに漂流することになり、無人島(今の鳥島)に流れ着く。生死を分かつ半年を辛うじて生き延び、アメリカの捕鯨船に救助される。
 日本は鎖国の真っ最中、外国船が寄港することはできない。仕方なく、仲間はハワイ・オアフ島に、万次郎一人だけは、船長に気に入られて養子となり、マサチューセッツのフェアヘブンに上陸する。
 日本語の読み書きすらできなかった万次郎だが、そこでの猛勉強を経て、商船大学(マサチューセッツ工科大学の前身)に入学し、首席で卒業、捕鯨船の首席航海士となる。後に沖縄を経由して日本に帰国、幕府直参に取り立てられて通詞となり、日米条約締結のキーマンを務める。維新後は東大教授を務め、明治31年、71歳の生涯を終えた。
 と、まあ、簡単に言えばこういう生涯だったわけだが、彼の体験については存命中から様々な書籍になり、日米両国に実存する関係者の日記、手紙などの資料も多いことから、唯一、米国で妻帯したという部分が著者の創作である以外は、ほとんど史実通りに筋が進む。
 ある種の海洋小説であると同時に、無学な少年漁師が努力を重ね、時代の波に揉まれながらも歴史に名を残す人物に成長していく出世物語でもある。アメリカにおいては様々な人に助けられ、帰国してからは、アメリカのスパイと疑われたり、多寡が漁師と蔑まれたりするも挫けず、誠心誠意職務を全うしようとする。その人物像の崇高さに心打たれる。
 万次郎の子孫と、救助したホイットフィールド船長の子孫とは、現在でも親密な交友があるのだそうだ。また、出身地である土佐清水市とフェアヘブン市とは姉妹都市交流を続けている。歴史上はじめて日米の懸け橋となった人物の波乱万丈の生涯、きわめて感動的であった。
土佐清水市HP

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[4]分からないことはすぐに質問するようになり、自分で努力しなくなる。
[5]デジカメを抱っこして寝るようになり、家族に疎外される。
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ちなみに、この方々は、すでに人生を棒に振ってしまいました。
    
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ちなみに、この方は、すでに人格が崩壊してしまいました。