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頭上の曲者 2009/09/12 FRI (No.2351） 　今日のこの写真はトイカメラで写したものではないが、トイカメラ専門店の「お散歩トイカメ」はそこそこ繁盛していて、最初の頃よりは落ちたけれど、最近でも毎日150人から200人ぐらいは見に来てくれる。超マイナーブログでこの数は驚異的だ。 　そのお散歩トイカメに、メンバーのkyuさんが面白いコメントを書いておられる。はなはだ失礼ながら、一部を引用させていただく。 　「トイカメラに対する認識が誤っていたことがやっと分かってきました。 　私のVQ1005のレンズはプラスチックです。プラスチックレンズは鮮明な描写をしないのが特徴で、しかも中心部はまあまあの画質であっても、中心から離れるとボケてくるものです。更に暗い所ではより暗く、光の反射の強いものはハレーションを起こすものであることが分かってきました。 　従ってこのカメラではダメ写真が正常写真であって、まともな写真はダメ写真と言うことになるようです。」 　ここで笑っちゃいけません、核心を衝いたお言葉なのだから。 　実にその通り、トイカメラは、まともに写らない、その点に良さがあるのである。これは、なぜいまさらトイカメラなのかという問いにも答えてくれている。まともに写したければ、いまどきのコンデジ、いくら安物でも、ちゃんと写せばちゃんと写るのである。そういう風に作ってある。 　しかし、トイカメラはそもそも、ちゃんと写してもちゃんとは写らないようにしか作ってないのだ。ここに考えてみる余地が生まれる。 　おもちゃカメラだから高くては売れない→材料費も開発費もかけられない→いいものができるはずがない、こう考えるから「所詮はトイカメラ」という言葉が出てくる。しかし、この発想を逆にしたらどうだろう。いいカメラでは写せない画像が欲しい→材料費や開発費をかけたら、まともなカメラになっちゃうじゃないか→やった！まともな写りをしないカメラができた→高く売るわけにゃいかんべ、と、まあ、こういうことになる。 　この逆の発想を楽しめばいいのである。まともなカメラでは絶対に写してくれないゲージツテキな画像を、こいつなら写してくれるかも、と考える。そうすれば、トイカメラを単なるおもちゃとは思えなくなるはずだ。ボクは、やっと最近その心境に達し、トイカメラがますます手離せなくなっている。手間のかかる可愛いヤツ、なのである。 購読解除はこちら 全バックナンバーはこちら 感想、ご意見などはこちらから。 「お散歩デジカメ　Premium Version」 日刊の有料メルマガ 購読料1,050円（月間）はクレジットカードからの自動引き落としです。 普及版と同様、「一日一枚」ではありますが、 有料だけのことはあるな！ という内容になっとります。 写真が上手になりたい人や、 キットのせいで人生を誤りたい人は 購読して後悔することはありません。 メルマガ登録・解除 お散歩デジカメ Premium Version >>  サンプル 詳細ページへ powered by まぐまぐプレミアム 今日のプレミア版 【内容】 展示作品：通常版「秋の気配」 エッセイ：叱られ、懇願され 今日のポイント：休載 ネット撮影会講評：休載 秋の気配