Kit the genius'
☆ 1日1枚 

Fujifilm Finepix4500 Camedia C-4100

カクトラノオ 2003/10/28 TUE
 昨夜、急ぎの原稿依頼があったので、今日は朝からそれにかかりっきりでお散歩どころじゃない。雨だし・・・。
 このメルマガのような只働きじゃなくて、ちゃんと稼ぎが得られる仕事はとにかく優先する、ぐらいの常識はある。急ぎの仕事というのは、相手もそれなりにあせっているので、言うことを聞いてあげると後々ご利益があるものなのだ。少しは稼がないと鬼嫁も怖い。
 というわけで、今日の1枚は2ヶ月ほど前に撮ったもの。雨の日の配信だから雨の日の写真がよかろうということもあるが、実は、撮影会ネットでここ数日、デジカメの紫色の発色に関していろんな意見が飛び交っていたので、ちょっと気になって自分の画像を再チェックしてみたのだ。その結果、少なくとも自分の作品に関しては、それほど問題にするような写真はないようだった。ちゃんと露出を考えて、ホワイトバランスさえ合わせておけば、見た目の色にはなってくれている。ファインピクスだからかなあ・・・。カメディアでも問題ないよ。
 ただ、緑色の発色はどちらもちょっと問題ありだな。ホワイトバランスというのは赤と青の配分に負うところが大きいから、特に赤に不具合が目立つのかも知れない。その辺のところはボクにも良く分からないが、レタッチで赤を加減するといい結果になることが多い。
【使えるワザ】 デジカメに限らずフィルムカメラでも、色の描写は単にその色だけでなく、明度によっても変わる。この写真でも分かるように、同じ花の色なのに明るいところと陰になっているところでは明らかに「色」そのものが違う描写になっている。これを理解した上で、画面上のどの部分の色にこだわるかをしっかり把握しておかないと、「?」がつく写真になってしまうわけだ。
 で、それを決めるのは露出だから、特にこの画像のように、暗い部分を描写するのか明るい部分を見せたいのか、それによって露出補正の値が大きく変わる場合は、シャッター半押しのときの構図によってカメラがどう判断しているかを予測する必要がある。それが難しいのなら、露出補正値を変えながら、何枚か押さえておくことだ。
 なお、この写真のように雨に濡れたものを描写する場合は、PLフィルターは使わないほうがいい。雨滴の反射が抑制されてはつまらないからね。
撮影データ
カメラ Finepix4500
撮影日 2003/8/14
ISO感度 200
絞り値 F2.8
シャッター 1/60
露出補正値 -0.3
WB オート
その他 絞り優先AE
コントラスト+1
彩度+2
バックナンバーは
「天才キットのフォトギャラリー」
に展示してあります。

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▼砂名ちゃんから▼
 「花盗人」(10/27付)は、ユーモラスですね。思わず吹き出してしまいました。ははあ。動きのある写真はどうやって?と思っていましたが、PLフィルターを装着して、シャッター速度を強制的に落とすのですか。なるほど…。

 ところで、自分の撮った「眠いような写真」がどうにも許せないのですが、レタッチの自動補正を使うと、色まで変わってしまうことがあります。撮影時にコントラストを上げると、キリッとシャープな画像が得られますか?
▼返信▼
 シャッター速度を落とすには、PLフィルターのほかに、それ専用のNDフィルターというものがあります。これには、落とす度合いによって利き目の強いもの、弱いものがあって、ナンバーでそれが表示されているんですが、フィルムカメラならともかく、デジカメだとあまりシャッター速度を落としすぎるとノイズが出るという問題が発生するので、簡易的にPLフィルターを使うわけです。露出2段程度の利き目でいいという場合にしか利用できませんね。

 デジカメ画像は、受光部であるCCDの密度が銀塩フィルムに比べると相当に粗いので、どうしてもエッジの切れが甘くなります。隣り合った受光素子同士が干渉し合って光が滲むために甘くなるということもありますね。

 この甘くなったエッジを際立たせるのがシャープネスという機能です。デジカメによっては、この機能を備えているものもありますので、風景などを撮影するときは使ってみてはいかがですか。ただ、ポートレートなどを写す場合は、あまりエッジが切れすぎると表情や肌のきめに違和感が出ることがあるので要注意です。

 コントラストを高めるというのは、暗いところはより暗く、明るいところはより明るく描写させるという機能ですので、画面全体がよりメリハリのある描写になります。日陰の部分などで黒く潰れる範囲が大きくなるわけですから、立体感もでてきます。ただし、これも使ったほうがいい場合とそうでない場合があるし、利き目の強弱のコントロールも大切です。花のクローズアップなどで、たとえばその花の優雅さとか優しさを描写したいというときなどは、コントラストを強めると逆効果になってしまうこともあります。

 さて、レタッチソフトでの補正ですが、自動補正というのはあまりお勧めできませんね。ソフト製作者が何をもってベストな補正としているのかが分かりませんし、もちろん、撮影者の意図をソフトが読み取ってくれるわけでもありませんから。やはり、それなりのレタッチソフトで、自分の意図をより明確化するという観点で手作りしていくのが正解だと思います。自分のデジカメ特有の癖を補正するぐらいのことなら、いつも大体同じような操作で済むはずですから、それほど手間がかかるものではないと思いますよ。ただし、カメラから取り出した段階で、ある程度完成した画像でないと、レタッチにも限界があるということを忘れてはいけません。
▼はるこちゃんから▼
 キット先生、こんばんは、はるこです。毎日首を長ーくしながら、お散歩デジカメを待っています。
 先日のご指導から、絞り優先AE設定にして、WBオートにして、 何か撮りたいなーと思っているところです。絞り優先AE設定にすると、三角矢印で数字が変化するのだということと、WBがホワイトバランスのことだというのが、やっとわかりました。

 そこで、またまた超初心者の質問です。いろいろの設定は、変えたたびにどこかにメモを しておくのでしょうか?メモをしないと、忘れてしまうし、メモをしていれば、チャンスを逃しますよね!? 前に写した写真の、プロパティなどのところを開いて見ましたが、別に情報らしいものは見つかりませんでした。ほんとに何にも分からずで(パソコンのことも、カメラのことも)、お恥ずかしいのですが、どうぞよろしくご指導ください。そのうち勇気を出して、撮影会にも参加したいと思っています。
▼返信▼
 デジカメで撮影した画像には、目には見えませんがexifデータというものが付随していて、撮影データが全てそれに記録されるようになっています。

 デジカメを買ったときについてくる画像取り込みソフトに、そのデータを見ることができる機能がついていればいいのですが、その機能がない場合は、別のソフトを利用して見ることになります。ボクが使っているソフトは「ViX」というもので、インターネットからフリーでダウンロードすることができます。このソフトは簡単なレタッチ(レベル補正やリサイズ、シャープネス、トリミング)もできますし、動作が軽いのでとても重宝しますよ。

 このソフト上で画像を表示しておいてから、メニューバーのところにある[i]をクリックするとexif情報が表示され、「コピー」ボタンでメモ帳などに貼り付けることもできるようになっています。ダウンロードはこちらからできます。ただし、ウィンドウズ専用ですのでマックでは使えません。
▼チエコから▼
 キット先生、こんにちは。
 11月16日ですが、昼間だけ参加できそうです。残念ながら、講評会は無理ですが。
 ということでよろしくお願いします。
▼返信▼
 チエコの作品を、本人がいないところでみんなでケチョンケチョンにけなす楽しみが増えました。
≪撮影会ネット・Kit-Photoグループ≫
 撮影会ネットは、キットの撮影会に参加した人たちのメーリングリストです。

●まだ撮影会には参加していないけれど、いずれ参加する方向で家族会議中の方、
●参加したくはないけれど、ひょっとしたら弾みで参加してしまうかも知れないという恐れを抱いている方、
●人から誘われたら断りきれなくて参加してしまいそうだという意志薄弱・優柔不断な方、
●とにかくなんにでも口を挟まないと気がすまない方、

 なども入会できます。
現在の会員数は56名です。
kit-photoグループに参加しませんか?
投稿写真をけちょんけちょんにけなすコーナー
▼コーヤンの投稿写真▼
 今回が2回目の投稿です。キット先生が九州で豪遊のあとのまとめ配信の時に「レンゲショウマ」の写真の講評が載ったときは感激しました。お礼のメールをと思ったのですが、留守中のメールが沢山来ているとのことで遠慮していました。

 今回「昭和記念公園」での撮影をされたとのことですが、私も3日前に出かけてみました。風が強かったのですが天気は晴れていて、「コスモスには青空がよく似合う」と言う感じでした。ちょっとマイナス補正をかけすぎでしょうか。どうぞ、ご講評をよろしくお願いします。

 データ:ISO100 F6.3 1/340、露出補正-0.7 彩度調整+1 PLフィルター使用。


講評
 構図的にちょっと花の数が多すぎて煩雑な感じがする、ということはさておいて、今回は露出補正に関して一言。

 こういう、青空を背景にする撮り方はけっこう多用されるワザだし、被写体が何であってもそれなりに絵になりやすいので憶えておいて損のない方法ですが、肝心の青空の色や深みが描写されていないと平凡な作品になってしまいます。
 コーヤンは、それを意識して露出をかなりアンダーに補正したわけですが、確かにそれによって青空の深みは出ますが、同時にコスモスの花までアンダーになってしまって、本来は白い花がグレーになってしまいました。

 こうなることを避ける手立てとして、今度撮影するときは次の手段を試してみてください。いずれも、露出補正は青空の発色を出すためにアンダーのままにしておきます。

 [1]レフ板で反射光を当てて撮る。一昨日の配信で作例を出しましたが、このときに使ったのは手作りのレフ板で、発泡スチロールの板にキャンプ用の銀色シートを貼り付けた、A3程度の大きさのものです。これを2枚、真ん中で結合してあり、被写体の大きさによってそのままで使ったり、広げて倍の大きさにして使ったりしています(DIYで材料をそろえて800円でできた)。この投稿写真程度であれば、広げた大きさでちょうどカバーできます。もっと狭い範囲に光を当てるだけであれば、わざわざレフ板を用いなくても、ノートや画用紙など白い色のものでも反射板として立派に使えます。

 [2]ストロボを強制発光させる。それによってストロボ光が届く距離内のものを浮かび上がらせるわけです。ただし、デジカメのストロボ光が届く距離はせいぜい3メートルぐらいが限度ですから、一昨日の作例のように、望遠ズームで切り取るような場合には使えません。

 [3]コントラストを上げる。それによって、白い色のものがより白く、深みのある青空はより青く描写されるので、見た目とはちょっと違う描写にはなりますが、それなりに絵にすることができます(参考画像)。

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撮影会のお知らせ
 11月の撮影会は、東京・立川市の昭和記念公園です。有名な銀杏並木を始めとして、さまざまな紅葉が見られる都会の穴場です。
秋の一日、のんびりとお散歩気分の撮影を楽しみましょう。

日時: 11月16日(日)午前10時ごろより各自勝手に入場して撮影を始めてください。
受付: 公園内のバーベキュー広場で午前11時ごろより受付けを開始します。撮影の途中で立ち寄ってください。
集合: 午後零時半に受付け場所に全員集合してください。昼食はバーベキューパーティーです。
用具: 予備の電池、予備のメディア、雨具、防寒具、三脚
(受付場所にて、パソコンへの画像取り込みいたします。メディアが一杯になった方はどうぞ。)
講評会: 午後4時ごろから、場所を移して講評会を行ないます。会場は決定次第通知します。
会費: 5000円(バーベキューの費用含む。講評会会場費は別途)
交通: JR青梅線西立川駅すぐ前
URL: 昭和記念公園のHPはこちらです。

参加申込みはこちらから。
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