Counter

Kit the genius'
☆ 1日1枚 

Fujifilm Finepix4500 Camedia C-4100

小貝川鉄橋を渡るSL 2004/05/01 SAT (No.378)
 ミニ撮影会で真岡と益子に行った。参加者は9名、うち初参加2名。
 メインの撮影対象は真岡鉄道を走るSLだった。午前の下りと午後の上りの2回シャッターが切れるという心積もりで、十分な時間的余裕を持って出かけたつもりだったが、ちょっと甘かった。普段は準高速道路並みに飛ばせる294国がところどころで詰まっていて、結局、下りの撮影ポイントとして選んでいた五行川鉄橋に着いたときには、10分前に通過した後だった。一番遠くから参加したhermesさんだけがここまで単独行動だったのでなんとか間に合って、2枚だけシャッターが切れたそうだ。
 しかし、爽やかな1日だった。SLが撮れなくても、他に被写体はいくらでも見つかるし、なにより、田植えが始まっている田んぼの畦や川沿いの道を歩いているだけで心が和む。お昼の蕎麦も美味かったし・・・。
 午後の上りは小貝川鉄橋。1時間半も前に現地で待機していたので、こちらの方はばっちりだった。ただし、鉄道写真の場合、連写モードでも数枚が限度。単写ではせいぜい2、3枚しかチャンスがない。じっくり待って勝負は一瞬、これがSL撮影にハマる一番の魅力だ。遠くから汽笛が聞こえてきて、実際にSLが視界に入ってくるまでのスリリングな時間がなんとも言えず楽しい。
 上りを撮った後、益子の陶器市でお魔女の店を冷やかした。あの犬マンガのお魔女は、なんと陶芸作家さんなのだった。で、ボケ犬はやっぱりボケ犬だった。二人(一人と一匹)ともネットのメンバーとは初対面だったが、えらく歓待してくれた。嬉しかったな。
【使えるワザ】フィルカメをメインで撮っていたので、デジカメでは3枚しか押さえられなかった。SLが鉄橋に差し掛かった瞬間に1枚、あっという間に通過してしまうまでの束の間に2枚である。その間にフィルカメでは15枚撮った。連写性能の違いである。
 もちろん、非常に短時間の勝負なので、1台だけに集中して1枚だけのシャッターチャンスに賭けるほうが成功する確率ははるかに高い。連写と言っても、高級一眼レフでさえ秒3枚程度だから、「SLの先頭がこの場所」というどんぴしゃのタイミングでカメラがシャッターを切ってくれるという保証はない。単に3枚撮れたというだけで、3枚とも狙いの構図からはズレていたということもありうるのだ。
 ところで、この写真だが、平野部を運行しているときのSLなので残念ながら煙の量がきわめて少ない。機関部の下から噴き出す蒸気もかすかなものだ。SL写真としては価値の薄い写真である。やはり、峠を登るところのように、盛大に煙を吐き出し、しかも、その煙の流れる方向まで絵になっていなくてはいい写真とは言えない。SL写真の難しさである。しかし、その難しさが裏を返せば楽しさでもあるわけだ。
撮影データ
カメラ Camedia C4100Z
撮影日 2004/5/1
ISO感度 100
絞り値 F5.6
シャッター 1/500
露出補正値 -0.7
WB オート
その他 絞り優先AE
スポットAF
コントラスト 0
彩度 +3
バックナンバーは
「天才キットのフォトギャラリー」
に展示してあります。

表示されないときはこちら
毎日、多数のメールが寄せられるので、直接のご返事は原則としてご勘弁いただいています。数日遅れになることもありますが、下のコラムに掲載してご返事とさせていただきます。ただし、実名は掲載いたしません。ご了承ください。
天才キットが送るメルマガ
もどうぞよろしく!
購読解除はこちら
読者からのメールや質問やヤジ
▼かよちゃんから▼
 お父様のご復活おめでとうございます。本当にありがたいですね。
 とりあえず初めの一歩をふみだせば後はまわりの状況がついてくるのですね。私の母は2度も心筋梗塞をおこしてもうだめだと何度も思いましたが、人間の寿命というのは神様が決めているようで、まわりがあきらめてはいけないようです。生きていてくれるだけでこちらがパワーをもらっているのですよね。親ってありがたいものですよね。本当にお見送りするまでは頑張りましょう。
▼返信▼
 ほんとおっしゃる通りのことをボクも感じています。ただ、親が老いてだんだん弱っていき、親子の力関係が徐々に逆転していく感覚ってのはいいもんじゃありませんね。親はやはりいつまでも権威の象徴であって欲しいと最近思うようになりました。もう手遅れですけどね。
▼相沢くんから▼
 キット先生、待ってました! どっかでキャンプ、参加したいです。キャンプの素朴な楽しみ方を満喫しつつ、写真も撮りまくりたい!そんな場所があったらいいですね〜。とりあえず、フライングぎみに参加申し込みます!(笑) あ、それと、もちろん、川越の撮影会も。 
 明日から松之山に帰省してきます。先生のメルマガ(「青空を映す棚田」「棚田の春」)をプリントアウトしたので、それを両親に見せるつもり。先生のお礼の言葉も伝えます。また、ぜひ「アッチガシ」亭へお越し下さいね。
▼返信▼
 どっかでキャンプの「どっかで」が問題ですが、撮影も楽しめて自然も満喫できるところをこれから探します。キャンプ素人でも参加できるようにしますので、みなさんもどうぞ。道具、寝具などもこちらで用意しますよ。

 ご両親によろしくお伝えください。松之山にはこれからもたびたびお邪魔するつもりですので、またお目にかかれると思います。
▼日の丸ゴン太から▼
 2日遠野に行ってきます。
 塩釜より3時間ぐらいです。東京からだと8時間ですね。
 1回目の下見は街の様子、2回目は撮影の場所、宿泊、昼食などを考えております。遠野には温泉がありませんので、帰る途中に入れるところを探します。
▼返信▼
 おお、早速下見ですか、ありがとうございます。まだまだ先の話なので、あんまり入れ込まないようにネ。ボクもそのうちに下見に行くつもりです。
【お知らせ】
あのまるちゃんが帰ってきます。
ゴールデンウィーク中に鹿児島の
百名山を登るそうですので、その
模様を掲載します。お楽しみに!
≪お散歩ネット≫
 お散歩ネットは、撮影会に参加した人たち、いつかは参加しようという人たちのメーリングリストです。メールでの情報交換、画像掲示板を使った写真のけなしあいなどが連日行なわれています。 現在、会員数は204名、
最年少は8歳、最高齢は80ん歳、
デジカメ好きに隔てはありません。
お散歩ネットに参加する
Powered by groups.yahoo.co.jp
自転車デジカメ 連載第23回
日本百名山自転車紀行
−明るい旅情編−
丸山 晃
第3章 継続

■ 桜島周遊記
2004.04.30 (金)
 今日から少し長めの休みに入った。旅に出ようと思う。
 「どこへ行こう…?」
 ぱっと浮かんだ候補は二つあった。

 一つは奄美大島。今では鹿児島県の島々である奄美諸島も、かつての琉球王国である。きっといろいろな意味で、鹿児島と沖縄のあわいにある島々なのだろう。鹿児島から沖縄へと延びてゆくぼくの憧れは、奄美大島を決して避けては通れない。田中一村の絵を見たり、島唄に耳を傾けたりしながら、南の島の透明な海で思いっきり泳いでは自転車をこいでみたい。

 もう一つは薩摩半島を自転車で一周しようというもの。開聞岳は立派に日本百名山に入っているし、知覧や指宿・山川といった鹿児島よりさらに南に広がる世界を、もう一度あの頃とは違った目で見てみるのもいいことだろう。あの頃は自転車で鹿児島から指宿まで行くなんて考えもしなかった。
自転車で、5月の薩摩半島の風に吹かれる…うーん、それもいいな。

 どちらにしようか迷ったが、やはり奄美に行くにはこの休みは少しばかり短い。薩摩半島を周ろうと決めた。

グレートジャーニーくんも喜んでいるのです。
 今日は桜島を一周することにした。特に理由はないけれど、何となく走っておきたかったみたい。身体を慣らしたかったのかもしれないし、もっと近くで桜島を見たかったのかもしれない。錦江湾をはさんで見る桜島はどことなく端正だが、桜島に渡って見上げる桜島には迫力がある。ぼくが鹿児島を好きなせいか、グレートジャーニーも鹿児島で嬉しそうだ。

 さっそくフェリーに乗り込んだ。車の後ろにくっついてフェリーに入っていく。自転車とともに船に乗るのは初めてのことなので、この時点でもうわくわくしてきた。
桜島がさらに近づいてくる。 ちょっとだけ煙が上がった。
 鹿児島港から桜島まで、自転車だと250円。船に乗るのも久しぶりで、さっそく展望台に上がった。空は青く錦江湾の波は穏やかで、桜島はどんどん近づいてくる。

 乗船時間は15分ほど。腹が減っていたので桜島レストハウスでラーメンを食べてから、自転車をこぎだした。

 こぎながらよく考えてみたら、桜島はこれで8周目である。
 12歳、親元を離れ鹿児島に暮らすことを決めた時、家族みんなで鹿児島を旅した。3月の小雨がぱらつく桜島をタクシーで一周したのが、実はぼくの記念すべき桜島1周目だったことをふと思い出す。
4月から親元を離れて暮らし始めることへの不安と寂しさをかすかに感じながら、でも家族で旅行することが何か嬉しかった。雲で覆われて桜島はよく見えなかったけれど、雨に煙っていた有村展望台をよく覚えている。父と母がさしていた傘と、12歳のぼく。弟は9歳か…。あれから12年。自分で思うけど、たくましくなったもんだ(笑)。

 走り始めてすぐ、湯之平展望台まで行ってみたくなり右に折れた。標識では5キロとなっていたのだが、これが思ったより大変。標高373メートルの展望台までずっと登りだった。でも着いて見る景色は格別で、桜島の主峰・御岳と南岳は荒々しい山肌をもろに露出しながらすぐそこに迫っている。ふっと、かすかに噴煙が上がった。

 海に目をやれば遠くに開聞岳が霞み、錦江湾はミニチュアのよう。ぼくが再び暮らし始めた町鹿児島も海をはさんですぐそこにある。
 年末の学校行事を通じて歩いて6周しているだけあって、道の感じはよく覚えていた。しばらくは海沿いの平坦な道を行き、白浜から内陸に入っていく。アップダウンもあるが、息があがるほどではない。そしてのどの渇きを覚えるあたりにはちゃんと、桜島特産の枇杷が道端で売られていたりする。1パックたっぷり入って300円。

 「枇杷って1年中取れるんですか?」
 「いや、そんなことないよ、ちょうど今が旬だねえ」
 「他にはどんなもの作っているんですか?」
 「枇杷だけだよ、あとは自分たちで作る野菜を少々…枇杷って1年中何だかんだと手間かかるからね。自転車?どこまで行くのね?」
 「桜島一周です」
 「ああそう、気をつけてねぇ」

 枇杷の試食で元気回復してしばらく走れば、有名な埋没鳥居に行きつく。溶岩流が海峡をつぶして、大隈半島と桜島を陸続きにしてしまうくらいすさまじかった大正3年の桜島大噴火。黒神村にあった鳥居も頭だけ残して地中に埋まってしまい、そのままで噴火のすさまじさを今に伝えている。

 さらに行くと桜島口。大隈半島と桜島がくっついているところだ。道は3つに分かれ、右の国道224号線を行けば桜島をもう半周してもとの港に戻る。直進は国道220号線垂水・鹿屋方面。左手は同じく国道220号線、大隈半島を北へ向かう。
ぼくは224号線を辿る。

溶岩ごしに見る桜島
桜島をバックに
 ここまで来れば、港までもうすぐだ。昭和溶岩の荒涼とした風景の中を走りきると、古里温泉に出る。そのままさらに進んで、懐かしの有村展望台では溶岩の道を少し歩いた。桜島から地球のエネルギーが湧き出している。溶岩はその残滓だろうか。

 近づきがたいのだが、離れがたくもある。桜島はぼくにとってそんな山なのだろう。圧倒的な力の前に、ただ見上げるしかできない。

 普段は海を隔てて見ている桜島。ここまで来て溶岩の中に立つと、荒々しさが剥き出しの山肌や左右にどっしりと広がった山容、桜島にまとわりついている地のエネルギーにぞくぞくしてしまう。そのエネルギーが風景の中で調和して、時に神々しいほどきれいだったりするのだ。この星は、熱く生きている。

 「溶岩道路」と呼ばれる3キロほどのまっすぐに伸びる道を抜けたら、そこはもうフェリーターミナル。だいぶ片付いてきた新居に戻って、明日からに備えよう。
走行時間:4時間22分21秒
平均速度:16.8km/h
走行距離:73.71km
積算距離:1126.5km
【キットより】
 みなさん、半月ぶりのまるちゃん登場です。母校の教師に抜擢されて日本一周の旅を中断することになったまるちゃんですが、百名山登頂の旅を放棄したわけではもちろんなく、教師という職業のかたわら、暇を見て継続する決心を固めたようです。

 とりあえず、GW期間中の自転車デジカメを掲載します。新人教師としてまるちゃんが成長していく様も観察できるかもしれません。少なくとも、写真はずいぶん上達してきているようですよ。楽しみですね。
ミニ撮影会のお知らせ
お散歩ネット会員以外でもご遠慮なく。
会費なし、原則飛び入り自由です。
直接現地に来て、「怪しいデジカメ集団」がいたら
声をかけてくれてもいいですよ。
【5月31日(月)・思いっ切りおしゃれな東京を巡る】
集合:未定。

5月、6月の撮影会
(講評会場予約のため、参加するには申込みが必要です。)
5月の撮影会
第1回北陸支部大会


5月29/30日(土、日)
新潟県松之山
棚田の田植え風景や
新緑のブナ林を撮影します。
申込み

現在、申込み22名です。
6月の撮影会


6月27日(日)
東京都内
テーマを決めての
組写真撮影会です。
申込み

現在、申込み5名です。
撮影会ネットの撮影会は、デジカメ初心者のための撮影会です。ネット会員以外の方も数多く参加されています。できるだけお金をかけないで、写真と仲間同士の交流を楽しむことが目的です。
今後の予定
7月24、25日(土、日) どっかでキャンプ
8月15日(日) 川越小江戸の街並み
9月4日(土) 房総の海と棚田の風景
10月2、3日(土、日) 第2回東北シリーズ
民俗の里遠野の風景
11月中旬(1週間程度) ラオス・タートルアン大祭と世界遺産の町ルアンプラバン(参加費25万円前後の予定)
12月23日(祝) 都内・撮影会と忘年会

ネット撮影会
4月の投稿は締め切りました。
5月の課題は連休明け頃に発表します。
詳しい応募規定はこちらをご覧下さい。
「写真が表示されない」「投稿できない」など、操作上のトラブルに関するQ&Aを設けました。
困ったことがあったらまずこちらへ。