天才キットの
☆ 1日1枚 

Fujifilm Finepix4500・・
梅雨の晴れ間 2003/06/21 SAT
 昨日のあの蒸し暑さが嘘のような1日。暑いことは暑いけれど、湿度が低いので大変爽やかだ。川沿いの散歩道に数日振りに歩きに行ってみたら、土手の雑草が刈り込んであって、とても歩きやすくなっていた。大勢の人々がウォーキングを楽しんでいる。面白いもので、ダイエットの要ありとおぼしきおばちゃんたちは、大概団体でぺちゃくちゃ喋りながら歩いている。お喋りが忙しいから、当然歩くスピードはゆっくりで、つまり、ウォーキングとは名ばかり、効果なしが見え見えなのだ。太ったから早く歩けないのか、そもそもそういう運動が嫌いだから太ったのか、問いただしてみたくなるネ。それに対して、ダイエットの必要もないような、スマートなおばちゃんは大抵1人で、もくもくと歩いている。ますますスタイルが良くなるって寸法だ。そういうボクはどうかというと、土手の下で野草を撮っているフリをしながら、適当なおばちゃんが通りかかるのを待ち伏せている。非常に怪しい中年オヤジなのだ。

【使えるワザ】元気いっぱいの、早足おばちゃんが通るのを待って撮った。爽やかさを出したいので、おしゃべりおばちゃんの団体では絵にならない。白い浮雲の反射がきついので、普段は露出補正-0.3の設定なのだがゼロに戻した。ボクのデジカメの描写は、やや明るすぎる傾向があるようなので、これぐらいがちょうどいい。フィルムカメラなら、多分+0.5ぐらいに補正するところだ。何度も言うので、もう耳タコの読者が多いだろうが、明るい景色は暗めに、暗い景色は明るめに写るのが全自動カメラだから、雲の反射のような明るいものが画面にあるときは、そのままだと暗めに写ってしまって爽やかさがでない。したがって、プラスに補正するわけだ。ボクのカメラでは、補正ゼロが半段ぐらいのプラス補正の描写になるというわけ。自分のカメラの癖に応じて、補正量をつかめるようにしておきたい。それには、とにかく数多く写すことが大事だ。
 構図の話をちょっとだけ。おばちゃんの前方に空間を空けたのは、爽やかさを強調するため。後ろに空間があると、おばちゃんの前が詰まるので窮屈な印象になるし、真ん中だと画面が安定しすぎてつまらない。人物が進む方向の前を空けると「将来」、後を空けると「過去」の印象が強まるということを憶えておこう。
撮影データ
撮影日 2003/06/21
ISO感度 200
絞り値 F9.8
シャッター 1/168
露出補正値 0
WB オート
その他
バックナンバーは
「天才キットのフォトギャラリー」
に展示してあります。
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さっちゃんから
 キット先生こんにちわ。さっちゃんです。あやめの花群落と橋を支える鋼線は、妙にバランスよく釣り合っているように感じます。スケッチしている人はそれらをまとめているポイントに見えます。真似でもいいから先生のお作品のような写真を撮りたいです。

返信
 遠慮なくどんどん真似してください。特に、構図に関しては、いくつかの「おきまりパターン」というものがあるので、それを憶えるのは人真似が一番の早道です。今日の写真などはその典型ですね。もちろん、いつかはその「パターン」を打破しなければいけないときがやってくるのですが、真似をしているうちに、自分なりの感性というのが形成されていくものですから、あせる必要はありません。

ニコニコちゃんから
 「夜の雨」で、途中下車して前から目をつけていた果物屋の前で・・・とあったのに感心しました。 私は『見てるだけじゃ もったいない、目がカメラならいいのに』とよく思います。まぁ、それはともかくとして、絵になる果物屋ですよね。

返信
 とにかく写真を続けていると、そのうちに眼がカメラになってしまうので、要注意です。よく、「景色が四角に見える」と言いますが、写真家は見えている景色を、つい四角形のフレームに区切って見る癖がついています。それに、印象深い景色というのはなんとなく憶えているものだし、かつて撮ったことがある写真を見ているうちに、「この景色を雨の日に撮ってみたい」とか、「機会があったら、夜もう一度行ってみよう」とか感じるようになるものです。こうなったらもうクビまでハマった状態ですので、抜け出すことは不可能になります。人生を誤る覚悟はできてますか?
撮影会のお知らせ

参加希望者、現在4名。参加したいけど会議やら法事で参加できない人4名。
 今回の撮影会は大井川鉄道を走る蒸気機関車がメインです。下記の要領で参加者を募ります。関東方面からの足は、埼玉、都内と神奈川で各1ヶ所集合場所を設け、車でピックアップする予定です。その場所は参加希望者のご意向を伺いながら決めていくつもりです。現地に直接集合でも構いません。

 初心者を対象とした撮影会ですので、器材はコンパクトカメラやデジカメで十分です。もちろん、ある程度の経験者も歓迎します。申込み、お問合わせはこちらから。

          ■
SLのSは酒だがLはなんだ大会

 日時:7月12日(土)
 撮影場所:東海道本線金谷駅前
 集合場所:(現地)東海道本線新金谷駅前、(出発地)参加者に後日通知
 集合時間:(現地)午前10時、(出発地)参加者に後日通知

 参加費用:大枚3,000円(交通費、食費、車両費などの実費は割り勘)
 持参するもの:撮影器材(できれば三脚も)、雨具、入浴用品

 講評会:7月27日(日)午後6時(場所は参加者に後日通知)

その他:
▼コンパクトカメラでもなんでも、とにかく写真機を持ってくること。デジカメも可。
▼途中で温泉があったら必ず寄り道するのが決まりだからタオルぐらいは持ってくる。
▼三脚を持ってる人は必携。
▼フィルムカメラはリバーサルフィルムを使うこと。写真屋で「プロビアF」と言って買う。
▼何度も言うようだけど費用割り勘なので、貧乏人はよく考えてから参加すること。
▼JR金谷までJRで来られる方は:
 07:46 東京発ひかり143号で静岡、
 08:57 JR普通に乗り換え金谷09:29着 \5,980
など、いくつかの選択肢があります。