毛呂山町の休耕田にカンナがたくさん植わっているという噂が風に乗って流れてきた。今日はちょっとした仕事で越生町まで行く予定があったので、ついでに寄って見ることにした。越生と毛呂山はお隣りなので、さして時間がかかるわけじゃない。ただ、カンナはやはりピーカンの青空が似合う花なので、今日みたいな曇り空では、仮に噂が真実であったとしても写真にはならないような予感がした。
場所は町役場で聞いた。教えてくれた女性事務員が、「大したことないですよ」などと言うものだから、余計に写真にならない予感が強まる。
現地に着いてみると、噂は本物だった。県道の脇の休耕田に、いろんな種類のカンナが植えられていて、まあ、大したことはないけれどもけっこうな見ものだ。面積は100x50メートルほどで広くはないのだが、一種類だけの花がびっしり植わっているので豪勢だ。派手な色彩の花だから、余計に華やかに見える。
ただ、時期的にはちょっと遅い。咲き始めの8月上旬が身頃だろうな。
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【使えるワザ】カンナの花は次から次に蕾がつき、夏一杯咲き続ける花だが、枯れた花が落ちないでそのまま茶色になってへばりつくので、写真にするには時期が大切。咲き始めを狙わないと、枯れ花を避けて撮るのがけっこう大変だ。
ちょっと寄って見てみるだけのつもりだったのに、綺麗な花を探し始めたら夢中になって、かれこれ4時間ほど、日が沈むまでシャッターを切っていた。デジカメでは100枚ほど撮ったが、今日展示するのは花ではなく葉っぱ。こういう斑入りの葉っぱは珍しいし、ちょうどこれから開く葉っぱが渦巻状になっているのが可愛らしかったので、フィルムカメラでも何枚か撮った。
こういうオブジェっぽい被写体は、ありのままに写すよりは、意図的な絵作りに重点を置いた撮り方のほうが面白い。-2から+2まで、いろいろな露出補正で撮った。マイナス補正の写真もそれなりに面白い絵になったが、プラスのみずみずしい感じのほうを選んだ。バックの縞模様もある程度はっきりさせたかったので、絞りは目一杯絞ってある。
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