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階下の客 2009/10/19 MON (No.2389)

 9月2日に読んだ「コールドゲーム」が良かったので、同じ荻原浩の「なかよし小鳩組 icon」を買ってきた。著者の処女作である「オロロ畑でつかまえて icon」の続編、というか、「オロロ畑でつかまえて」の中で、秘境牛穴村の村おこし作戦を受注、空前絶後の手をひねり出した弱小広告会社「ユニバーサル広告社」が、この作品でも奮戦する。今回はなんと、暴力団「小鳩組」のCI、つまり、企業イメージ統合戦略を受注してしまうのである。
 相手は組員170人の指定暴力団、かつては武闘派として恐れられた小鳩組だ。世間の常識が通じる相手ではない。もちろん、知らなかったとは言え、いったん受注した仕事を断るなど論外、山に埋められるか東京湾に沈められるのがオチだ。無理難題をなんとか成果に結びつけない限り、ユニバーサル広告社が無事に済むことはありえない。
 と、まあ、こういう設定で話が始まる。ディレクター杉山のところには、別れた妻のところから逃げてきた小学2年の娘早苗が居候してくる。サッカーが大好きで、いずれは浦和レッズに入団し、ワールドカップでブラジルを倒すのが夢というお転婆だ。家庭と仕事の双方で難題を抱え込んだ杉山が打った手とは・・・前作に負けず劣らずの奇想天外な策が果たして成功するであろうか。
 小説すばる新人賞をユーモア小説で受賞したという「変な」作家が、この第二弾ではさらにそのユーモア精神を研ぎ澄ます。笑っているうちに、つい泣けてしまうストーリーの組み立ても見事だ。「コールドゲーム」のようなシリアスな小説も上手だが、この作家は、ユーモア小説にこそ、本来の手腕を発揮する人なのであろう。
iconicon
なかよし小鳩組 icon
(キット評価:★★★★★)





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