天才キットの
☆ 1日1枚 

Fujifilm Finepix4500・・
強盗団 2003/06/20 FRI
 台風の影響かどうか、今日はやたらと蒸し暑い。部屋を締め切って、本年初の冷房を入れた。いい気分で仕事をしていたら、台所のほうからなにやら騒音が聞こえてくる。泥棒でも入ったか、と思って見に行ったらこいつらだった。勝手に上がりこんで、人んちのバナナやらチョコレートやらを探し出し、食器まで手に入れて料理しているのだ。いやはやである。この後こいつらは、我が家を運動場に仕立てて鬼ごっこをやり、ジュースをカーペットにひっくり返し、鬼嫁が楽しみにしていたデザートのケーキを平らげ、昼寝をしていった。出してあった僕のカメラは全部シャッターを切られてしまったので、入っていたフィルムはおしゃかである。帰宅した鬼嫁が言うには、「あんた、ちょっとは友達を選びなさいよ」だと。こいつらは友達じゃないんだけどな。

【使えるワザ】蛍光灯と窓からの日光のミックス光なので、ホワイトバランスはオート。露出補正は+0.3。女の子たちの肌の色を多少明るめに写したいからだ。補正なしだとテーブルクロスの白に影響されてアンダー気味に写ってしまうので、女の子の顔色が悪くなってしまうのだ。
 昼寝の写真はストロボを強制発光させている。横から当る窓からの光で、顔に陰影がつきすぎるのを防ぐためだ。ちゃんとしたモデル撮影のときなら、こういう場合はレフ板で起こす(反射板で部分的に光を当てて、その部分を明るくすること)ところだが、ストロボで代用できる場合もある。カメラに内蔵されたストロボは、頼まなくても自動調光してくれるので、こういう場合は便利だ。明るいところでも、ストロボはけっこう使い道があるのだ。
撮影データ
撮影日 2003/06/20
ISO感度 200
絞り値 F2.8
シャッター 1/12
露出補正値 +0.3
WB オート
その他 ストロボ発光禁止
手ブレ警告
バックナンバーは
「天才キットのフォトギャラリー」
に展示してあります。
写真家キットがデジカメ普及機で撮影した写真を毎日お届けするメルマガです。全自動でも撮れる写真、全自動だから撮れる写真の見本がここにあります。ちょっとした「使えるワザ」や「撮影地情報」もコメントします。参考にしてください。

ご意見、ご質問はこちらから

毎日、多数のメールが寄せられるので、直接のご返事は原則としてご勘弁いただいています。数日遅れになることもありますが、下のコラムに掲載してご返事とさせていただきます。ただし、実名は掲載いたしません。ご了承ください。

天才キットが送るメルマガ
氷の国の一人旅
天才キット世界を撮る
もどうぞよろしく!
このメルマガの購読解除はこちら

読者からのメールや質問やヤジ

プーティーさんから
 毎日楽しみに見させて頂いております。さらに先日は、ペットの撮り方を御教授頂き、ありがとうございました。とにかく慣れることが一番なのですね。デジカメはいくら撮っても失敗したものは消去してしまえばいいから、ばんばんと撮って慣れてみようと思います。

 さて、デジカメの話ではないのですが、今度の撮影会の時のフイルムは「リバーサルフィルム」って指定されていましたね。写真好きな友人もみんなリバーサルを使っていました。でも、私は一眼レフを買った時に、リバーサルフィルムより普通のフィルムのISO800を使うと良い、とお店の人にすすめられたので、それを使っています。以前、メルマガで先生はISOは100とか200とかで良いとおっしゃっていらした(うろ覚えですみません)ように思います。リバーサルフィルムと普通のフィルム、ISOなんかはどう考えれば良いのでしょう?デジカメに関係なくてすみませんが、ネタのない時なんかがありましたら是非教えて下さいませ。


返信
 ネタがないので(笑)、まずフィルムのことからお話しましょう。
 普通、撮影済みのフィルムを現像に出して、戻ってきたものをネガと呼びますね。ネガティブの略語ですが、このネガを見ただけでは、画像や色はなかなか判断できません。反転しているからです。ネガは、プリントして初めて「写真」になるフィルムです。

 これに対して、反転していないフィルムをポジ(ポジティブ)と言います。あるいは、スライドフィルムと呼ぶこともありますし、写真家たちはリバーサルフィルムと呼びます。リバーサルというのは「反転した」という意味の英語ですから、色が反転しているのはネガだろう、という反論が出そうですが、フィルムというのは、それが発明された最初のスタートがネガ(モノクロネガ)からだったので、ネガに対して「反転した」という意味で、ポジのことをそう呼ぶのです。つまり、ポジフィルム=スライドフィルム=リバーサルフィルムということです。

 さて、それではネガとリバーサルのそれぞれの特徴についてお話します。
 まず、プリントするときの違いですが、ネガからのプリントでは、露出設定をかなり大幅に変えることができます。ですから、撮影された画像の露出が多少外れていても、プリントの段階で補正できる幅が大きいので、いわゆる「失敗」写真が少なくなるわけです。いい加減な露出設定で撮影しても、プリント段階でどうにでも補正できる(もちろん、限度はありますが)ということですね。

 これに対してリバーサルは、そもそもプリントすることを前提にはしていません。現像されたフィルムがすなわち完成品なのです。もちろんプリントすることもできますが、その場合でもプリント段階での補正可能幅が極端に小さく、撮影段階でちゃんと写していない限り、ろくなプリントはできないということになります。

 ところで、カラー写真の場合、プリントという作業過程は自分ではできません(やる人もタマにはいますが、大変な作業なので一般的ではありません)。つまり、作品を作り上げる過程で、いったん他人の手を借りることになるわけです。そのときに、他人が手を加えられる余地が大きいネガだと、撮影時に狙った撮影者のイメージが、プリント段階で歪められてしまう可能性が高くなります。リバーサルの場合は、プリント段階でいじられる幅が極めて小さいので、他人の手を経ても、自分が狙ったイメージがほぼそのままプリントされることになるわけです。

 こういう特徴があるので、撮影を「作品作り」と考えるプロやハイ・アマチュアの写真家は、ほとんどの場合リバーサルフィルムを使うことになります。プロの場合は、フィルム=印刷原稿でもありますから、くわしい説明は省きますが、印刷原稿として使い勝手が良いという意味でもリバーサルを選ぶのです。

 写真教室や撮影会でリバーサルを奨励するのは、撮影者が意図した露出やイメージがそのまま再現されているフィルムを用いないと、講評の仕様がないという事情があるからです。ネガから作ったプリントに表現されているのは、撮影者が抱いたイメージではなく、プリントをした他人のイメージなわけですから、評価が下せないのです。

 このように、リバーサルフィルムは「誤魔化しの効かない」フィルムです。ですから、写真が上手くなりたいという人は、自ら進んでリバーサルを使うべきです。ネガでは撮影の失敗が分かりません。その点、リバーサルは非情なほど失敗を明らかにしてくれます。これが上達の糧になるのです。デジカメでも同じことが言えます。後で、リタッチソフトでどうにでも修正できることを前提に撮影していては、いつまでたっても写真技術は上達しません。

 次にフィルム感度について述べます。
 フィルム感度は、昔はASAという表示を使いましたが、今はISOという表示になっています。その次に来る数字が大きいほど感度が高く、小さいほど感度が低いということになっています。
 その感度の割合ですが、数字が倍になると、感度が露出1段分上がるということになっています。ですから、ISO100とISO200ではISO200のほうが露出1段分高いわけですから、絞り値が同じならシャッタースピードを倍にすることができます。ISO400ならさらにその倍、ISO800ならさらにその倍です。たとえば、ISO100のフィルムを使って1/30のシャッタースピードで写せた景色が、ISO800のフィルムなら1/30(ISO100)⇒1/60(ISO200)⇒1/125(ISO400)⇒「1/250(ISO800)」で撮れるわけなので、当然手ブレの危険性はずっと減ることになるわけです。

 では、どうしてISO800やISO1600のフィルムが一般的になっていないのか、不思議ですね。それは、感度が高いフィルムほど、フィルム面に塗ってある感光物質の粒子の数が少ないからなのです。感光物質が少ないから短時間で感光するという理屈です。粒子が粗いので、画質は当然悪くなります。プロやハイ・アマチュアが、シャッタースピードを犠牲にしてまで低感度のフィルムを使う(ISO50やISO100を使う人が多い)のは、作品の画質にこだわるからなんですね。これはちょうどデジカメの画素数に当てはまります。感度の高いフィルムは画素数が少ないデジカメと同じだと思えば間違いありません。

 プーティーさんは、ご贔屓の写真屋さんから「ISO800を使え」と勧められたそうですが、はっきり申し上げて、プーティーさんはその写真屋さんにドシロート扱いをされたわけです。
 ISO800のフィルムで撮った写真は、普通のLサイズやLLサイズのプリントならそれほど目立ちませんが、もっと大きく引き伸ばすと、明らかに粒子の荒れが目立つプリントになります。その写真屋さんは、「どうせ、そんなに大きく引き伸ばす写真なんか撮りはしない」と思われたのでしょう。小さいプリントだけで済ますのであれば、シャッタースピードが速くできて、手ブレしにくいフィルムのほうがアマチュア向けだというわけですね。それに販売単価も高いので儲けも大きいと考えたのかも知れません。違う写真屋さんをお探しになることを強くお勧めします。


RKさんから
 タマちゃんの頃から写真が出ません。それまでは毎日楽しみに見ていました。丁度デジカメが故障した頃だとおもいます。 当方MAC-G4です。MACのせいでしょうか。 念のため明日はWINで開いてみましょう。

返信
 他のMacユーザーの方数人に聞いてみましたが、普通に表示されているそうですので、PCが原因ではないと思います。タマちゃんの頃から写真の画質を少し上げましたので、多分、メーラーに対するメモリー割り当ての関係だと思います。

 MacはWinと違ってユーザーが自分でメモリーの割当量を配分していくのですが、その方法は、

●「アプリケーションファイル(ここではメーラー)の本体アイコンをcontrolキー+クリック」でコンテクストメニュー呼び出し→「情報を見る」→「メモリ」で使用サイズを大きくする。

●または、アプリケーションファイル選択時にメニューバーより「ファイル」→「情報を見る」→「メモリ」で使用サイズを大きくする。

 いずれのやり方も、メモリー割り当てを変えたいソフトを起動していないことが条件です。更に、変更は本体を再起動してから有効となります。
撮影会のお知らせ

参加希望者、現在4名
 今回の撮影会は大井川鉄道を走る蒸気機関車がメインです。下記の要領で参加者を募ります。関東方面からの足は、埼玉、都内と神奈川で各1ヶ所集合場所を設け、車でピックアップする予定です。その場所は参加希望者のご意向を伺いながら決めていくつもりです。現地に直接集合でも構いません。

 初心者を対象とした撮影会ですので、器材はコンパクトカメラやデジカメで十分です。もちろん、ある程度の経験者も歓迎します。申込み、お問合わせはこちらから。

          ■
SLのSは酒だがLはなんだ大会

 日時:7月12日(土)
 撮影場所:東海道本線金谷駅前
 集合場所:(現地)東海道本線新金谷駅前、(出発地)参加者に後日通知
 集合時間:(現地)午前10時、(出発地)参加者に後日通知

 参加費用:大枚3,000円(交通費、食費、車両費などの実費は割り勘)
 持参するもの:撮影器材(できれば三脚も)、雨具、入浴用品

 講評会:7月27日(日)午後6時(場所は参加者に後日通知)

その他:
▼コンパクトカメラでもなんでも、とにかく写真機を持ってくること。デジカメも可。
▼途中で温泉があったら必ず寄り道するのが決まりだからタオルぐらいは持ってくる。
▼三脚を持ってる人は必携。
▼フィルムカメラはリバーサルフィルムを使うこと。写真屋で「プロビアF」と言って買う。
▼何度も言うようだけど費用割り勘なので、貧乏人はよく考えてから参加すること。
▼JR金谷までJRで来られる方は:
 07:46 東京発ひかり143号で静岡、
 08:57 JR普通に乗り換え金谷09:29着 \5,980
など、いくつかの選択肢があります。