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Kit the genius'
☆ 1日1枚 

Fujifilm Finepix4500 Camedia C-4100

風雪に耐える 2004/03/06 SAT
 松之山は今年2回目、去年の秋から数えると4回目の取材になる。今回もお散歩ネットの相沢くんが運転手をやってくれた。
 ちょうど満月の日を選んだ。月明かりに照らされた雪の棚田を撮影したかったのだ。しかし、残念なことに天候は雪。急遽、被写体を変更して、雪の中の農家にした。日本有数の豪雪地帯で、冬の厳しさに耐える棚田の様子を描写できればわざわざ来た甲斐がある。
 しかし、寒さに耐えるのはこっちのほうだった。こないだ、2月に来たときに当たりをつけて、挨拶までしていた農家のじいさんが留守なのである。向かい側の棚田に苦労してよじ登って三脚を立てたはいいが、主人がいないのでは夜景の撮影にならない。お帰りになるのをかれこれ3時間ほども待った。
 とうとう諦めて帰ろうかというときになって、ようやく窓明かりが灯った。ただ、そのときは惜しくも吹雪が止んでしまって、狙った写真にはならなかった。今年最後のチャンスがみすみす手からこぼれ落ちていく感じを味わった。
 東京からはhermesさん、淳さん、富山からこうのまつさんも付き合ってくれた。強行軍だったが、楽しい取材だった。撮影後の温泉も最高だった。
【使えるワザ】  棚田に登る前、まだ明るい時刻の撮影である。ときどき横殴りに雪が吹き付ける天候だった。ただ、風は強まったり弱まったりするので、タイミングをうまく取らないと厳しさが表現できない。この場所で30分ほど粘った。
 この萱葺き屋根の農家は築70年、居住者のじいさんが言うには、「まだ新築」だそうだ。松之山には何軒もの萱葺き屋根が残っているが、確かに、他の民家に比べるとかなり綺麗だし、しっかりしている感じがする。こないだ友達になったにいちゃんが住んでいる家は築100年ぐらいだということだった。
 ボクの感覚だと、萱葺きの屋根自体の寿命はせいぜい数年だと思っていたのだが、実際は7、80年はもつらしい。ほぼ20年ごとに大規模なメンテナンスをしさえすれば、2代で1回の葺き替えでいいそうだ。
 絞りをF11まで絞ったのは、シャッター速度を下げるため。夕方でしかも悪天候だが、周りは一面の雪だからけっこう明るい。これより明るいとPLかNDフィルターを使うしかない状況だが、なんとかフィルターなしで間に合った。雪が斜めに吹き付ける様子が描写できたと思う。
撮影データ
カメラ Camedia C4100
撮影日 2004/3/6
ISO感度 100
絞り値 F11
シャッター 1/50
露出補正値 -0.3
WB オート
R(-), B(+)
その他 絞り優先AE
スポットAF
コントラスト0
彩度+5
バックナンバーは
「天才キットのフォトギャラリー」
に展示してあります。

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読者からのメールや質問やヤジ
▼薄頭の鷲さんから▼
 自分の狙ったように撮れた、と思った画像が、師匠のお褒めに預かりまして、こんな嬉しいことはありません。勝山まで出かけた甲斐がありました。
 けちょんけちょんコーナーは打ち切りになるようなので、自分としては最後の投稿です。いい記念と思い出になります。有難うございました。
▼返信▼
 来週からは通信撮影会が始まります。薄頭の鷲さんの写真に賭ける前向きの姿勢は見上げたものです。お付き合いが始まってからのこれまでの短い期間でも目に見えた成果を示しているように思います。そちらでいっそう腕を磨いてください。
▼ミズくんから▼
 デジカメは感度を上げるとノイズが増える。露光時間を増やすとノイズが増える。
 この二つはどのデジカメにも言えますが、同じ露出を得る場合にどちらを増した方がノイズに有利かは、実験しないと分かりません。多分見て分かるほどの差はないと思います。

 それよりはデジカメの差が非常に大きいので、ノイズの出方もデジカメ選びのポイントだと思います。大きなCCDで、画素が大きい(つまり画素数が少ない)方がノイズが少ないと言われています。

 ノイズが避けられない撮影では、撮影と同じ時間だけレンズに蓋をした状態で撮影したデータ(ダークフレームと言ったりします)を引き算するという処理方法もあり、カメラによっては自動でできるようになっているものもあります。スローシャッターにすると、その倍の時間データ処理に待たされるカメラはこれを行なっています。カメラにこの機能が無い場合は、Photoshop等のソフトで差を取ることもできますし、ノイズを除去するためのフリーソフトもあります。
▼返信▼
 こないだの相沢くんのご質問に対する、うちの技術顧問からの返信です。

 ボクのカメディアにもノイズリダクション機能がついています。おそらくミズくんが言うところの処理をやってくれているのだと思います。撮影後の保存にずいぶん時間がかかりますし、電池の消耗もかなりのものです。

 その結果についてはかなりばらつきがあるようです。今日の松之山では、最長10秒(感度ISO100)の露光をしましたが、このノイズリダクションをかけた結果、ほとんどノイズが目立たなくなりました。しかし、こないだの佃島でのミニ撮影会ではあまりいい結果ではなかったようです。このあたりはまだテストを繰り返す必要があるなと感じています。

 なお、ボクが使っているノイズフィルターはフリーの「jpgnfil」とシェアソフトの「縮小専科」ですが、縮専はノイズカットの段階を調整できるのでとても便利です。相沢くんはMac使いなので、これらのソフトは使えませんが、たぶん、Mac用にも適当なソフトがあるんじゃないでしょうか。
▼masai族から▼
 はじめまして、masaiというものです。楽しく読ませていただいています。
 突然ですがkit殿は心霊写真なるものと対面したことがおありなのでしょうか?一日に何百回もシャッターを切られていられるならと、馬鹿者の私は気になったのですが。とてもお優しいと言う評判を聞きましたので、よろしければお聞下せぇ。
▼返信▼
 よかろう、聞かせてしんぜよう。
 プロの写真家の間では、いわゆる心霊写真というものは完全に笑い飛ばされています。テレビでいかにもおっかなそうなBGMなどとともに紹介されるものだから、気が弱い人ほどそういう現象が実際にあるものだと思い込んでいるようですが、あれはまず100%作り物です。同業者の中には、ああいう写真を作って(撮って)小遣い稼ぎをやっているようなキワモノ屋もいるんですよ。みんなからバカにされていますが・・・(笑)。

 あの手の心霊写真のうちの、たぶん半分ぐらいは、撮れと言われればボクにも撮れます。小道具などが必要だし、そんな遊びをやってみても仕様がないのでやらないだけです。小道具なしで撮れるものもあります。その実例がこないだの伊良湖撮影会のときに出ました。撮影者は日の丸ちゃんです。見た目、すごく怖いですが、種明かしを聞けば「なーんだ」ですよ。
≪お散歩ネット≫
 お散歩ネットは、撮影会に参加した人たち、いつかは参加しようという人たちのメーリングリストです。メールでの情報交換、画像掲示板を使った写真のけなしあいなどが連日行なわれています。メンバー数もとうとう11ダースになりました。 現在、会員数は140名、
最年少は8歳、最高齢は70ん歳、
デジカメ好きに隔てはありません。
お散歩ネットに参加する
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投稿写真をけちょんけちょんにけなすコーナー
▼タッドさんの投稿写真▼
 キット先生しばらくです。毎日、先生の作品を見させていただき勉強していますが初心者の悲しさでいっこうに上手くなりません。

 先日、某ショッピングセンターで子供同士の縄張り争いを見ました。良い島を奪われた子が真剣な目つきで相手をにらんでいます。二人の表情が面白かったです。


講評
 いいシーンを切り取りましたね。おそらく、とっさの出来事だったでしょうに、瞬間的にカメラを構えてシャッターを切った反応は見事です。構図もなかなかいいですよ。小さいほうの男の子が占領しているモニュメントのような物体を、背後まで画面に入れてやったのが良かったですね。男の子ならいかにも座ってみたくなるようなものなので、臨場感がよく出ています。子どもたちのちょうど中間に通行人の男の人が写りこんでしまったのが残念ですが、立ち去るまで待っていてはこのシーンは撮れなかったでしょうから、仕方のないことかも知れません。

 スナップの秘訣は、とっさに目撃したシーンをいかに瞬間的に四角い画面の中に切り取るかという点にあります。普段から構図に対する神経を研ぎ澄ましていないと、なかなか瞬間的な反応はできないものです。
 このシーンの場合は露出オートで撮れる光線状態なのでラッキーでしたが、瞬間的に露出設定まで気が回るようになれば一人前と言えるでしょう。練習は町を歩きながらどこでもできることなので、続けられてはいかがでしょうか。才能、おおいにありですよ。


▼よしくんの投稿写真▼
 キット先生、青色申告、ご苦労様です。ボクは確定申告なので昨日済ませました。10万なにがしが戻ってきそうです。エヘヘ・・・・。

 さて、私は最近梅ばかりを撮っていますが、撮るほどに「いい、悪い」の区別が分からなくなりました。この写真もみごとな日の丸写真ですが、一輪アップですと、こうなりがちです。ズバリ、お願いいたします。BBSでも、先生のレスをいただけませんので、昔に戻って投稿いたします。


講評
 露出とピントがぴたりと決まっているので、とても気持ちのいい写真になっていると思います。白梅を白く写すのは、実はフィルカメでもデジカメでもそう簡単なことではないのですが、純白のグラデーションと質感が見事に描写されていて、この点に関しては満点です。空の青さもとても綺麗です。日の丸写真とおっしゃっていますが、花の位置は画面のやや上方なので、これでいいですよ。見上げた構図なので、花の位置がやや上になっても違和感はありません。

 ただ、毎度のことながらよしくんは背景の処理がいまいちです。後ろの枝のボケがどうしても気になりますね。花の写真を写すときは、背後の枝には要注意です。よほど前後の距離が離れていないと、枝のボケはとてもうるさい感じになりがちだからです。どうしても写りこみそうなときには、前ボケで隠すとか、いっそのこと手で近くまで寄せて、ボケにならないようにするなどの工夫をされてみてはいかがでしょうか。


このコーナーの投稿受付けは終了しました。すでに受付けを済ませた9作品の講評が最後となります。ただし、お散歩掲示板への画像アップは自由です。いろんな人が感想を書いてくれますので、どんどん活用してください。気が向けばボクも感想を書きます。
ミニ撮影会のお知らせ
ネット会員以外でもご遠慮なく。会費なしです。
直接現地に来て、「怪しいデジカメ集団」がいたら
声をかけてくれてもいいですよ。
ミニ撮影会は原則飛び入り自由です。お気軽においでください。

【3月21日(日)・伏見】
関西支部主催。集合場所、時間未定。

【3月28日(日)・越谷・花田苑】
東武伊勢崎線(日比谷線)新越谷駅、JR武蔵野線南越谷駅よりバス10分。午前10時〜正午の間に撮影。昼食後、桜の状況次第で元荒川桜通り、権現堂桜堤、岩槻公園、清水公園などに移動。飛び入り、途中退場可。ミニ撮影会なので講評はいたしません。ドシロート大歓迎。

3月、4月の撮影会
(講評会場予約のため、参加するには申込みが必要です。)
3月14日(日)
東京・青梅、吉野梅郷
午前10時までに現地集合
申込み

現在、申込み14名です。
第1回関西シリーズ
4月10/11日(土、日)
奈良県吉野山
申込み

現在、申込み18名です。
撮影会ネットの撮影会は、デジカメ初心者のための撮影会です。ネット会員以外の方も数多く参加されています。できるだけお金をかけないで、写真と仲間同士の交流を楽しむことが目的です。

通信撮影会を始めます
本格的な撮影会や会費無料のミニ撮影会など、お散歩ネットの撮影会はほとんど毎週のように行なわれていますが、時間の都合がつかなかったり、遠かったりして参加したくてもできない人も多いようです。

そこで、今月から、通信制の撮影会を実施することになりました。

この撮影会は、毎月1回、決められたテーマに沿って各自で自由に写真を撮っていただき、それを送っていただいて講評するという方法で行ないます。応募点数の限度もその都度発表します。月によって単写真や組写真、モノクロ写真などの制限を設けます。とりあえず、第一回の今月はカラーの単写真で行なう予定です。

応募される方はいろいろな連絡事項を伝達する都合上、お散歩ネットに加入していただきます。ネット加入には会費などは一切かかりません。ネット運営のルールを守っていただくだけです。

テーマ(お題)や応募要領は3月10日に発表します。コンテストではありませんので、お気軽にご応募ください。

なお、通信撮影会の開始に伴い、メルマガ上での投稿写真の講評は打ち切りにさせていただきます。永らくご愛読いただいた「けちょんけちょんコーナー」ですが、現在のストックがなくなり次第、終了となります。新規の投稿も受け付けいたしませんのでご注意ください。
「写真が表示されない」「投稿できない」など、操作上のトラブルに関するQ&Aを設けました。
困ったことがあったらまずこちらへ。