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宿題 2010/03/01 MON(No.2522） 　一昨日書いたように、２月のボクの読書は不運に見舞われ、21冊のうち５つ★はたった２冊という不作だったのだが、最後に読んだ「邂逅の森」に続き、今日の「122対0の青春」が格別の５つ★で、１月ぶりに運が向いてきたという感じになった。 　川井龍介によるルポルタージュである。1998年夏の高校野球青森地方大会において、122対0の７回コールドゲームという、前代未聞の試合が成立した。無名の県立深浦高校が負けた試合だが、まったく注目にも値しない地方大会の試合であったにも関わらず、この試合結果はスポーツ紙のみならず、全国紙でも一面トップで報じられるニュースとなって配信された。 　このルポは、その試合を戦った10人の深浦高校野球部員の記録である。なぜこのような無様な試合に臨むことになったのか、試合経過はどうだったのか、両校の監督や部員たち、高野連役員たち、報道関係者たちの心情や対応はどうだったのか、試合後の選手たちの生き方、落ち着き先はどのようなものになったのか、数多くのインタビューを重ねた上で、球児たちの青春をつぶさに描写していく。 　対戦相手の東奥義塾は1回に早くも39点の得点を上げ、更に2回以後も毎回10得点以上を獲得、夏の大会では地方大会、全国大会を通して初めて100点の大台を上回る122対0の圧勝を演じた。東奥義塾の成績は打者149人、ヒット86本（うち2塁打31、3塁打21、ホームラン7）、四死球36、盗塁78、三振1だった。4番打者はサイクルヒットを2回記録した。逆に深浦は打者25人がノーヒット（うち三振16）だった（出典：Wikipedia）。深浦の監督、選手たちにはまったくもって気の毒としか言いようがない記録だが、彼ら自身にとっては必ずしもそうではなかった。このルポが単なる事件報道ではなく、ある種の青春小説になっている理由がそこにある。極め付きに面白いと言っておこう。 川井龍介　「122対0の青春・深浦高校野球部物語」 講談社文庫　560円 【キット評価：★★★★★】 キットの2009年ベスト100作品集 お散歩ネットの2008年ベスト100写真集 出版元：　PIE BOOKS キットタケナガ著 「心に残る名風景・日本の棚田」 定価：　1,900円＋税 ５月発売予定 購読解除はこちら 全バックナンバーはこちら 感想、ご意見などはこちらから。 「お散歩デジカメ　Premium Version」 日刊の有料メルマガ 購読料1,050円（月間）はクレジットカードからの自動引き落としです。 普及版と同様、「一日一枚」ではありますが、 有料だけのことはあるな！ という内容になっとります。 写真が上手になりたい人や、 キットのせいで人生を誤りたい人は 購読して後悔することはありません。 メルマガ登録・解除 お散歩デジカメ Premium Version >>  サンプル 詳細ページへ powered by まぐまぐプレミアム 今日のプレミア版 【内容】 展示作品：通常版「駅裏再開発工事現場」 エッセイ：ネット銀行は超便利 今日のポイント：シャッターラグ ネット撮影会講評：休載 駅裏再開発工事現場