起床3時。携帯にセットしたアラームのけたたましい叫び声で眼が覚めた。真っ暗。空には満天の星と言いたいところだけど、雲が出ているらしく少ししか見えない。
昨夜は伊根の道の駅に泊まったが、夜中になると消灯されてしまい、ほんとの真っ暗闇になった。丹後半島の先端に近いところにある道の駅なのでボクの他には誰もいない。そもそも、昼間でもほとんど交通量のないところなのだ。裏山から山猿の叫び声が響いてきて無気味この上ない。トイレに行くのも懐中電灯片手だ。ま、静かなのは保証付きだったけどね。
とりあえず、新井(にい)の棚田に直行。待つこと半時間、ようやく夜の帳が開け始めた。だが、水平線上には厚い雲がかかっているらしく、朝焼けの色がまったく出てくれない。港に灯りでもついていればいい夜景なのに、真っ暗なので写真にもならない。もちろん、小さな集落には街灯一つない。結局、太陽が顔を出すまで待つことになった。
太陽が出てからは忙しかった。港から次々に漁船が出て行く。棚田よりそちらの光景のほうが絵になるのだ。光る海と漁船の航跡が海面に見事な絵模様を描く。
8時前に切り上げ、宮津を経て舞鶴へ。市役所を訪ね、市内地図をもらう。ついでに風呂に入れるところを教えてもらう。もう2日間も風呂に入っていないので自分の体がなんだか匂うような気分だ。市内に3ヶ所あるとのこと。すぐにも入りたいところだが、午前中に入浴しても午後の撮影でまた汗びっしょりになるのは目に見えている。我慢して日引(ひびき)の棚田に向かう。
舞鶴の町外れから内浦湾に沿って府道21号を突き当たりまで行くとそこが日引の集落。新井の棚田と同じく、漁村の裏手が棚田になっている。府道が棚田の一番てっぺんを走っているので、その路肩から俯瞰して撮影できる。手前に電線が張ってあるのでそれを避けるのが多少やっかいだが、景色は最高だ。湾の向こう岸には高浜の原発が見える。
1時間ほど撮影して市内に戻り、ガソリンと自分のメシを補給、待望の風呂へ。入浴料700円はちょっと高いと思ったが、なかなか立派な温泉施設だった。うかつにも露天風呂で眠ってしまい、危うくおぼれるところだった。
夕方まであちこちの山中を走り回り、いい棚田をたくさん発見した。暗くなってから再び日引の棚田に戻り夜景を撮影。
明日は関西支部のみなさんと美山町でミニ撮影会の下見に参加する。棚田尽くしもいったんお休みだ。鬼嫁から電話が入り、そうそうのんびりと旅を楽しんでいるというわけには行かなくなった。日曜日には帰宅するつもりだ。 |
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撮影データ |
カメラ |
Canon EOS1D MarkII
EF 35/350mm USM |
撮影日 |
2004/7/8 |
ISO感度 |
100 |
絞り値 |
F32 |
シャッター |
13秒 |
露出補正値 |
-0.67 |
WB |
晴天 |
露光方式 |
絞り優先AE |
測光方式 |
分割測光 |
合焦方式 |
スポットAF |
焦点距離 |
180mm |
その他 |
コントラスト:0
彩度:0
シャープネス:0
三脚 |
バックナンバーは
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に展示してあります。
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