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ネコ車 2009/06/07 SUN (No.2255） 　畔草刈りをした雑草をネコ車で運んでいるおっさんである。刈った草は貴重な有機肥料になるため、数か所に山積みして腐敗させる。１、２年でとてもいい堆肥が出来上がる。 　ネコ車とは一輪車の別名。二輪、四輪車では通行できない狭いところでも、自由自在に通ることができることから、ネコの名がついたと言われる。確かに、狭い畔道も自由自在、少々の凸凹もものともせず、値段の割には大活躍する農具だ。 　ただ、慣れない人が使うと、往々にしてバランスを崩してしまう。接地面積がタイヤ部分しかないから、コケるときは絵にかいたようなコケ方をするのだ。運んでいた物資をそこいら中にぶちまけてしまうわけで、二度手間どころか、手で何回にも分けて運んだ方が効率がいいぞ、という結果になる。 　けんちゃんが草を運んでいる。手で運ぶより効率はいいけれど、一回あたりで運べる分量に限りがあるから、今耕している田んぼの草刈りというと、100回ぐらい往復しないと埒が明かない。なんたって刈った草は、刈りたてだとめっちゃ容積を稼ぐのである。１ヶ月も山積みしておいたら、容積は1/10になるが、できるだけ高い山を築くのが、いい堆肥を作る秘訣なので、草運びが必要不可欠の作業となる。非効率などと言ってはいられない事態なのだ。結果、ネコ車大活躍の図というわけ。 　畔に除草剤を播けば、こういう非効率な作業は不必要ということになる。ただし、畔に撒いた除草剤は、雨が降るたびに溶け出して田んぼに流れ込む。無農薬のコメを作っているつもりが、有名無実になってしまうわけだ。 　お田んぼ倶楽部を始める前、ボクも世間一般の例に洩れず、効率がいいことは正しいことだという観念に支配されてきた。でも、お田んぼ倶楽部で考えが変わった。非効率には、非効率であるべき理由があるということを学んだのだ。 　作業時間は長引くし、体への負担もバカにならない。でも、非効率ゆえに得られる成果もあるのだ。有機栽培はまさにその一例。経済効果とは無縁の立場だからこそ、こういう楽しい農作業で遊べる。もちろん、収穫した新米は、言っちゃ悪いけど、お隣近所の田んぼのコメとは段違い、流した汗で幾重にも味付けされているからである。 購読解除はこちら 全バックナンバーはこちら 感想、ご意見などはこちらから。 「お散歩デジカメ　Premium Version」 日刊の有料メルマガ 購読料1,050円（月間）はクレジットカードからの自動引き落としです。 普及版と同様、「一日一枚」ではありますが、 有料だけのことはあるな！ という内容になっとります。 写真が上手になりたい人や、 キットのお陰で人生を誤りたい人は 購読して後悔することはありません。 ただし、 購読しなくても後悔することはない 仕組みなので、貧乏な方は ご遠慮いただいた方が よろしかろうと存じます。 メルマガ登録・解除 お散歩デジカメ Premium Version >>  サンプル 詳細ページへ powered by まぐまぐプレミアム 今日のプレミア版 【内容】 展示作品： ダミー版「苔の大地」 後出し版「畔の草」 エッセイ：草取り 今日のポイント：休載 ネット撮影会講評：休載 苔の大地 畔の草