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Kit the genius'
☆ 1日1枚 

Fujifilm Finepix4500 Camedia C-4100

お雛さま 2004/02/23 MON
 父親が老人介護施設に長期入所したいと言い出した。
 で、ボクと鬼嫁が出かけていって、施設側の説明を聞き、所内の見学をさせてもらってきた。2年ばかりデイケアで週2回も通っている施設なので、父親の健康状態やボケ具合も十分承知してくれているようだし、施設そのものも綺麗で、入所している他のお年寄りたちもけっこう楽しそうに暮らしている様子だ。まあ、いいんじゃないかという感じだった。
 こういう施設を見たのは初めてだったが、すごいね。部屋はホテル並みだし、介護士のにいちゃん、ねえちゃんやら医者、看護士がわんさかいる。風呂に至っては、ガラス張りの広い窓の正面に本物の富士山まで見えるのだ。まるで温泉である。費用の総額はなんと、1ヶ月20万円足らずだという。ボクにはどういう仕組みになっているのか皆目分からないが、たぶん、介護保険やらなんやらから相当な補助が出るのだろう。
 しかし、自分の親を一種の老人ホームに入れるというのは、ボクの世代の常識では親不孝である。今、そんなことを言うと笑われるものらしいが、どうも割り切れない感じが残る。親が老いていくことへの感傷なのかも知れない。
【使えるワザ】  へたってしまった老人を預かって、独り立ちできるように改造して送り返すというのがこの手の施設の基本であるらしく、お年寄りたちにはできるだけ体と頭脳を働かせるように仕向けるのだそうだ。その一環として、こういう手作業がプログラムに組み込まれている。ちょうど女性のお年寄りたちが雛人形作りをやっていたので、頼んで撮らせていただいた。作業をする手許がぶるぶる震えているようなおばあちゃんが、カメラを向けるとしゃんとする。歳はとってもやはりそこは女性だなと感心してしまった。
 それに、この人形のお顔も、やはり女性の感性じゃないとこういう顔にはならないだろうと思う。これはまだ未完成の仕掛品で、この後髪の毛をつけるのだが、1体の人形を2日で仕上げてしまうのだそうだ。そういうのがすでに100個ばかりも飾ってあった。それぞれに表情に微妙な違いがあって、こういう作業ならお年寄りでなくても熱中するんじゃないかと思った次第だ。
 マクロモードの手持ちである。顔を作るのに使う白い布がテーブルに置いてあったので、それでホワイトバランスをワンタッチ補正している。ピント位置は眼、背景のおばあちゃんは当然ボカす。
撮影データ
カメラ Camedia C4100
撮影日 2004/2/23
ISO感度 100
絞り値 F2.8
シャッター 1/125
露出補正値 -0.7
WB ワンタッチ
R(0),B(0)
その他 絞り優先AE
コントラスト0
彩度+5
バックナンバーは
「天才キットのフォトギャラリー」
に展示してあります。

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読者からのメールや質問やヤジ
▼童夢さんから▼
 キット先生、童夢です。いつもお世話になっております。先日大阪で行った撮影会のアルバムのことでご意見をお聞きしたいのですが・・・。

 「街を撮る」というテーマで5人が頑張って、アルバム作りに作品が寄せられています。街の活力を表現しようと思うと人物が画像に入らざるを得ないことも。はっきり個人が特定されるような写真のアップは個人的には不安があります。クローズされたアルバムといえど、公開してしまうと誰の目に留まるか分からない。どうすればいいのか、お知恵をお貸しください。
▼返信▼
 童夢さん、アルバム作り、ご苦労様です。
 せっかくの撮影会作品集ですから、できるだけ撮影者の気にいった写真を載せたいという気持ちも分かりますし、アルバム製作者として、肖像権に気を配らざるを得ない心情も理解できます。

 肖像権の問題は論じ始めるときりがないので結論だけ申しますが、基本的に個人が特定できる写真はまずい、それは確かです。
 でも、実際問題として、毒にも薬にもならない形で公開された写真について、肖像権を主張してくるようなケースはほとんどないのが実状です。仮に権利を主張して訴訟を起こしたとしても、経費倒れになってしまうのがオチだし、訴訟を起こすからには単に「気にいらないから」というだけでは済まず、それによって実害を被ったというような事実を証明しなければならなくなる可能性もあるので、まともな人なら二の足を踏むものだからです。ですから、ボクの場合は、通行人などは構わず公開してしまいます。ただ、アベックの場合や身障者、身なりの貧しい人、そういった人はやめときます。写っている人が普通に、幸せそうにしていれば問題ないと思うようにしているわけです。

 それから、個人が特定されるということ自体の問題もあります。画像の大きさにもよりますが、本人には自分が写っているということが分かっても、たとえば裁判でそれが認められるには、すべての人にそれが認識されなくてはならないわけですから、よほどくっきりと大きく顔が写っていない限り問題はないと思います。原則は原則として尊重しなければならないのは確かですが、あまりガチガチに解釈すると、自然の風景写真しか公開できないということになってしまうでしょう。要は、自分なりに限度をわきまえること、つまり、常識の問題ではないでしょうか。
▼よんくんから▼
 今朝の『お散歩デジカメ』の「ルリ色の小粒」は写真、文章ともに勉強しました。私も「オオイヌノフグリ」はあまりにもふざけた名前だと常々思っていました。しかし、現在は「フグリ」自体が古語になってしまったようで、ご婦人のグループまでが、「これ、オオイヌノフグリっていうのよ」と説明して、その連れが「詳しいのね」と感心しているのを見て、おかしさをこらえきれないこともありました。それを「ルリ色の小粒」と言い換える感性に勉強させられました。さすが随筆家だと教えられました。

 最近、ボケ味についてお散歩ネットのみなさんが勉強されているのは、よいことだと思いますが、ボケ面積について正解はないにしても、今後ボケについてのレスをだれかの作品で入れていただければありがたいのですが・・・・。
▼返信▼
 仕事の内容や拘束される時間については個人的なことだし、クライアントが関わってくる問題でもあるので、このメルマガではほとんど書きませんが、ボクも霞を食って生きているわけではなく、一応仕事をしている人間です。
 その生身の人間が毎日、このメルマガで一定時間を拘束されるだけでなく、撮影会だ、講評だと、金にもならないことをやっているわけなので、実際問題として、毎日時間が足りません。好きで始めたことだから続けられるのであって、そうでなければとっくに止めているところです。

 ですので、まことに申し訳ないのですが、3つの画像掲示板と一つの掲示板へのレスは、最小限にせざるをえない状況なのです。なまじ丁寧なレスを返してしまうと、次からはそれを期待する人も出てくるでしょうし、そうなったらキリがなくなるんじゃないかという危惧があるのです。今のところ、どうしても一口言わなきゃ、というものだけに限り、ほんとに一口だけの味も素っ気もないレスでご勘弁いただいています。ご理解ください。
▼ゆみちゃんから▼
 キット先生、ご無沙汰しております。ゆみです。
 今日、まとめて、西伊豆撮影会松之山ミニ撮影会の作品集を拝見いたしました。どの作品も見ごたえがあるものばかりで、久しぶりに写真の美しさにため息が出てしまいました。皆さん、それぞれの感性で撮られた作品なので、どの作品が印象に残っているとか一番良かったなんて、私のような初心者にはとても言えません。でも、今も、私の目のフィルムにまだ残っている映像は、キット先生の松之山での雪山の写真です。新雪の雪肌のきめ細かさ、澄みきった空気感、光、青い空...。しばし、うっとりとさせていただきました。八海山でほろ酔い気分のキット先生のアップも良かったですよ。

 最近、やっと取扱説明書を取り寄せ、今、試行錯誤しながら練習中です。でも、私のカメラニコンCOOLPIX800は、プログラムオートで絞り値とシャッタ−スピ−ドの組み合わせをカメラが自動的に決定してしまうので、マニュアル撮影としての面白さが感じられません。まだ、技術的なことが完全に理解できていないせいかもしれませんが...。未だに、???の部分が多いです。でも、ホームページだって誰の助けも借りずに自分で作れたのだから、デジカメの操作くらいマスターしてやろう!!なんて思っている今日この頃です。

 そういえば、いつごろだったでしょうか、目黒の雅叙園までミニ撮影会でいらっしゃたそうですね。家はそこからすぐ近くです。予め分かっていたら、ご挨拶にでも伺えたのになぁなんて思いました。いずれ、ミニ撮影会などにも飛び入り参加させていただくかもしれません。
▼返信▼
 お散歩ネットでは最近カメラの買い替えが一種のブーム状態ですが、以前はゆみさんと同じに、プログラムオートでしか撮れないカメラを使っている方が何人もおられました。ボクもカメディア以前はいわゆる全自動機を使っていました。
 しかし、プログラムオートだからいい写真が撮れないということはありません。むしろ、単純な器材を使ってこそ勉強になるとも言えるのです。カメラが無理を聞いてくれない分、自分が無理をしなければならないので、いろいろなワザを憶えることができます。まずは、そのクールピクスを使いこなすこと、使いこなせるようになれば自然とワザが身についてきますので、その段階で一段上の器材に替えれば、より高度な機能も無理なく使えるし、機能の生かし方も分かるものなのです。ゆみさんの心意気をもってすれば、すぐにマスターできますよ。パソコンでもデジカメでも、そもそもドシロートでも簡単に使えるように作ってあるんですから。

 撮影会の敷居は決して高くはありません。拍子抜けするぐらいすっと溶け込めますよ。眼が「カメラ眼」になること、街中でもどこでも、平気で変な格好ができるようになること、という副作用さえ気にならなければ、どうぞお越しください。
≪お散歩ネット・Kit-Photoグループ≫
 お散歩ネットは、撮影会に参加した人たち、いつかは参加しようという人たちのメーリングリストです。メールでの情報交換、画像掲示板を使った写真のけなしあいなどが連日行なわれています。メンバー数もとうとう10ダースになりました。
現在の会員数は120名です。
最年少は8歳、
最高齢は70歳以上、
デジカメ好きなら誰でも歓迎!
お散歩ネットに参加しませんか?
投稿写真をけちょんけちょんにけなすコーナー
▼ワビスケさんの投稿写真▼
 ワビスケと申します。昨年の11月以来、2度目の投稿です。毎日、楽しみにメールを開いています。お散歩デジカメの「撮影データ」は、私の参考書です。

 我が家の君子蘭が咲き始めました。室内なので光の具合が難しく、迷っています。強い日差しが入ってきたので、障子を閉めきって撮りました。少しアンダー気味なのが、気になります。補正で少し明るくしてみたところ、背景の余計なものが目立ち、止めました。よろしくお願い致します。

 撮影データ
 カメラ:CAMEDIA C-5050ZOOM
 ISO感度:100
 絞り値:F2.3
 シャッター速度:1/200秒
 露出補正:-0.3
 WB:オート
 絞り優先AE、コントラスト+1、彩度+3


講評
 発色に若干赤味が強いように感じますが、露出自体はぴったりですよ。この写真の場合、花の部分にだけ光が当たっている状況なので、背景部分が黒く潰れるのは当然だし、むしろ、背景を暗くできたのはよかったと思います。

 ただ、背景の障子の入れ方がやや中途半端だったように感じます。背景が障子であるという説明があるから分かりますが、そうでなければなんだか分かりません。どうしても桟の直線的な線が気になってしまうのです。ここではむしろ、背景を暗く落とすのではなく、できれば、花に当てている照明と同じように、障子の背後からも照明を当ててやればよかったんじゃないでしょうか。障子が白く写るので説明不要になります。障子を脇役に昇格させるわけですね。

 アングルももう少し下から狙って、障子をもっと入れてやるといいと思います。その場合、花の蕊が見えなくなる角度では絵にならなくなってしまうので、鉢全体を少し高い台などの上に乗せて、しかも少しこちら側に傾けてやればいいのです。花の写真は背景の取り扱い次第といわれるぐらい背景が大切です。

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「お散歩掲示板」からも投稿できます。「けちょんけちょん希望」と明記してください。
みなさんのご協力で、ストックがかなり増えました。
掲載までに2週間ほどお待ちください。
ミニ撮影会のお知らせ
ネット会員以外でもご遠慮なく。会費なしです。
直接現地に来て、「怪しいデジカメ集団」がいたら
声をかけてくれてもいいですよ。
ミニ撮影会は原則飛び入り自由です。お気軽においでください。

【3月6日(土)、または7日(日)】
新潟県松之山町。雪の棚田の夜景を狙います。現地の好天が期待できない場合は中止。午前中に東京を発ち、戻るのは翌日早朝になります。かんじきの手配があるので、要予約。

【3月21日(日)・伏見】
関西支部主催。集合場所、時間未定。

撮影会の地方シリーズ参加者を募集中です。
第2回中京シリーズ
2月28/29日
愛知県伊良湖岬
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