Kit the genius'
☆ 1日1枚 

Fujifilm Finepix4500 Camedia C-4100
鬼蓮 2003/08/01 FRI
 いかにも恐ろしげな名前のこの花、かつては各地に自生していたらしいが、今や絶滅危惧種でほとんど目につくことはない。北川辺町の田んぼの中に自生しているところがあって、町が手厚く保護している。近年は周囲の田んぼを沼に戻して自生の区画を広げているので、花が咲くこの季節は観光客もやってくるようになった。
 名前に似合わぬ清楚な花だが、よく見ると、顎(がく)の裏側は無数の鋭い刺(とげ)で覆われている。葉も若い時分はしわだらけだし、裏側はやはり刺だらけだ。名前を聞いて大きな葉や花を想像しがちだが、鬼のようなのは大きさではなく、そのしわと刺なのだ。まさしく、うちの鬼嫁と同じなのである。

使えるワザ葉の表面や水面からは太陽光の乱反射があるので、普通に写しても見た目とはまったく違う写真になってしまう。ありがちなのがこういう(⇒)写真だ。全体に白っぽくなるのが乱反射光の仕業。
 乱反射を除去するにはPLフィルターというものを使うのだが、デジカメ用のPLフィルターというものをまだ見たことがない。フィルムカメラ用のCPLフィルターで代用してもいいが、ファインダーで効果が確認できないので使い勝手がめっちゃ悪いのだ。
 そこで奥の手。まず露出を大きく絞る。次に、コントラストをかなり強める。これによって、黒っぽい水面や葉の部分をぐっと落としてやるのだ。コントラストが上がるので、花の部分は逆に浮き出てくる。この方法で、ほとんどPLフィルターを用いたのと同じような画像を得ることができるという寸法だ。水面を写すときの裏ワザとしては便利なので覚えておこう。ただし、コントラスト補正機能がついてないカメラの場合は、パソコン上でのレタッチになる。
撮影データ
カメラ Camedia C-4100
撮影日 2003/08/01
ISO感度 100
絞り値 F4.5
シャッター 1/320
露出補正値 -1
WB オート
その他 絞り優先AE
ストロボ発光禁止
コントラスト+4
バックナンバーは
「天才キットのフォトギャラリー」
に展示してあります。
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JUN1さんから
 『メコンを渡る風』の6666を踏みました−!
 もしも、もしもキリ番を踏んでしまったときのためにと、GalleryとTOPを行き来して写真選びをしていたらカウントがどんどん上がってしまいました。
 「氷の国の一人旅」のトップページの写真を希望します。飾る場所の用意もできています(笑)。よろしくお願いします。


更にJUN1さんから
 「氷の国の一人旅」はとても読み応えがあり、毎回楽しみです。執筆している人は「お散歩デジカメ」のキット先生とは別人ではないですか?(笑)

  > 続いて、「メコンを渡る風」の6666も達成されました。
  考察:「お散歩デジカメ」のカウンターは、(多分)IP Addressが同一の場合は、更新ボタンやページを進み戻りしてもカウントアップされないです。同一LAN上の他のパソコンからアクセスしてもカウントアップしなかったので・・・。よって、やすこちゃんとバトルしていた私は8887を踏んでしまい、8888の権利をなくしてしまったのでした。
 しかし、トップページや「メコン」のカウンターは、IP Address が同一の場合でも、更新ボタンやページを進み戻りするたびにカウントアップされることを発見しました。そして見事6666をゲットできました。

  > 思わず笑っちゃいました。「お散歩」でダメなら「メコン」で・・・。
 8888が近づくにつれ緊張しちゃいました。数日前から狙っていたので、きぃ〜悔しいって感じ。オークションで競って落札する瞬間と同じでした。逃してしまうと余計に欲しくなってしまうのです。

  > 江戸の仇を長崎で、というわけですね。恐れ入りました!写真はプリント中です。来週にはお届けできると思います。お送りするご住所を教えてください。
 ありがとうございます。「四季の彩」にも欲しい写真がたくさんあるのですが、これらはいつか自分で撮ってやる!と思い、未知の場所「氷の国」にしました。グットくる迫力に感動しました。

 質問を1つさせて下さい。植物園等で三脚使用の写真撮影禁止の警告がありますが、一脚ならよいでしょうか?通路が狭い植物園では場所をとる三脚使用は禁止、場所を取らない一脚ならOK?屁理屈みたいですね。


返信
 (最初の投稿は「天才キット世界を撮る」に掲載されたものの再録、次の投稿はその返信に対する返信です。)

 カウンターの仕組みは秘密でも何でもなく、切り番ゲットの常連さんはたいがいご存知のようですよ。それから、「お散歩」と「氷の国」の執筆者は別人とのご指摘ですが、別人ではなく別人格です。この他にも、お酒を飲んでいるときのキットくんや、鬼嫁にいびられているときのキットくんなどがいますが、さて、どれが本物のキットくんなのでしょうか?

 三脚と一脚は別物ですから、「三脚使用禁止、ついでに一脚もダメよ」と書いてない限り大丈夫だと思いますが、ボクは一応お断りしてから持ち込むようにしています。成功率は半々というところですね。こういう禁止条項をわざわざ掲示するようなところは、そもそも以前にずいぶんカメラマンのマナーの悪さに頭を悩ませたところなので、カメラマンが持っているものである限りロクなものではない、という先入観を持っています。ですから、許可を求めても「何が何でもダメ」というところもあるのです。

 アマチュアカメラマンのマナーの悪さについては昨日も書きましたが、施設の管理者のみならず、他の、ちゃんとマナーを守っているカメラマンも被害者になっているわけです。みなさん、マナーはきっちり守りましょうね。

日の丸シヤッターマンさんから
 おばんです。いただいた「浦霞」うめがったすか?家の冷蔵庫の中の「浦霞」は、だし酒につかっていいすか?早めに連絡くれ。
 本日ケムちゃん、ア、いや、ネムちゃん、はるちゃんからメールをいただいて感激しておりました。 なんか輪が広がって行くような気がします。10月の撮影会を成功させる事務局より。


返信
 「裏霞」に手を付けたら、ゆ、ゆっ、許さんぞ!シズヒロさんから頂戴したのはめっちゃうめがったからもう飲んじゃったので、日の丸さんちのをアテにしてるんだかんね。
唐突に決まった撮影会のお知らせ

日時:8月23日(土)午後4時から
被写体:お台場公園の夕陽と夜景とアベックと生ビール
参加費:3000円(講評会込み、交通費と飲み代は各自負担)

※今回はデジカメ中心でやります。撮影会終了後の生ビールの席で、
パソコンに画像を取り込んで、飲みながら講評会をやろうかと考えています。
現在までの参加希望者は、
ミズくん、JUN1さん、吉祥寺のおばさん、
ボブくん、タカコさんの5名
です。


その他詳細は手を上げた人には教えます。
アベックを見ると石を投げたくなる人や、
暗くなると人格が豹変してしまう人はご遠慮ください。

手を上げる人はこちらから。
投稿写真をけちょんけちょんにけなすコーナー
もりちゃんの投稿写真
 こんにちは、いつも楽しく、勉強させていただきながら、購読しています。それにしても、毎日の努力には感心しております。私もがんばります。

 さて、思い上がりもはなはだしいのですが、作品を投稿させていただきます。オニユリがきれいでした。構えたのですが、つぼみが花と重なりました。もう少し移動すべきでしたが、他人の家の庭でしたのでやむを得ず決定。手前のムラサキツユクサをまえぼけとして配置しました。いかがでしょうか?使用カメラはオリンパスC-700です。
 なお、手前味噌で恐縮ですが、私のホームページ「森ちゃんの折々の花」のアドレスを紹介させてください。


講評
 ちょうど同じようなボクの失敗写真がありますので比較してみて下さい。まず、前ボケの色がいけません。どちらの写真も、この前ボケの方が主役より目立ってしまっています。理由は「色」です。赤系統の色は見た目には派手ですが、反射率は意外と低い色なので、明るい色が画面にあるとどうしても負けてしまうのです。
 前ボケにするものの自然さも大事です。僕の写真の場合はハナマスの実の前ボケにその花を持ってきたのですが、いかにも取ってつけたような唐突な印象があります。もりちゃんの写真の場合は、たまたまそこに咲いていたというだけで、何の関連もない花を入れているので、やはり不自然な感じが残ります。

 次にも背景の葉のテカリがいけません。こういう葉に反射する光だとか、木々の間から見える向こう側の木漏れ日などは、ボケればボケるほどうるさくなります。昨日のボクの写真を見ていただくと分かります。木漏れ日がヤマユリの邪魔にならないようにカメラの位置を高くして、ヤマユリそのものの背景は暗くしてありますね。こうしないと、主役の邪魔になるからです。

 蕾と花が被ってしまったことは、もりちゃんも認めておられるとおりまずかったですね。自分の立ち位置が制限される場所なので仕方がないと言えばそれまでですが、せっかくのユリの花も今回は縁がなかったということでしょう。

 なお、前ボケについては、もりちゃんのホームページに載っているワスレナグサミツバツチグリフリージアなどの作品が他の読者の方々にも参考になるでしょう。とても上手に前ボケを配して、印象深い絵にしています。花だけをテーマとして撮影しつづけている姿勢には敬服します。頑張ってください。
写真を講評しますよ!
 みなさんが撮ったデジカメ写真を送って下さい。この欄で講評します。「こうしたらもっと良くなる」「こんな見方もアリだよ」など、今後の参考になる(かもしれない)意見を述べさせていただきます。本名で送ってきても、こちらで勝手にあだ名をつけさせていただきますので、撮影者名は仮名で構いません。「掲載はして欲しくないけど講評だけお願い」というのはご遠慮ください。

○ 写真はなるべくリタッチしないままで。サイズだけ640x480pxに縮小してメールに添付してください。

○ 1通のメールに添付するのは1枚だけにして、複数の写真を添付しないで下さい。重くなりすぎて届かないことがあります。

○ 使用したカメラを教えてください。

 現在の在庫は15枚です。原則として1日に1枚掲載しますので、しばらく順番待ちになります。ご容赦ください。
 それから、ひょっとしたらボクのホームページの「写楽道場」に載せるかも知れません。送り先はこちらです。