Kit the genius'
☆ 1日1枚 

Fujifilm Finepix4500 Camedia C-4100
海の夕焼け 2003/09/10 WED
撮影データ
カメラ Camedia C-4100
撮影日 2003/09/10
ISO感度 100
絞り値 F2.8
シャッター 1/10
露出補正値 -0.7
WB オート
その他 絞り優先AE
コントラスト+2
彩度+1
手持ち撮影
毎日、多数のメールが寄せられるので、直接のご返事は原則としてご勘弁いただいています。数日遅れになることもありますが、下のコラムに掲載してご返事とさせていただきます。ただし、実名は掲載いたしません。ご了承ください。
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 1週間のご無沙汰でございました・・・あれっ、どっかで聞いたような台詞だな。
 昨日、無事戻ってまいりました。メールチェックもそこそこに、空白を埋めるための作業にいそしんでいます。中断していた9/10号から順次配信し、今日中になんとか本日分までキャッチアップしたいと考えています。留守中にメールをいただいた皆さん、ありがとうございました。


 空港で借りたレンタカーにナビがついていたお陰で、まったく迷うこともなく鹿屋の目的地に着いた。このナビというやつ、大変便利ではあるが、ボクはなにを隠そう、嫌いなので自分の車には乗せていない。それには理由がある。ナビがあると迷子にならないからなのだ。
 迷子になると、今まで見もしない、知りもしない撮影スポットを発見する幸運に恵まれることがけっこうある。とにかく日本中、ある程度名のある観光地や、カメラマン好みの場所の写真は掃いて捨てるほど氾濫しているので、そんなところの写真を撮ってもなかなか商売にはならない。だから、ボクら写真家には、誰も目をつけていない、隠れた撮影スポットを発見すると狂喜乱舞する性癖があるのだ。
 ところで、今回の鹿児島取材には棚田の撮影(と焼酎)という本目的のほかに、いくつかの楽しみがある。その一つが今日の鹿屋行き。ボクがラオスに行ったときに必ず世話になるガイドのケオくんが鹿屋に来ているので、彼に会えるというのがその一つだ。
 話せば長いストーリーなのだが、ごく簡単に言うと、東京のG高校のY先生が彼を気に入ってくれて、彼が大学に行く学費を援助してくれている。別口で鹿屋のボランティア団体が毎年数人のラオスの子供たちを招いて一ヶ月間の短期留学をさせるのだが、勉学の甲斐あって、今年はそのケオくんがたまたま子供たちの引率役に選ばれたというわけ。
 ほとんど2年ぶりに会った彼は、かつては一言も喋れなかった日本語がけっこう喋れるようになっていた。とにかく日本に行きたい一心で、死にもの狂いで勉強したらしい。社会主義国ラオスでは、いまだに一般市民が海外に出ることは不可能に近いので、こういうチャンスがあると、学生たちはそれを掴み取るために心身を削るのを厭わないのだ。
 彼らを招いてくれたAさん宅でご馳走になって夕方まで話し込み、鹿児島市内のホテルに戻ったのは10時過ぎだった。その途中で撮ったのが今日の写真。台風が近づいているので、やや不穏な雲が出ている。
【使えるワザ】 夕焼けの表情は刻一刻変化する。「ああ綺麗だな!」と思ってから撮影場所を探していてはとても間に合わない。1分と持たないからだ。だから、一番綺麗な夕焼けを撮ろうと思ったら、少なくとも日没の1時間前には、前もって探しておいた場所に三脚を立てておくぐらいの気持ちが必要。予測能力と辛抱が大切なのだ。それに、期待にそぐわなくても失望しないこと。お天気だけは言うことを聞かなくてあたりまえぐらいに思っていなくては、ストレスがたまる一方になってしまう。
 今日はラッキーだった。たまたまトイレ休憩をした海岸の砂浜が綺麗だったし、小さな漁村らしく、小船が数艘もやってあったので、「夕日が綺麗だったら儲けもの」という予感が働いたのだ。連れがいたのだが、彼にはちょっと長めの休憩をとってもらって、日が沈むのを待った。
 夕焼けはマイナス補正がいい。夕焼け空といってもかなり明るいから、ついプラス補正にしてしまいがちだが、そうすると、空以外の場所の描写はちゃんとできても、肝心の夕焼けの色はまったく出なくなってしまう。空の色がポイントなので、その他のものは黒く潰れても構わないのだ。むしろ、潰れてくれたほうが、画面から邪魔者が消えてくれるので都合がいい。

読者からのメールや質問やヤジ

masaさんから
 キット先生こんばんは。毎日メルマガ楽しみにしています。私も、写真が付いてこなかった分の再送をお願いしたく、よろしくお願いします。8/18の「笑顔」 から9/3の「終末の予感」までが見れなくなってしまいました。
 ご面倒おかけしますが、よろしくお願いします。


返信
 ご迷惑をおかけしました。タグの書き換えがやっと終わりましたので、再送のご要望をいただいた方々にはお送りしました。サーバーの方もちゃんとお金を払って容量を増設してもらいました(笑)。

alberataさんから
 さっそくチラシを掲載していただき、ありがとうございました。O市の宝飾店のものなんですね。それなら、当方では見られませんよね。残念…。

 メルマガの再送信、たいへんですね。でも、それだけファンが多いというのは嬉しいですよね。 壁紙を明日までにお送りくださるとのこと、そんなすぐにいただけるんですか?ありがたいですが、お忙しいのに、恐縮します。次の「氷の国」の配信のときにでも。読者の方とわかちあえればいいのでは。
 今日の投稿コーナーは、手厳しくも愛情に満ちたコメントでしたね。厳しく指摘するほどエネルギーがいるのだから、かずくんは幸せものだー。


返信
 そうですね。そうしましょう。今度の「氷の国の一人旅」のときにみなさんにも壁紙を配布するようにします。

 投稿コーナーは誉めたりけなしたりですが、このコーナーを始めるときに「正直にいこう」と決めたので、いい写真は誉めるし、「こうしたらもっと良くなる」という写真は誉めません。その替わり、誉めない写真はどうしても文章が長くなりがちなので、時間に追われている時は大変ですけど。
 ボク自身、修行時代は(今もだけど)罵詈雑言ばかり浴び続けていたので、けなされる方の辛さはよく分かります。けれども、もしあの頃けなしてくれる人がいなかったら写真家にはなれなかったと、今では深く感謝しています。

teapotさんから
 いつも楽しく拝見しております。今日の「そよ風」はほんとに美しい写真ですね。久々に、とても感動しました。毎日の配信にはとてもご苦労されている様ですが、これからもがんばってください。楽しみにしております。

返信
 ありがとうございます。ほとんどまぐれみたいな写真でしたが、ああいう作品が撮れてしまうというのも写真の面白さです。

Junkoさんから
 キット先生、毎日楽しく拝見させていただいています。今日の写真(そよ風)は本当にすばらしい!!!ただ、それだけ!それをいいたくてメールしました。ホント!すばらしい!写真でしかできないことですね、これって!こういう写真、私もとれるようになりたい!これからもがんばってください。

返信
 あらま、また誉められた。ありがどうございます。瓢箪からぼた餅、ん、ちょっと違うか。
投稿写真をけちょんけちょんにけなすコーナー
天災キャットの投稿写真
 キット先生こんばんわ。草加の密造酒研究家の助手、猫嫁です。最近は度重なるドヂに、研究家からは天災キャットと呼ばれています。

 さて、先日の当マンションの納涼祭で、奇妙な人を見かけたのでご報告します。民族音楽のアトラクションが始まるや否や、観客席をさえぎり、出演者の迷惑も顧みず、デジカメを構えるボウズ頭のオヤジがおりました。

 子供たちは、「ナンダ、あの変なおじさん!」とボーゼン、大人たちは「あんな居住者いたっけ?」とソーゼン、そしてこのオヤジはトーゼンという顔でした。

 あのお方こそ天才キット先生だと直感した私は、プロのカメラマンの崇高なるお姿に感動を覚えました。唯我独尊、傍若無人、色即是空 これこそ使える技だと悟りました。ありがとうございます。修行の足りない天災キャットは、3歩下がってキット先生のお姿を撮らせていただきました。キット先生にお悩みを告白しちゃいますので、何卒良きアドバイスをお願いいたします。
 
 このような、夜や、昼でも広くてあまり明るくない会場でのイベント(集会、パーティー、盆踊りetc)をデジカメ君で撮ると、手ブレ・被写体ブレ・ピンぼけ率が高く、いつもへこんでいます。手ブレ率は、先生の教えを肝に命じ、意識してシャッターを押すことで、たまにはブレていないのが撮れるようになってきましたが。

 シャッタースピードはカメラ任せだし、被写体は動くし、ストロボは3mくらいしかとどかないし、ピントは合わせにくいし・・・どうしたらいいのでしょうか〜?

 写真はホームページ、広報誌、パソコン画面やプロジェクタでのスライドショーなどに使いまわしています。カメラはFinePix4700zです。


講評
 ふむ、いかん、どこでだれに見られているか分かったもんじゃない。悪事千里を走るというが、ご近所でこういう目立つ真似をしたら、どんな悪口雑言を浴びるか、どれほど評判が落ちるか・・・今後はもう少し自重しよう。

 さて、ご質問だが、被写体ブレは、動いているもの(人)を暗いところでストロボなしで撮れば避けられないことなので、ぶれさせたくなければストロボを焚くしかない。だけど、被写体がブレることによる意外性や動きの描写を狙う撮り方もあるので、一概にストロボを焚けばいいってもんじゃない。第一、ストロボを焚いた画像は正面からのライティングになるので、陰翳なし、奥行きなしのフラットな画像になりやすい。写真としては、こんなにつまらんものはない。

 だから、ボクは、どうしても止めなきゃいけないという場合を除けば、かなり暗いところでもノー発光で撮ることが多い。当然、当たる確率はぐっと下がって、使える写真は10枚、20枚に1枚あるかないかぐらいなんだが、それでも、使える写真が上がってきたときの嬉しさは半端じゃないよ。要は、相手は動くということを念頭において、その動きのどういう部分を切り取るかだな。ストロボをスローシンクロで使うのも、目的は動きの描写だから、相手の動きを読むことが大切だね。

 手ブレ、これもある程度しょうがない。できるだけブレさせないように気をつけるしかないね。
 今まで書いたことがないワザを一つ教えよう。人間の体で一番動かないところはどこか知ってるか?臍なんだね、これが。だから、カメラをヘソの前に構えるとブレにくい。その場合、長いストラップで首からカメラを吊るし、ちょうど臍の位置になるように長さを調整しておくといい。立つ姿勢は直立。カメラは両手で下からすくうように支え、親指をカメラの上に置いて軽く下に押す。ストラップが張る状態にするわけだ。そして、カメラの背面はヘソに軽く押し付ける。お腹が動かないように息を止め、シャッターは右手の親指で静かに切る。
 これは立っている場合。座れる場合は片膝を立てて座り、立てたほうの膝の上にカメラを乗せて撮る。この姿勢が一番安定する。立てた膝がもっとも動きにくい部分だからだ。ただし、ミニスカートの女性は要注意だ。

 ピントも暗いところでは合いにくい。しかし、少なくともノーストロボで撮ろうというくらいの明かりはあるわけだから、しつこく何度も試みれば、どんなバカなカメラでも合わせてくれるもんだ。

 最後にとっておきの裏ワザ。
 ストロボ光が3メートルぐらいしか届かないのを補うために、スレーブストロボを使うワザだ。もし、フィルムカメラ用のクリップオンストロボ(カメラ内蔵ではなく、カメラに取り付けるタイプのもの)を持っている場合は、「スレーブユニット」という小道具を買う。1センチ角ぐらいの大きさで、値段は1000円ぐらいだ。このスレーブユニットをストロボに取り付けて、撮影位置から3メートル前方に置くのだ。そしてカメラのストロボを発光させると、あら不思議、コードもついてないのに3メートル先のストロボも同時に発光してくれる。光量の大きいストロボなら10メートルでも届くから、13メートル離れていても撮れる。これをもう1個さらに10メートル先に置けば、23メートル先でもいける理屈だ。

 クリップオンストロボがない場合は、「ひかる小町」という製品を買う。ポケットに入るぐらいの非常に小型のストロボで、それ自体がスレーブ機構を内蔵しているので、ただ3メートル先に転がしておくだけでいい。これ自身もそれほど光量は強くないが、それでもデジカメの内蔵ストロボよりはまし。4、5メートルはいける。8000円ぐらいだ。

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撮影会のお知らせ
9月21日(日)の撮影会は埼玉県日高市の巾着田です。
関東一の彼岸花の群落を撮影します。
天候不順な今年ではありますが、
例年並みの美しさが見られることを期待しましょう。
下見をしてくださったhermesさんによると、
「多分OK」との感触のようです。
詳細はこちら
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